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abstract pop | 5 Best Songs...2022⑥

「abstract pop」では国内の音楽メディアでは紹介されないような、海外の新進気鋭なアーティストを紹介していきます。過去に紹介したアーティストは下記にまとめてあります。

Spotifyのプレイリストも更新しております〜

LANNDS

フロリダ拠点に活動するRania WoodardとBrian Squillaceによるシンセポップデュオ、LANNDSが昨年のリリースしたEPに何曲かプラスした『lotus deluxe』をリリース。
一聴するだけで音楽的背景の多様さに驚かされます。一言で表現するなら、Tame ImpalaとWashed Outがジャムった音ですね。
シューゲイザー〜ドリーム・ポップ、サイケデリック・ロックや10年代のチルウェイヴ、ファンクやソウルといったブラックミュージックの要素も織り込んだ、シンセ・ポップに仕上げています。彼らの秀逸な部分は、踊れるようなグルーヴ、かつ夢見心地なメロウな音像を同居させたサウンド作りかなと。楽曲によっては、ベッドルーム・ポップ的なアプローチもしており、決して10年代のチルウェイヴ止まりではない、現代的なアレンジも素晴らしいです。


ceol baer

正直全くアーティスト情報ないのですが、おそらくアメリカのLAあたりで活動するSSW、ceol baerのデビューEP『R.T.T.S.』最高でした。プロデュースはなんとspill tabとのこと。
まず記名性のあるスモーキーで妖艶な美声に耳を奪われてしまいますね。そこにアフリカ音楽や民族音楽的なエキゾチックなサウンドやジャズ、ボサノヴァ、ソウルなどを織り交ぜたニューエイジ的な音像に仕上げています。
最近であれば、Arooj AftabやHope Tala、Laufeyとも通じるようなやばいアーティストだと思います。


Jordan Stephens

以前Rizzle Kicksの片割れとして活躍し、現在は役者でありアーティストとして活動するJordan Stephensがソロアルバム『Let Me Die Inside You』をリリース。アルバムにはLava La RueやMiraa Mayが参加。
全体的にバラエティー豊かなポップな作品に仕上げていまして、メロウで煌びやかなR&Bソングから、90年代的なヒップホップ、ベッドルーム・ポップ、UK的なダンスミュージック的なアプローチした曲など。楽曲によって異なる側面が見えてくるので、彼の多彩さに触れられるアルバムです。Steve LacyミーツEasy Life的なアーティストかなと。


Blue Bendy

サウスロンドン拠点に活動する6人組のバンド、Blue BendyがデビューEP『Mortorbike』をリリース。UKからはかっこいいバンドが続々と出現するわけですが、ちょっと明らかに毛色の違うオーラを持ったバンドがBlue Bendyです。ライブハウスで地道に活動し続け、いまその人気の芽が出始めた要注目バンドであることは間違いありません。
ネオ・アコースティック的なサウンドでもありつつ、インディー・ロックやジャズ、ケルト音楽的なエッセンスも入っているように感じる、カッティング・エッジな音楽性を奏でています。シンセサイザーやフルート、多彩なドラムのリズムパターン、奇妙なギターリフ、そしてカルト的な魅力を纏ったボーカルの歌声、それぞれが重なり合い、独創性に満ちた奇妙なポップサウンドに仕上がっていますね。ちなみにORMでインタビュー公開されてます。


paravi

LA拠点に活動するTikTokで爆発的に人気を得た弱冠20歳のSSW、paraviがデビューEP『Thank You For Being Here』をリリース。彼女はFrank Oceanの「Godspeed」やHarry Stylesの「Falling」、そして絶大な人気を博したBeach Bunnyの「Cloud 9」のカバーなどで一躍有名となりました。ただのカバーというか、彼女のアレンジが独特で、もうそれだけで彼女の世界観に引き込まれてしまいます。
天賦の才能を与えられたようなソウルフルで優美な歌声と、シンプルなピアノの旋律が美しく絡み合います。ゴスペル風味なアレンジも素晴らしいですし、そのミニマルな構成だからこそ彼女の歌声が映える楽曲たちになっていると思います。今後の活躍も楽しみです。


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