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日本は自然を崇拝しすぎて、防災を軽んじています

震災では、事前の防災がすべてだ。『関東大震災 その100年の呪縛』を読んで、そのことを強く認識させられました。実際に震災があっても、復興は叫ばれるものの、防災の対策は二の次になってしまうからです。
関東大震災は日本人に何をもたらしたのでしょう。それは、自然を崇拝し、畏怖しすぎたために、自然を克服するという観点を消滅させた結果が今の状況です。
関東大震災という破滅的状況は、郷愁を生み出しました。盆踊りが関東大震災によって再発見されたように、古い時代に戻ってしまったのです。「日本の自然観:偉大な自然と卑小な人間の対比」と、自然を絶対化して、自然に服従する態度を取ったのです。
本当に復興する必要があるのでしょうか。日本はこれから人口が減少し、縮小していきます。東日本大震災で復興が叫ばれ、以前と同じように街や村を再現していますが、人はほとんど戻っていません。人がこれから集まらない地域は放置することも視野に入れる必要があります。
震災を復興の足掛かりにするのではなく、日本を再生するための選別として利用すべきです。日本は、人も、お金も、技術も、環境も足りないからです。これからの日本は、選んで最良の結果を導き出す、つまり他は捨てるという選択を突きつけられるでしょう。
 
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