年収700万・1,000万・2,000万の人が東京で家を買うならどのエリア?
どうも、モゲ澤です! 過去には年収別の借入可能額など、年収と住宅ローンの関係をお伝えしてきましたが、今回は購入する住宅のほうに注目して「年収ごとの東京でのオススメエリアはここだ!」というテーマのコラボ企画をお届けします。
今回のゲストは、東京不動産マニアの藤田祥吾さん(株式会社FJリアルティ)、高田一洋さん(一心エステート株式会社)、稲垣ヨシクニさん(株式会社KIZUNA FACTORY)です。「東京不動産マニアって何?」という方のために補足しておくと、不動産好きの運営者が信頼できる不動産会社の代表に出演を依頼して立ち上げた不動産YouTubeチャンネルです。
3人がオススメするエリアや物件、そしてその考え方について詳しくお聞きしました!(YouTubeはこちら) ぜひ最後まで読んでみてください!
年収700万円のオススメエリアは?
――(モゲ澤)今日はよろしくお願いします。今回の企画ですが、住宅ローン選びは重要ですが、それとともにどこにどんな家を買うかが大事だと私は考えています。そこで今日は、いま熱いエリアについて東京不動産マニアの皆さんにお尋ねしていきたいと思います! まずは、皆さんが詳しいエリアを教えていただけますか?
(藤田)湾岸エリアを中心に仲介をしています。東京不動産マニアでは「ふじふじ太」という名前で活動しております。
(高田)私は恵比寿を拠点に、東京都心の不動産売買と仲介・賃貸を行っています。
(稲垣)東京不動産マニアでは品川・田町エリアの担当ですが、会社は西新宿です(笑)。よろしくお願いします。
――ではさっそく本題ですが、例えば年収700万円の人が相談に来たらどこのエリアをオススメしますか? 最近は不動産価格が高騰していて、この年収帯ではなかなか厳しくなってきているかもしれませんが・・・。
(稲垣)年収倍率7倍で予算を4,900万円と考えると、55平米(17坪)の物件が対象になってきます。坪単価300万円を切るくらいということですね。となると都心部の築浅マンションを購入するのは非現実的なので、私はリノベーション物件をオススメします。
その場合にベターなのは新耐震基準の物件です。が、立地優先であれば、港区は難しいですが、品川区・大田区などのリノベーションマンションであれば手が届きます。
――例えば品川区だとどのエリアになるでしょう?
(稲垣)中延や、五反田からの沿線であれば現実的ですが、大井町周辺エリアには少し届かない予算ですね。エリアを変えて、世田谷区・杉並区・中野区周辺であれば選択肢は多いです。
――この年収帯だと、何かの条件を妥協しないと23区内は少し厳しいということですね。ほかにオススメのエリアはありますか?
(藤田)私は湾岸エリアをオススメすることが多いのですが、年収700万円だと手が届きにくいです。ただ、超人気エリアから1つエリアを外せばまだ安く買える場所が残っています。
例えば、東西線沿線の南砂町や東陽町周辺の築20年くらいのマンションであれば、6,000万円前後です。長期ローンを使うなどして少し上乗せすれば購入できるでしょう。再開発の見込みがあって、ある程度の資産性が望めるエリアで、それなりの物件を買うことができます。
――南砂町・東陽町エリアは再開発の計画があるんですね。
(藤田)不動産開発会社のゴールドクレストが南砂町駅前で大規模マンションを建てる計画が最近発表されました。界隈では「これから南砂町が来るのでは?」とざわついています。
(稲垣)豊住線(有楽町線の豊洲~住吉間の延伸計画)もあるので、良いエリアだと思いますよ。また、東西線よりも都営新宿線の大島周辺のほうが安くなるので、品質の良いマンションも視野に入ります。
――高田さんはどうですか?
