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abstract pop | 5 Best Songs...2022⑤

2022年の5回目の「abstract pop」の更新です。早くも1月が終わりました…。
この企画では国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

Spotifyのプレイリストも更新しております〜

PENDANT

今週出会った中で1番衝撃的であり、アルバムも楽しみなアーティストです。
LAを拠点に活動するChris Adamsによるプロジェクト、PENDANTが、4/8にBig ThiefやHand Habitsらを輩出したSaddle Creekから新作アルバム『Harp』をリリース予定です。もともと彼はNever Youngというロックバンドで活動し、その後はソロで活動し2019年に初作『Through a Coil』を発表。その時の作品はインディー・フォークとシューゲイザーを合わせたような音楽を奏でていました。
しかし今作のリードとして発表されたシングル「Thorn」は、それまで培ったロック、インディーやシューゲイザーといったサウンドを継承しつつも、全く異なるベクトルのアプローチをしていてめちゃくちゃ驚きます。
The Prodigyのような90年代のUKのレイヴやダンスミュージックに、インダストリアル的な要素も織り交ぜた、中毒性が非常に高い音楽です。さらにシューゲイズ・サウンドも取り入れたファジーなギターがアクセントとなり、彼の独創的なセンスがずば抜けてます。


Willow Kayne

今年の期待の新人アーティストとして各メディアから注目を集めるブリストル出身、ロンドン拠点に活動するWillow KayneがデビューEP『Playground Antics』をリリース。
パンクやインディー・ロック、UKガラージやレイヴといったダンスミュージック、ヒップホップなど多彩な音楽ジャンルの組み合わせて鮮烈でアディクティヴなポップサウンドを生み出す彼女の音楽。そんなサウンドを得意とする彼女のルーツは、両親の影響があるようです。これまで出したMVのセンスもズバ抜けていますが、母親はMobyやThe Prodigyのビデオディレクションに関わっており(!?)、父親もかなりの音楽好きだったようでその影響でUKのダンスミュージックカルチャー、ソウル、ヒップホップなどに幼い時から触れていたとのこと。
彼女自身はTyler, The CreatorやSex Pistols、Gorillazの音楽が大好きなようで、彼女の音楽を聴くとそれぞれの片鱗を感じますよね。というか「Two Seater」MVのテイストがもろにThe Prodigyっぽいという。


Sfven

UKのリーズを拠点に活動するベッドルーム・プロデューサー、Jamie Clarkeによるソロプロジェクト、Sfvenがデビューアルバム『forest avenue』をリリース。
全体的にローファイな質感で、陶酔的な音楽性に仕上げたアルバムとなっています。音楽性としては、フォークトロニカのようなオーガニックな自然の情景が浮かぶフォーキーなサウンドスケープに、アンビエントやダンスミュージック、エレクトロニックなサウンドを散りばめ、カラフルで鮮やかなものに仕上げています。本人はBon IverやFlumeから影響を受けているそうで、その感じも伝わってくるような音作りですね。


Mylar

Puma BlueやWesterman、Nilüfer Yanyaを輩出したレーベル、Blue Flowersがまた素晴らしい新人を送り出していました。
ロンドン拠点に活動する4人組のグループ、Mylarがデビューシングル「Plastic Champ」をリリース。4/8にはデビューEPも出るそうです。
浮遊感のあるシンセに、ソウルやファンクをブレンディングしたようなグルーヴィーでメロウなポップサウンドが最高です。甘美だけども渋いボーカルの歌声もとてもいいアクセントになっています。デビューシングルながらWestermanのようにジャズの要素も加えつつ、洗練されたメロディアスな旋律には驚かされます。


Gracie Gray

LA拠点に活動するSSW、Gracie Grayが新作『anna』をリリース。アー写のTシャツの通り、Joni Mitchellに影響受けているそうです。
フォーク調のアコースティックの柔らかな旋律に乗せて、少しメランコリックでアンニュイな美声が絡み合う、幽玄な作品に仕上げています。オーガニックな響きでありながらも、ローファイなサウンドテイストに落とし込んでいるのもまたいいです。


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