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Nextorage B1 Pro 660GB

色々あってこれを使うことになったので、せっかくなのでレビューもしようかと思います。


自分としては初めてpSLC対応のCFexpressカードを使うことになったので期待しつつ開封。

梱包方法やカードが入ってる樹脂製ケースなどはB2 SEと特に違いはない。(まあ、大事なのは中身なので)

撮影中の使用感

撮影中の使用感としてはEOS R3で24MP RAWを15fpsで撮影してテスト(いつも通り使ってみた)

これまでProGrade DigitalのGold 4.0 512GBやNextorageのB2 SE 512GBなどを使ってみたが、使ってみた感覚はこの2枚と変わらず、RAWでシャッターボタンを押し続けたとしてもCFexpressカード単体ではバッファが詰まることはなく、どのカードでも速度的な問題は全く無かった。
EOS R3はデュアルスロットなのでSDカードにもRAWを書き込むとずっとシャッターボタンを押し続けていると連写が止まるが、それもかなり長時間連写すればの話なので、実際は5,6秒連射したところで詰まったりはしない。

例えば、30fpsでRAWの連写をしたり、1枚のフィアル容量がもっと大きいZ9のRAWで最大速度で連写してみたりしたらカードの性能差を体感できる可能性はあるが、自分の使用条件では他のカードとの性能差はいまいち体感できなかった。将来的に、夏の時期にpSLCのカードのほうが発熱が少ない分カードの温度が上がりにくいので撮影していて安定する可能性はあるかもしれないが、現段階ではどのカードを使っても特に体感できる違いはなかつた。

PCへの転送速度に関しても、これまで試してきた結果と同様といった感じで、MacBook Airの内蔵SSDなど高速な内蔵SSDにUSB4対応カードリーダーで読み込むと4.0と2.0の転送速度の差は出るが、ポータブルSSDにデータを転送するとポータブルSSDの方の速度がボトルネックになりどのカードでも500MB/sくらい出ればいいほうでカードの違いによる差は体感できなかった。
カードの発熱に関しては、温度計で測定できているわけではないので、カードを抜き差しするときの手の感触によるものが多くて客観的なデータで表現できていないのでなんとも言えないが、他の製品と大差ない印象。

総じて、他のカードとの違いをイマイチ体感できなかったのがカードを活かせてない感じもしてちょっと申し訳ないところだが、カードの性能は速度だけじゃなくて安定して稼働し続けることも大事なので、長期的な信頼性には期待している

ベンチ

USB4接続ができるM1 MacBook AirにProGrade DigitalのUSB4対応カードリーダーを使用して速度テストを行った。

速度的にはTLCメモリを使用したB2 SEと比べた場合読み込み速度にはほとんど差が出なかったが、書き込み速度は300MB/sくらい向上した。
まあ、実際に使ってみるとCFexpressカードはカード自体がもともと速くて、24MP 15fps程度の設定ならRAWで実質無限連写できてしまうくらい速度的には十分なので、SDカードと違って銘柄やメーカーによっての速度の違いはなかなか体感できないので、速度のベンチを行うことに意味があるのかは悩ましいところではある。(撮影で使って速度の違いを体感できないという問題以外にも、たった5GBの容量の短時間の書き込みテストではカードに負荷がかからないので長時間使用したときにどうなのかなどの評価はできないので、実際には1時間で400GBとか撮影するようなライブ撮影の現場の実態を反映していない問題もあると思う。まあ、速度ベンチくらいしてみないとnoteに書く客観的に数字が出る話題がないのでやってみるしかないのだがw)

速度ベンチ以外にカードの性能を評価するポイントとしては、SSDへの転送時間や、転送後にカードを触ってみてどれくらいの温度に発熱しているかなどがあるが、転送時間に関してはどちらかというとカードよりもポータブルSSD側の速度がボトルネックになっているのでカードの性能差で時間の変化はおそらくないし、発熱に関しては温度計のプローブで測定するにも物が小さくて測定が難しいしいまいち客観的な評価基準にしづらいのでCFexpressに関してはなかなか数字で客観的に評価することが難しいのが悩ましいところだ。

