Kiah Victoria, hanbee…最近のおすすめ 5 Best Songs:2024-13
最近の新譜から厳選して5組のアーティストを紹介します。音楽ブログ「abstract pop」の「5 Best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。
Spotifyのプレイリストも更新してます。
Kiah Victoria
NYを拠点に活動するR&Bシンガー・ソングライター、Kiah Victoriaがデビューアルバム『And Then We Wept』をリリース。彼女はこれまでにAmber MarkやMahalia、Jessie Reyezのサポートでツアーを回ってきているそう。またBillie Eilishが過去のNMEのインタビューの”five favourite new artists”で彼女の名前を挙げていたり、Jhené Aikoからも敬愛されたりと、アーティストからも認められる実力派アーティストです。
今作はR&Bやソウル、インディー、エレクトロニックなどが綿密に折り重なった、洗練された作品に仕上がっています。全体的にメロウで滑らかなメロディーですが、それとは裏腹にビートの作り込み方がエッジが効いていて、ダークであったり、煌びやかであったり、それぞれの楽曲で色とりどりな側面を見せていきます。そして何よりも彼女のシルキーでソウルフルな美声には一瞬にして虜になってしまいますね。全15曲すべてが秀逸です。
hanbee
韓国をルーツにもつニュージーランド拠点に活動するベッドルーム・ポップ・アーティスト、hanbeeが新作『small love』をリリース。Fazerdazeのツアーにサポートで回ったり、USのベッドルーム・ポップ・アーティストHans.とコラボ作品を出したりと徐々にそのシーンで名前が広がっています。
初期のClairoを想起させるようなエレクトロ・ポップ感に、インディー・ポップやシティ・ポップを織り交ぜたメロウで浮遊感漂う作品に。彼女の可憐でとろけるようなウィスパー・ヴォイスも最高で、真夏の夜にぴったりな雰囲気を纏っています。
Esme Emerson
中国をルーツに持つイギリスの兄妹ポップ・デュオ、Esme Emersonが新作EP『Big Leap, No Faith, Small Chancer』をリリース。2人ともBon Iverから多大な影響を受けているようで、そのほかBig ThiefやHovvdyなどからもインスピレーションを受けているそう。
その影響が端々から感じられる音楽性に仕上がっていますが、彼らの場合はフォークを下地に、インディーやアンビエント、エレクトロニックなど多種多様のジャンルを織り込んだ、カラフルで淡いポップサウンドに。透明感ある流麗な美声が歌い上げるメロディアスな歌メロもロマンティックで心地良いです。
Yaz León
ロンドンを拠点に活動するシンガー・ソングライター、Yaz Leónが新作EP『Bleach』をリリース。彼女の作り上げる音楽は、一言では表せないほどエクスペリメンタルでありながら、ポップネスに満ちたもので、その創造力に圧倒されます。ネオソウルやインダストリアル、トリップ・ホップ、ヒップホップ、エレクトロニックなど、多様なジャンルをミックスさせた、メランコリックでダークなサウンドに。
独特なグルーヴとテクスチャー、そして何よりもビートの音作りの仕方も秀逸で、Bon IverやJames Blake、Dijonなどに通じるビート感を持ち合わせていて、それをUKっぽい質感に昇華させているのも彼女の魅力です。1曲1曲が本当にジャンルが異なるので、とにかくやばいです。
SALPA
ロンドン生まれで現在はスペインを拠点に活動するシンガー・ソングライター、SALPA(ex: Lucy Lu)がデビューEP『Seadog』をリリース。客演にPuma BlueやUma、Nilüfer Yanya、Harvey Causonなどが参加。彼はもともとPuma Blueのバンドメンバーとして活動しつつ、ソロ名義Lucy Luでも活躍していたアーティストで、Umaの作品にも何度か客演で参加しています。
今作はジャズやソウル、ニュー・エイジ、インディーなどを散りばめた、トロピカルでありながらメランコリックなムードが漂う音楽性に仕上がっています。ジャジーでディープなサウンドは、サウスロンドン感があってそれも最高だなと感じました。
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