(高田)私だったら、東京を出て横浜や大宮の駅徒歩10分圏内のマンションを狙っていくほうが経済合理性はあると思っています。中距離都市圏の横浜や大宮は東京の値動きに連動しますので、値上がりの恩恵を受けやすい場所ですし、都心まで電車で30分圏内のエリアでもあります。
――東京を出るのも1つの手ですね。「荒川を超えろ!」という言葉もありますが、その分東京に比べれば安いので、選択肢に入れるのは良いと思います。
年収1,000万円でも買えるのは今だけ?
――続いては年収1,000万円まで上げてお聞きしたいと思います。
(高田)最近、保証会社のMG保証によって、年収倍率10倍くらいまで借りられるようになってきました。そうすると予算は1億円まで伸ばせます。
少し治安に不安はありますが、渋谷の円山町でも坪単価450~500万円でも中古マンションが出てきます。渋谷のど真ん中でも55平米・2LDKの物件は視野に入ります。ですので、渋谷区でも十分購入可能な年収と言えます。ただ、3LDKだと少し厳しいですが・・・。
(藤田)その年収なら湾岸のタワーマンションが買えますよ。東雲・有明エリアが主ですが、8,000万~9,000万円の予算があれば、それなりに築浅のタワーマンションも狙えますし、築20年を過ぎれば7,000万円台の物件もまだあります。資産性と居住性のバランスで言うとオススメです。
広さは7,000万円だと60平米くらいですが、9,000万円出せれば70平米弱の物件はまだ購入できますね。3LDKでもいけます。
――湾岸でも豊洲のような超人気エリアからは少し離れたところでしょうか?
(藤田)豊洲より東雲や有明のほうがまだ安いので、そのほうが狙いやすいと思いますよ。
(稲垣)動向を見ていると、値上がりの波が勝どきや月島から押し寄せて豊洲に到達し、次に有明が上がって、ずっと値段が落ち着いていた東雲まで上がり始めています。ですのでこの価格で狙えるのは今だけかもしれません。そんな見立てが東京不動産マニアでも話題になっています。
(藤田)昔は7,000万円で70平米の物件を買えましたが、今はもうないですね。
――インフレの波が押し寄せている感じですね。
(稲垣)価格は地域ナンバーワン物件が先に上がります。東雲で言えば「パークタワー東雲」が地域ナンバーワンですが、それにつられて「ダブルコンフォートタワーズ」や「ビーコンタワーレジデンス」の価格が上がってきています。ですので今ならまだ年収1,000万円でも間に合うという感じです。
年収2,000万円だったら◯◯!
――では、次は収入帯が大きく上がりますが、年収2,000万円のお客さんが来たらどんな物件をオススメしますか?
(稲垣)「ブランズタワー豊洲」!
(藤田)「DEUX TOURS(ドゥ・トゥール)」です。
(高田)私だったら「港区、いきましょう!」と(笑)。
(稲垣)年収2,000万円だと、年収倍率8倍でも坪単価760万円くらいです。これだと港区主要部は難しいので、港区でも湾岸エリアになります。
(高田)それなら絶対に品川が良いですね。
(稲垣)品川だと、築古の「コスモポリス品川」などには手が届くけれど、「プラウドタワー芝浦」などには届かない絶妙な金額帯ですね。
(藤田)私は勝どきがいいかなと。
――え、勝どきでも購入できるのですか? 「パークタワー勝どき」はすごく上がったと聞きますが・・・。
(藤田)エリアとしてはいけます。が、「パークタワー勝どき」は厳しいかもしれません(笑)。
(稲垣)「パークタワー勝どき」は地域ナンバーワン物件なので。その周辺の物件価格はそこまで上がってはいないです。
(藤田)「勝どき ザ・タワー」や「ザ・東京タワーズ」、「DEUX TOURS」などは年収2,000万円であれば購入できますね。
(稲垣)あとは、浜松町の「ローレルタワー ルネ浜松町」。東向きがウォーターフロントなので、オーシャンビューなのですが、まだ坪単価600万円くらいです。周辺の物件は坪単価800万円くらいまで上がっているので、値上がりの可能性もあります。
――地域ナンバーワン物件とそれ以外での格差が大きいのが面白いですね。ところで、再開発が進んでいる大井町周辺はどうですか?