Nextorage NX-B1Pro 660GB
CFFexpress2.0 pSLCメモリ

Nextorage NX-B2SE 512GB
CFFexpress2.0 TLCメモリ

ProGrade Digital CFexpress 4.0 Type B GOLD 512GB カード
CFFexpress4.0 TLCメモリ

過去にテストしたデータと比較して、書き込み速度はB2 SEの約1000MB/sよりも300MB/sくらい速く、PCIの規格が新しいCFexpress 4.0を使用しているProGrade DigitalのGoldと比較するとGoldには速度が劣るが、このベンチマーク自体カードの温度が上がるほど長時間負荷をかけて試しているわけでもないので、サーマルスロットリングしにくいカードが分かるわけではない。ベンチマークテストをしてる自分としても意味があるのかは内心悩んでいるところだw

まとめ

自分の使用環境ではボディの画素数がそこまで高くないことや、連射速度も最大速度で使っていないので他製品との差や優位性はこれといって体感できなかったが、現行機種ならZ9,8,EOS R5などの高画素な機種で電子シャッターでRAWの高速連写したり、今後出てくるであろうEOS R1やEOS R5mk2などで電子シャッターで高速連写して転送速度への要求がもっと厳しい環境で使用したら差が出るのかもしれない。

逆に言えば、自分の使用環境で限界性能まで引き出すことができていないわけなので、将来的にもっと高性能な機種を導入したとしても今あるカードで安定駆動できる可能性が高いとも考えられるので、将来的な余裕があるのは良いことだと思う

余談

現在、660GBモデルで比較したとき、CFexpress2.0と4.0で約1万円の差額なので、どうせだったら将来的なUSB4の普及やCFexpress 4.0対応のボディの導入も視野に入れて4.0のモデルを買うのもアリなのではないかと思う。

あと、個人的に欲しいのはこれだ。今サブで使っている小さいカードリーダーがちょっとポンコツで使いづらいのでもう1台カードリーダーが欲しい。
メモリカードメーカー製のカードリーダーでCFexpress 2.0対応で適度に小さくて軽いやつとして良いなと思う。

もう1台買うのに(主に持ち歩く用)、コンパクトな20Gbpsにするか、冷却性能の高い40Gbpsにするか悩むところだ。Nextorageはカードリーダーの構造の写真を公開してくれているので図を見ると確かに4.0対応のカードリーダーはヒートシンクがしっかりしていてカードの冷却性を考えると良いなーと思う。

今メインで使っているCFexpress 4.0対応のProGrade Digital製のUSB4カードリーダーは速度やカードの冷却性能という観点では良いカードリーダーで、マグネット内蔵でノートパソコンのモニターに装着することができたりと取り回しが良く扱いやすくこれをもう1台買うのでもいいが、金額が高いのとカードリーダー自体の重量が重いのがネックなのでどれを買うのか悩ましいところだ。

このnoteを書くのにProGrade DIgitalのカードリーダーの重量や寸法を引用しようと思って調べてみても公式HPにもイマイチそれらしい(正確そうな)データが見当たらなかったので実測してみた。

重量的にはNextorageのUSB4カードリーダーの公称重量と大差ない印象。
コンパクトさを重視して1台買うならNextorageの20Gbpsのモデルが値段も安いしやっぱり妥当だろうか。

寸法約71mm×約71mm×約19mm

本体裏のマグネットの磁力が強くて、キッチンスケールの内部のパーツと引き合ったりして重量が重く出てしまってたら良くないので養生テープで嵩増しして磁力を遠ざけて重量を測定したが、直接乗せてみても同じ重量だった。

養生テープの重量はゼロオフセットしてます

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