見出し画像

青く、淡い、フィルム風Lightroomプリセット(配布あり)

初めまして、札幌でフリーのフォトグラファーをしているタカシマシュンと言います。最近、もの凄い駆け足で冬が近づいてきていて、寒さに弱い人間としてはしんどい季節になりました。雪が降り出したなら、こたつに包まりながら写真を撮る会でも発足します。

今回、Lightroomで使えるフィルムライクなプリセットを配布させていただきたいと思います。インスタグラムのストーリーにて回答下さった皆様、ありがとうございました。コンセプトとしてはコントラスト弱め、日常使いしやすく、且つ今時の色合い、質感を含ませたプリセットです。基本はRAWデータへの適用を想定していますが、jpegへの適用ももちろん大丈夫です。

Lightroom? RAW? jpeg? プリセット?という方へ。次の記事にて携帯、PCへのインストール方法から最終的な色味の調整のコツも紹介していますので、是非挑戦して見てください。


▪︎ プリセットの色味

まずはプリセットを適用した写真と適用前の元写真の比較です。       

Use  /  A7Ⅲ FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS                                                                     Setting  /  iso:100 f:3.5 ss:200 28mm   
Data / Raw


画像2

↑プリセット適用後 / 適用前元画像↓

美玖べーす-1

この元画像のように、外で自然光が当たるシチュエーションであればそこまで項目を調整する必要ないので、お手軽に、今時の青みがかったいわゆる「エモい」色合いにすることが可能です。


▪︎ プリセットレシピ / 各パラメーターの説明

プリセットレシピ  (画像はLightroomcc)

スクリーンショット 2020-10-23 21.04.05

上記が今回の配布プリセットのレシピになります。
各項目について説明していきましょう。

・基本補正
ここで明暗部分のデティールのベースを作っています。
コントラストは抑え、シャープな線をぼかしつつも、かすみを強めに除去することで、解像感と明暗のバランスを整えています。ホワイトバランスは日中のケルビンに近づけてあります。
・トーンカーブ
形としてはフィルム感を出す際によく用いられる曲げ方で、RGBのカーブに関しては手を入れていません。RGBカーブを適用させると、トーンカーブの調整(特にシャドウ部分)が難しくなる為です。このプリセットから、気軽に好みの質感に調整してもらえたらなと思います。
・色相
基本的には日中での使用を想定しているので、青色の輝度を強めに下げています。
ベースはティール&オレンジの色合いを適用。御述しますが、シャドウ部分にブルー、ハイライト部分にオレンジを入れているので、ハイライト部分の暖色の発色を抑え輝度を+、シャドウ部分の寒色の発色を暖色より強め、輝度をーにして発色を+という色味のバランスになっています。
・カラーグレーディング
実はこのカラーグレーディングは当記事が公開される二日前に新しくできたパラメーターです。以前は明暗差別補正という名前で、項目のシャドウ・ハイライト・バランスが既存と同じ物。追加されたのが中間調・全体で、今回はシャドウにブルー、ハイライトにオレンジ、中間にグリーンを足しています。バランスを7割ハイライトのオレンジに寄せているので、シャドウのブルーは強め。
・ディテール / 効果
ディテールに関しては初期パラメーターのままなので特に説明はありません。
効果はフィルムカメラの特徴である、四隅が暗くなる周辺減光を控えめに適用。
粒子は、わざとらしくならない程度の粒感、量感を適用しました。
・キャリブレーション
※Lightroomモバイル版を使用している場合、まだキャリブレーション機能が存在していない為、色味がLightroomccを使用した際と異なる事があります!
ティール&オレンジベースなので暖色をオレンジへ、寒色はその二倍を目安にアクアへシフトし、グリーンはイエロー側へ振り、全体の色合いを下げる為にグリーン側で彩度を落としました。


▪︎ シチュエーション別作例

作例2-1

作例7-1

作例6-1

作例5-1

作例10-1

作例9-1

作例8-1

作例3-1


晴天、曇り、夕方、夜、カフェ、物撮りのシチュエーションです。
撮影環境が違うのでどれもプリセット適用後に多少のパラメータ調整は施していますが、基本的にはシーンを選ばずに使っていただけると思います。


▪︎ プリセット適用後の調整


上記でも述べていますが、同じ場所で撮った写真じゃない限りは環境が違う為、
プリセット適用後に調整が必要となります。シチュエーション次第ではありますが大幅に調整が必要になる場合もあるかもしれません。ご容赦ください。
下記に調整の順番、コツをご紹介させていただきます。

1 ホワイトバランスの調整
まずはホワイトバランス調整から。プリセットのホワイトバランスは日中の色温度に合わせているので、蛍光灯の室内や夜間の撮影だと画面が真っ黄色になります。
その場合は全体の色味を見ながら、ホワイトバランスのスライダーを青側へ。
2400~3500の中が恐らくマッチしやすい数値です。プリセットとの相性が良い環境の写真であればこれで調整は終わるかもしれません。

2 露光量の調整
次の調整ポイントが露光量。撮影がかなり明るい屋外、暗い室内の場合このプリセットでは両極端な効果を生み出している場合が多いので、+ーを写真を見ながらお好みの明るさに調整して下さい。

3 色相/輝度の調整
上記を適用しても青空やコンクリートが多い環境の写真だと、青がのぺっとした気持ち悪い質感になる事があります。その場合は【ブルー・アクア・オレンジ・イエロー】の輝度のスライダーを調整します。基本的には+側へ振っていくほどに改善されていきますが、恐らく写真全体が明るくなってしまうかと思います。その場合は一旦上記4色を違和感のないよう調整後、2の露光量→1のWBへと調整を戻ってみて下さい。

4 お好みの質感へ(シャドウ・トーンカーブ・カラーグレーディング・効果)
ここからはRAW現像に慣れた方向きのパラメーターが含まれます。
初心者の方でも是非挑戦していただきたい項目ですが、これらの項目は手を加えると、結果として全ての項目の再調整が必要になる事が多いのでお気をつけ下さい。
このプリセットではコントラストをかなり弱めに設定、更にシャドウ部分はしっかりと持ち上げているので、人によっては黒の表現に物足りなさを感じる方もいるかもしれません。その場合はシャドウを20~38くらいへ、トーンカーブはシャドウの2点目を下げて下さい。
カラーグレーディングはシャドウとハイライトの比率を反対にしても良い色合いが生まれますのでお好みのカラーグレーディングを追加で施して下さい。自然な色味がお好きな方はシャドウのブルーを10位まで下げてしまっても良いかと思います。
効果にある粒子や周辺光量補正は、もっとざらっとした質感が質感が欲しければ粒子を上から40、50、30ほどに調整するとiso高めなフィルムの質感に近づきます。
周辺光量補正は被写体に応じて広げたり狭めたり、適用量の増大等を行って下さい。

▪︎ プリセット配布

プリセットダウンロードはこちらから

最後までご覧いただきありがとうございました。色々なシーンで気軽に使ってもらえたらなと思います。
是非インスタ等で当プリセットを使用した感想を #Awoooo_photo のタグ付けで聞かせて下さい。お伺いさせていただきます。

インスタのフォローやnote購読もお待ちしております。

画像12


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?