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【番外編】90年代の音楽を知らないアナタへ Music For The PeopleからFull Circleまで/V6 終わりのはじまり

11月1日についに解散してしまうV6。95年のデビューから約26年間の現役活動に終止符を打つという。なんだか信じられない。

今月(2021年10月)に入ってからは特に彼らの露出が多く、「SONGS」「MUSIC STATION」「Amazon Prime」、そして「学校へ行こう!」というように彼らが活躍してきた歌番組や特番、冠番組が相次いで放送。彼らの熱心なファンでなくても、これまでの人生で触れたきたV6に再度触れる機会が多くあり、改めて彼らの成してきたエンタテインメントを全身で浴びることができた濃厚な一ヶ月だった。

主に海外の音楽(いわゆる「洋楽」と言われていた)を聴いてきたわたしの音楽史において、ジャニーズ・グループとの接点は音楽というよりも、バラエティで見かけるタレント分野での活躍だった。

ただし彼らの音楽にまったく触れてこなかったわけではない。V6は数多(あまた)いるジャニーズ・グループの中でもSMAPに次ぐヒット曲の多さなのではないかと思わせるほどディスコグラフィーが充実していること、そのどれもが好きで聴いていたことを思い出した。

安室奈美恵 with スーパーモンキーズの一連のユーロビート楽曲を引き継いだエイベックス発信らしい「Music For The People」を筆頭に、「made in japan」「beat your heart」「take me higher」の初期4部作。

イノッチがドラマ共演時に玉置浩二にお願いして実現したという「愛なんだ」、長万部太郎こと角松敏生が作った「WAになって踊ろう」なんてJPOPの王道かつアンセム級。

そうかと思えば「Believe」のしっとりしたバラードもいけるし、ビートルズのような「シュガーナイトメア」、ヒップホップ色が濃い「swing!」なんてビジュアル込みで楽しすぎ。

KOHHが提供したダウナーで激シブな「雨」。def techのmicroが曲提供した最終曲「Full Circle」なんて、本当にこの先V6は歌わないの?って思うほどの明るくて、ポジティブエナジーに溢れた1曲だと感じる。この完成度が余計に悲しみを込み上げさせるのだから辛い。その気にさせておいて、振られた気分になる。

V6の功績は今一番あらゆるメディアで語られているのだろう。彼らの残した完成品は今以上に価値が出てきそうに思うし、少なくともわたし自身の中ではまだまだ網羅すべき曲が膨大に出てきたことで、その価値が早くも爆あがりである。

彼らが終わらそうとしているV6を始めようとしているわたしは、やっぱりとことんひねくれているな。


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