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MICO, Max Pope...今週のおすすめ 5best Songs:2022-27 | abstract pop

音楽ブログ「abstract pop」の「5 best Songs」の企画では、国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを毎週紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

最近友人からの勧めでポッドキャストも始めてみました。このnoteで更新している「5 best Songs」の内容を話したりしているのでよかったら覗いてみてください。先週の更新が以下になります。

Spotify更新しています〜

MICO

カナダ・トロント出身のベッドルーム・ポップ・アーティスト、MICOが新作EP『second thoughts』をリリース。収録曲の「did too much」がYouTubeチャンネルの〈Overcast〉で上がっていたりするので、なんとなくその界隈なのかなと。〈Overcast〉はMVのクリエイティヴ集団みたいな感じで、glaiveやbrakence、koi、SAIAH、Zac GeerなどのMVが上がっています。
そんな感じで1曲目から最高なんですよね。ヒップホップやR&B、UKガラージといったダンスミュージック、インディー・ロック、ポップ・パンクなどジャンルを横断するようなサウンドが特徴です。そこに口ずさみたくなるほどポップなメロディーが重なり、全曲アンセミックな仕上がりになっていて、ライブハウスとかでやったら盛り上がるんだろうなというのが目に浮かびますね。James IvyやDiminic Fike、gabby start、patchymate周辺が大好きな人に激おすすめですね。間違いなく聴いて数秒でハマると思います。


Max Pope

UKのブライトン出身で、現在はロンドン拠点に活動するSSW、Max Popeが待望のデビューアルバム『Counting Sheep』をリリース。彼はLoyle Carnerと同じ時期のBRIT SCHOOL出身者で、やはりその才能は早く見出され、2016年には一度EPやシングルを出し注目されましたが、音楽の世界での息苦しさ(ヒット曲を作ることへの圧力)が彼自身を蝕み、一度その音楽の道から離れたらしいです。僕自身もこの2016年の時期に出したシングルがめちゃくちゃ良かったのを覚えていたのですが、今回デビューアルバム出したのが本当に心の底から嬉しかったです。彼はそのあと園芸の道に進み、自然と触れ合うことで徐々に精神的にも回復し、音楽制作に戻ることができたとのこと。
やはりその経緯もあってか、彼の作り出す全体的に漂う音楽のムードは、オーガニックで優美なもの。アコースティック・ギターを基調とした温もりのある音像に、ソウルやジャズ、ボサノヴァ、インディー・ポップなど混ぜ合わせたサウンドは、木漏れ日が差す心地よい森林の中でゆったりとときを過ごすかのよう。レイドバックするメロウな感じに、太陽の匂いがするような彼の麗しげな美声が絡み合うという、本当に最高だ。


Snow Strippers

デトロイトのエレクトロポップ・デュオ、Snow Strippersがデビューアルバム『The Snow Strippers』をリリース。あと彼らは自分たちで服のブランドもやっているそう。正直これ以外の情報は全くありませんでした。
でも彼らの作り出す音楽めちゃくちゃかっこよくて最高なんすよ。1曲目の「Know My Name」から小室哲哉の90年代の全盛期かと勘違いするようなJ-Pop的な煌びやかなシンセサウンドをベースに、レイヴやEDM、ハウスやテクノなどを織り交ぜたY2K的な世界観マックスのダンスフロアを作り上げています。そこにひんやりとした甘美な歌声が重なりあい、Sci-Fiでノスタルジックなムードもバッチリ。普通に続けて2曲目とかも聴くと何それ??と言いたくなるような楽曲展開ばかりで目から鱗なアルバムでした。20曲たっぷりと彼ら独特な世界観が詰まったアルバムですので、ぜひ1周してみてください〜。


Richie Quake

NY・ブルックリン拠点に活動するアーティスト、Richie Quakeがデビューアルバム『I I Want Some!』をNasのレーベル〈Mass Appeal〉からリリース。今年のNYでのRejjie Snowライブの前座を務めるほどの実力者でもあります。
彼の作り上げる音楽は、ミッドテンポなリズムにポップス、R&B、エレクトロ、インディーなどを織り交ぜたものですが、彼自身が60〜70年代のポップス、または80年代のクラシックやジャズに影響を受けているとのことで、少し所々にその懐古的なサウンドも垣間見られるかと思います。しかし全体的には現代的なベッドルーム・ポップ的なさまざまなジャンルを重ねたサウンドに仕上げているのが個人的に大好物でした。


Hatis Noit

北海道の知床出身で現在はロンドンを拠点に活動するアーティスト、Hatis Noitが新作アルバム『Aura』をPenguin CafeやNils Frahmでも知られるレーベル〈Erased Tapes〉からリリース。
バレエ、演劇、雅楽、民謡などの経験を経た彼女が奏でる音楽は、ポスト・クラシックやニューエイジ、アンビエントといった空気感に、日本的な民謡の響きや民族音楽的な語感、オペラ、ポエトリーラップなどを独自で突き詰めた歌声を自在に使い分け、途轍もない独創的な世界観を作り出しています。個人的には「もののけ姫」と「ナウシカ」の世界観が同居したような音楽と感じました。全編通してたまげました。



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