「善良なリーダーが全員を不幸にする」は、昭和的社長の最大の欠点を如実に表しています。『シン・君主論 202X年、リーダーのための教科書』
『シン・君主論 202X年、リーダーのための教科書』は、古典の『君主論』を現代でも使えるように解釈したビジネス書です。
「人間の一生は短いので、自分が体験したことが伝統であり、常識だと思い込む」「どんな組織や集団においても、最高権力者こそが最もシビアに評価されるべき」「権力を牽制する仕組みがない組織は、必ず腐敗する」など、シビアな組織論を展開しています。
特に「中途半端な情けは、全員を不幸にする」は、改革を推し進められないリーダーへの教訓としなければならないでしょう。
「非情と言われようとも、リーダーは冷徹に判断できなければいけない」とあるように、反対勢力からの要望を笑顔で答えつつ、裏で改革を進めるだけの胆力が必要です。
「会社の未来にとってマイナスになるアドバイスなど、聞く必要はない」のです。
社長になりたいサラリーマンは、その覚悟を示して欲しいものです。
「過酷な現実に対峙したときほど、物事の真理や人間の本性が見えてくる」「改革の過程では、総論賛成、各論反対が人の常であると心得た方がいい」「既存の体制を破壊しなければ、君主として支配権を維持できない」などを通して、新しいリーダーの姿を教えてくれます。
特に「情報がないから決められないというのは、真っ赤な噓である」は、決められない社長をバッサリと切り捨てる一言です。
「未来のことを決めるのが経営判断」とあるように、情報がそろってから決めても意味がありません。
「意思決定:不確実な状況下で行われるべきもの」であるのが基本だからです。
決められない社長は、社長失格と心得るべきです。
コロナ禍を乗り越える改革を完了できる会社は、「決められる社長」が居るかで決まるでしょう。
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