未来を予測するための法則が学べます。『田坂広志 人類の未来を語る 未来を予見する「12の洞察」』
『田坂広志 人類の未来を語る 未来を予見する「12の洞察」』は、未来を予測するために必要な方法を教えてくれるビジネス書です。
「ヘーゲルの弁証法:古く懐かしいものが、新たな価値を伴って復活してくる」「対立物の相互浸透による発展の法則:対立し、競っているもの同士は、互いに、似てくる」「合理的利他主義:他人に尽くすことが、自分の利益にもなる」など、世の中の流れを具体的な法則で学ぶことができます。
特に「現在の動きは、必ず、将来、反転する」は、「否定→変化→否定の否定」という流れで世の中は発展していくことを示しています。
「否定が二回起こることによって、物事が発展していく」と、最初の否定と、否定の否定の2回が起こることが必然なのです。
世の中の流れを知りたいサラリーマンは、流れの基本構造を理解する必要があるでしょう。
「これからの時代、労働というものがアートへと深化していく」「進歩や進化:古いものが、新たな価値を伴って、復活してくるプロセス」「量が、一定の水準を超えると、質が、劇的に変化する」などを通して、古いモノを復活させるためのプロセスを教えてくれます。
特に「螺旋的発展の法則:効率化→消えていったもの→なぜ消えたのか→復活」は、ヘーゲル弁証法のような発展を遂げるために必要な考え方です。
「基本的な方向は、合理化と効率化である」「消えていったものを考える」「なぜ消えていったのかを考える」「消えていったものを新しい技術で復活できないかを考える」と、古いモノを復活させるには、順番があることがわかります。
古いモノを復活させたい老舗企業のサラリーマンは、この「螺旋的発展の法則」を考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。
オタクの視点から言うと、「進化の本質は、多様性なのである」に刺さりました。
「進化:古いものと、新しいものが、共存し、共生し、棲み分けることによって、世界の多様性を高めていくプロセス」と、多様性が進化へのカギになります。
しかし、日本は多様性とはかけ離れた性質を持っています。
オタクのような異質な存在を認めないと、日本は進化から取り残されてしまうかもしれませんね。
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