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episode 06. 仏様ありがとう

前回までのあらすじ

初のクラウドファンディングを開始3日で達成。高島おどりはさらに注目を集めてゆく。

このお話に登場する人

藤原 高島音頭保存会会長。
大西 保存会の会員。最年少の30代。高島の盆踊り大会のリブランディングに取り組む。

クラウドファンディングの宣伝効果

クラウドファンディングにして正解だった、というかクラウドファンディングの効果は資金調達以外にも、とりわけ宣伝効果は大きかった
ページがあることで、多くの人が漫画を読み、共感を生み、支援をし、そして高島おどりの存在を知っていった。

まだ始まってもいない新生・高島おどりは、その年、ネット上で「今、進化を続ける盆踊りが面白い~大石始に聞くこの夏の10選」に選ばれ、注目の高さをうかがった。

最終的に108名からの支援、80万円のお金が集まった

噂が噂を呼び、7月10日クラウドファンディング支援期間が締め切られた。
108名、総額80万円のお金が集まった。
大西は一生のお願いを使い切り、一生のお願いに呼応して応援してくれた仲間とおそらく高島になんの所縁もないであろう支援者とそして神に感謝した。いや、108(名)という支援者の数を見るに、これは仏の御加護だなと思った。

「すごいぞすごいぞ」と保存会は沸いた。ちょ、おま・・・とは今更言うまい。この大きな達成は、士気を挙げたのであった。

しかし、沸くのはまだ早い。これからが本番なのだ。
「藤原さんに本来の盆踊り大会の景色を見せる」ことが今年のゴールである。

そんな折、藤原会長から大西に電話があった。
会長も喜んでくれるだろうな。すごいなーと言ってもらえるのだろうか。

「あのなー、ちょっと言いにくいんやけどなー」

「わし入院することになったんや」


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