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Nextorage CFexpress Type B メモリーカード NX-B2SE 512GB

近々大きい撮影現場が2つ同日に連続になる可能性があって容量的に若干の不安があったのでメモリーカードを買い増しました。


NextorageがCP+出展記念でAmazonでセールを行い、開場来場者限定でクーポンも配布していたので結構安く買うことができた

レビュー

実際に撮影してみて

1,レンズキャップ装着状態で連写し続けてみて負荷かけてみる
EOS R3でRAWで無限連写を試してみたが、30fpsでは無限連写はできず数秒連写するとバッファがいっぱいになって止まってしまうが、シャッターボタンを離すとすぐに転送が終わるので、実際の使用を考えるといつまでもシャッターボタンを押し続けるわけではないので(そんなことしたら容量すぐに埋まっちゃうし)、ライブ撮影では実際は15fpsで連写しているので実用上、このCFexpressカードが原因でバッファーが詰まるといったことはなさそう。

2,実際に撮影してみて
実際に撮影したときは、最初は①のレンズキャップ状態での連写テストの後で30fpsに設定したままなことに気づかずに最初の1曲を30fpsで撮っていたが撮影中にバッファーが詰まることはなかった(SDにはJpegで書き込み)
その後15fpsに戻したが、30fpsで撮影していてもバッファーの詰まりとかは起こさず30fpsで撮っていることに気づかないくらいだったので速度的な問題は感じなかった。

PGDのCFexpress 4.0のカードで30分で8000枚くらい撮ったりするとカメラ本体のカード蓋の部分が熱くなっていることはあったが、今回は1時間弱で10000枚くらいでその程度ではこのカードでも蓋が熱いなって感じたりはなかった。

外観など

パッケージは紙製で、中にプラスチック製の透明なケースで入っており、ProGrade Digitalよりもしっかりとした包装で届いたのでそこは好印象。

当然ながらメモリーカードなのでサイズは全く同じだが、並べて見た感じ▲の位置とかも全く同じだし(たいてい▲の位置とかってメーカーによって微妙に違ったりするが)、金属のザラザラ感とかも見た感じ全く同じなのでガワを作る工場って限られてるのかな?って思った。どっちもMade in Taiwanだしもしかして工場も?…(以下略

速度テスト

[テスト環境]
M1 MacBook Air Thunderbolt4端子
カードリーダー:ProGrade Digital 【CFexpress 4.0 Type B対応】 USB4 40Gbps シングルスロットカードリーダー (PG05.6)

Nextorage NX-B2SE 512GB
CFFexpress2.0 TLCメモリ

実際の撮影の現場では30MB×15fpsで450MB/s程度のデータ生成量で、このカードの最低継続書き込み速度は800MB/sなので速度的な問題はないだろう(実際に撮影で使ってみて問題がないことを体感できている)

ProGrade Digital CFexpress 4.0 Type B GOLD 512GB カード

規格が新しいで当然だが、ベンチマーク上ではPGDの4.0ほうがNextorageの2.0よりも速い速度をマークすることができる。
ただし、カメラ側がCFex4.0に対応していないので実際にCFex4.0の速度の恩恵が出るかはなんとも言えないところである。

実際に転送してみた

10000ショット超えの300GB超えのデータをポータブルのSSDに転送してみた。
ポータブルのSSD側は最大で1GB/s程度のスペックで、Thunderbolt3でカードリーダーは繋いでいるが、SSDはThunderboltで繋いだ液晶モニターのUSB-C端子で接続していてPCにThunderbolt4で直結できているわけではないので端子の都合で速度的なボトルネックが生じている可能性はゼロではないと思う。

実際に転送してみた平均転送速度は371MB/sだった。
転送終了後に取り外してカードを抜いてみたがカードの表面を触った感じ温度は結構低いなって感じた。CFexpress 4.0のカードを使用してPCの内部SSDに転送するときは1.8GB/sくらい実際に転送速度が出るが、ポータブルSSDへの転送速度はそこまで速くないので2.0でも4.0でも実際の転送速度的な差はそこまで大きくない。