(高田)年収2,000万円あれば、「ブリリア大井町ラヴィアンタワー」などのめちゃめちゃ良いマンションを買えますよ。
(稲垣)ジャストフィットの年収帯と言ってもいいかもしれないですね。
(藤田)あとは、日本橋周辺も交通利便性がすごく良いので好きな方にはオススメです。ただし、日本橋周辺のマンションは眺望が良くありません。抜け感のある眺望の物件を探している方には難しいですが、そこにこだわらない方にはありだと思います。
――同じくらいの高さのビルが林立してるからということですね。
(高田)ただ、日本橋周辺の物件はほぼ2LDKまでですので、広さや3LDKといった間取りを求める方には難しいです。70平米・3LDKという話になると、湾岸エリアがいいかなと。DINKS(共働きで子どもなし)や単身者、子ども1人までの家庭ならいいと思います。
(稲垣)日本橋に近いところだと、清澄白河が狙い目です。エリアで言うと豊洲あたりと挟まれていて、日本橋・豊洲が坪単価700万円に対して清澄白河は500万円台で、やたらと安い状態になっています。
――そんなに安い理由はあるんですか?
(稲垣)他エリアの人気が高すぎてあまり意識が向いていないのと、タワーが3棟だけで、数が少ないことが理由だと思います。豊洲は十数棟ありますからね。供給が少ないと上がりやすいとは言われますが、需要とのバランスでそうなっているのでしょう。
中央区だと勝どきや月島と比べて日本橋周辺の注目度が低いのと同様に、江東区だと人気が湾岸エリアに集中しているということです。
(藤田)新築が建つかと再開発があるかが価格に与える影響は大きいですね。新築物件が建つエリアは伸びるのです。
――裏を返せば、今は伸びていないけれど再開発が予定されているエリアは狙い目ですか?
(稲垣)直近では品川がその例でした。15年ぶりの注目新築物件として「リビオタワー品川」の計画が決まって、それまで落ち着いていた品川エリアの物件価格は1年足らずでだいぶ上がりました。
新宿・池袋も再開発で狙い目!
――話を聞いていると、湾岸エリアや京浜東北線沿線が人気なイメージを受けますね。他の地域はいかがでしょうか?
(高田)新宿エリアは穴場です。新宿駅周辺の再開発と、渋谷・笹塚の再開発があるので、新宿~笹塚の価格はこれから上がってくると思っています。他の沿線との乗り換えがやや不便なのがネックで、そこが改善すれば京王線の沿線も熱くなりそうです。
(稲垣)すっかり忘れていましたが、東池袋もありましたね。豊島区が先導した再開発で、池袋はどんどん良くなりそうです。そして東池袋のタワーマンションは地下で駅直結であり、品質が良いのが特徴です。
価格の上昇期待の有無は置いておくとしても、東池袋のマンションは坪単価750万円くらいです。池袋が好きかどうかは要素として重要ですが、生活の利便性と資産性のバランスがとても良いと思います。
(高田)池袋はめちゃくちゃ便利ですが、有楽町線の東池袋駅ではなく、池袋駅から歩いて利用する人も多いです。池袋からの地下通路が長くて結構歩くのが大変かもしれませんので、その徒歩をどう考えるかです(笑)。
(藤田)池袋はだいぶイメージが良くなりましたよね。駅周辺が開けて雰囲気が変わりました。
(高田)駅の外にもう少し人が出てきてくれると良さそうですね。駅の中から人が出てこないので、「駅袋」と言われてるところがありましたが、再開発で徐々に変わってきたので、居住快適性は上がってきています。保育園問題が解消し、子育ての街になってきていますよね。
――かなり盛り上がりましたが、「自分ならこれくらいの予算でこういった選択肢がある」という参考になりましたか? 藤田さん、高田さん、稲垣さんはマンション選びの相談にも乗ってくれます。直接お話を聞きたいという方はぜひ問い合わせてみてください。
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