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「お金を持っても大して人生変わらない」と、お金に特化した昭和の「24時間戦えますか?」の生き方を否定しているところが面白いです。『図解だからわかるお金の本 これからの「お金づきあい」入門』

『図解だからわかるお金の本 これからの「お金づきあい」入門』は、お金の基本的な知識を教えてくれるビジネス書です。

「現在は、お金があることで生活が豊かになる部分って、ほとんどない」「お金があればしあわせになれるわけではありませんが、少なくとも不幸の多くは避けられます」「税金は儲けた人に対する罰金、宝くじはバカに対する罰金」など、仕事中心のお金に特化した生き方を否定します。

特に「楽しいの最大化を目指す×/不安や不幸をどれだけ減らす〇」は、欲望を高めるとお金がかかる割りに満足度が低く、対して不安や不幸の要素を減らすことにお金を使うことは、ネガティブな感情を減らすことができ、満足度が高まることを教えてくれます。

「いまお金を稼ぐことが難しいので、お財布から出ていくお金を減らす方法を考えるほうが現実的」と、収入を増やすより、支出を減らすことに努力する方が利点があるのです。

そのためには、「生活レベルを上げない」ことです。

お金に不安があるサラリーマンは、収入が上がっても、生活レベルを上げない努力をしてみてはいかがでしょうか。

 

「休日をストレス解消に使わない/お金でストレス解消をしないことが大事だと思います」「教育が最もいい経済政策:その人のスキルが上がれば、生産性は上がり、収益も上がる」「資産がない人は、基本的に自分に投資して、転職して、年収を上げる、というのが、お金を稼ぐ一番の近道」などを通して、支出を減らすことでお金に振り回されない生き方を提案しています。

特に「日本の30年の停滞:税金がインフラ→老人医療」は、日本の停滞が税金の使い方の違いによって生み出されたことを教えてくれます。

「1960年代や70年代の税金→高速道路/新幹線/空港などのインフラに投資」と、社会を豊かにする方向に使われていました。

しかし「平成の30年間の税金→老人たちの医療費に消えた」ことで、インフラがほとんど変わらず、成長への投資がなかったのです。

日本が復活するには、税金を老人の医療費からインフラにシフトする必要があるでしょう。

 

オタクの視点から言うと、「お金を儲ける:マーケットを見つける→マーケットに合わせたコンテンツを作る」に刺さりました。

「コンテンツを作る→基本的に個人がやること」と、アニメの例題に「宮崎駿さん」「新海誠さん」などを示しています。

「圧倒的なコンテンツというのは、経済活動から外れたところで生まれます」と、たしかに時間外に情熱の赴くままに作成される同人誌は、コミケという形で日本最大規模のイベントを生み出しています。

『お金の本』ですが、お金について考えないことが、成功の秘訣だと断じているのが面白いです。

 

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