コスパに対する評価

セール価格で17152円のところを、更に3%クーポンを適用して16637円になった。

このカードの価格は通常時は25990円のようだ。一方で、ProGrade Digitalの4.0のGoldのカードは27800円。
約2000円の価格差になるが、カードとしての将来性や、実際には4.0の高速な転送速度を発揮できるシーンは限られるが今後ポータブルのSSDの速度が向上するかもしれないし、将来的に実際に転送速度を活かせるようになる可能性なども考えると2000円の差額を払ってCFexpress 4.0のカードを買うほうが良いと思う。

セールの価格で考えた場合は、PGDの4.0のGoldカードは今のところこれまでセール対象になったことはない気がするが、約28000円のPDGの4.0のGoldのカードと、約17000円のNextorageの2.0のカードで考えた場合、約1万円の差額に対して現在の実際の使用環境での速度差はほぼ体感できないレベルなのや、差額の1万円を節約できるメリットのほうが大きいと思う。

個人的には、非セール時の価格で2.0のカードを買うのはナシだと思うけど、セール時ならかなり良いと思うというのが現状の結論だ。

CP+でメーカーの方からお話を聞いてきたが、今回のCP+直前にNextorageからCFexpress 4.0対応のSLCメモリのカードが登場し、今後4.0対応のTLCメモリのカードも登場するようなので、おそらくPGDと同様に2.0のラインナップがディスコンされて4.0のラインナップに置き換わっていくのだろうかと思う。
4.0のTLCのカードが登場して値引きがしばらくない可能性を考慮すると、既存の機材での実際の速度を考えたときに2.0のカードで別に問題ないので4.0のカードが出てラインナップが置き換わる前にセールのタイミングを使って枚数揃えてしまうというのは1つ選択肢ではあると思う。

熱に対する評価

まだそこまで使い込めてなくてなんとも言えないが、今のところの印象を整理する

1,PGDのGold 4.0と比較すると速度が大人しい分発熱が少ないのかもしれない
2,SSDへの転送を行ってみた感じではカードの発熱は少ないなと感じた
3,30分で8000枚撮るほどのハイペースの撮影はまだやったことがないのでなんとも言えないが、今のところ撮影中の発熱も少なそうな印象

信頼性

結論:まだ使用期間が短いので壊れてみないとわからない

追記:2月末頃にCP+のタイミングでCP+会場で配ってるクーポンを使って割安価格で購入したこのカードだが、3月末に撮影したデータを転送して画像のセレクト作業をしている時に複数枚破損しているRAWファイルを発見し(2000枚くらい撮って十数枚くらいの頻度?破損してるデータの枚数と頻度は正確にカウントできてなので正確な頻度は分からないが、破損率は1%未満だと思う)、メーカーに問い合わせてみたところ検査するから送ってほしいとのことでメーカーに送ってチェックしてもらい、別製品になって帰ってきたという経緯があるが、自分が使っているNextorageのメモリーカードに関してはn=1の少ないデータなので、このカードの信頼性がどうなのかは分からないが、トラブル時にもちゃんとメーカーが対応してくれたことはメーカーの対応への感謝も含めて強調しておきたいと思う。

交換後の製品では今のところ、3月末に起きたようなトラブルは発生していないので、現段階では信頼できるカードだと考えて使っている。
初期の製品トラブルは工業製品なので一定頻度で起きるのは仕方ないので、3月末のデータ破損の件は仕方ないと思っているが、交換後の製品でもまた起きたりしたら考えを改めると思うが、交換後の製品はノートラブルで使用できているので問題ないと考えている。

カードリーダーについて

CFexpress 4.0のカードリーダーでは各社とも向上した速度を安定的に発揮するために冷却機構を強化していることを宣伝している傾向にある。
カードの発熱を抑えて安全にデータ転送を行うためにもちゃんとカードメーカー製のカードリーダーがあったほうが安定性の面で良いと思うし、2.0のカードだとしても低い温度で使えるに越したことはないので今から買うなら4.0のカードリーダーを買ったほうがいいと考えている。

個人的な要望

NX-B2SEシリーズ(2.0のTLCメモリのシリーズ)の容量のラインナップは128/256/512GBの3種類だが、個人的には1TBのカードが欲しい。
自分としては、CFexpressカードを512GB*3用意して当面容量に困る見込みはないのでしばらく買わなくていいやと思っているが、仮に今後何か買うとしたら野外の撮影でカード交換を全く気にしなくて良い1TBのカードが欲しいなと思った。

↓今回の実験対象

↓今回の比較対象


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