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1stアルバム『black palette』by ミヤボ / 歌詞

『black palette』by ミヤボ(2004年)

① 僕

あなたの目を見ながら
手を振りながら
僕は「さよなら」と言った

あの時のあなたのことが
ずっと忘れられなくて
うつむいていた僕も今では
はっきりとこう言える

ありがとう

あなたの目を見ながら
手を振りながら
僕は「さよなら」と言った

俺は僕にさよならをした
あなたにまた会えて良かった

ありがと





② 俺

もしも あのときのあなたに
あのとき出会えてなかったら
僕の中にある信じる心
今 ここには あり得なかっただろう

この目で確かめたわけじゃない
昔のことや遠くのことを
僕は疑うことなく信じれる
目を閉じて笑うことだってできる

ずっと言葉にならなかった思いが
8年かかって やっと言葉になった

迷いながらも歩いてこれた
僕にお礼を言わせてください

ラララ…





③ 俺と僕

そりゃあ 僕にだって誰かに
話をしたいときがあるんだ

自分から話すことのない僕だから
たまに話したくてたまらないとき
相手の驚く顔がこわくて
いつも通りの すました顔しかできず

誰にも気付かれず言わずじまい
そして ひとりになったとき
どうしようもなく寂しくなったり
僕はいつも強いふりをしてる

そりゃあ 僕にだって誰かに
話をしたいときがあるんだ
部屋でひとり 弱いときの僕は
誰かに電話をしようとして
最後の数字を押せず…
そんな僕です
そんな俺です





④ 細い左手の指

僕はここで彼を見てる
あの娘は僕に背を向けている
きれいでおとなしそうなあの娘
僕の前で彼を見つめてる

ステージの上で彼は
ギターを弾きながら歌ってる
皆がこぶしを突き上げる
僕はあの娘を見た

今まで小さく揺れてただけの
彼女が恥ずかしそうに手を
振り上げ そしてすぐ下ろした
ライトがそれを照らしていた

その軽く握られた
細い左手の指
やけに美しくて

あのとき僕はとても
落ち着いた気分になれた
これから先も出会いたいな
ああいう素敵な出来事に

そういえば
あいつのこと 僕は大好きだったのに
別れの日 見送りもせず
さよならも言わなかったんだ





⑤ あの娘の声と水色の空

その約束を僕はやぶった
君は怒ってると
僕は思っていた
だけど君は
その約束を覚えてさえいなくて
僕はわらった

あなたと交わした ひとつの約束を
僕は長い間 守り続けてきた
その間あなたは 僕との間に
約束の死骸を いくつも残してきた

見上げた空の水色が
僕の気持ちを落ち着かせた
ビルのかげから顔を出した陽が
僕の闇を照らした

部屋を出てから
ゆっくりドアを閉め
そしてドアに向かって
僕は礼をした 深く
最後の最後で僕は確信した
今までの全てが間違ってなかったと

あの娘の声が聞けたから僕は
空の色に気付けた

あの日
僕が僕にした約束
変わらず今もここで息をしてる

水色の空に
落ち込んだ僕は
あの娘の声で





⑥ セミの声

目が覚めると いつも何もかもが
もうどうでもよくなっているんだ

死ぬまでそれを繰り返すなんて
僕には絶対 耐えられないさ

毎日 気持ちよく目覚めたいと
強く思った そう毎晩毎晩
君のその瞳は今 何を思ってるのかな
僕は今 君を抱きしめたいよ

次に長袖を着る頃には
何もかも終わっているはずさ
セミが鳴いてる 「あと少しだ」と
僕にはそう聞こえたのさ

毎朝 ふりしぼってきた勇気も
言葉を失くし 限界を示してる

次に長袖を着る頃には
何もかも終わっているはずさ
セミが鳴いてる 「あと少しだ」と
僕にはそう聞こえたのさ
報われたよ 僕の過去は
君を見ていてそう思えたのさ

だからね…





⑦ 春の匂い

これから先 来る日も来る日も
昔のように
軽い身体で 目覚めることができたら
どれほど素晴らしいことだろうか
いつか実現してやる
そして最期まで…
あの日強く思ったことが
成長してゆく

今までに
いろんな人を好きになってきたけど
これから先も繰り返すだろう
すごく好きになって その人しか見えなくなる
けど いつもハマりすぎて
遠ざかる日が
久し振りに思い出せば
やっぱり好き
もう迷わない

今日はもう春の匂いがした
忘れまいと決めてた冬のつらさは
記憶の底さ
地に着けたはずの足は気付けばいつも
雲の上
人から好かれていたいだけさ

昔よく歩いていたこの道を今歩く
歩幅があわなくて どこかぎこちなく
あの人のつくる歌が僕には心地よく
ラジカセの前に座って聴いてるだけで
肩の力が抜けてすごく
落ち着くんだ
たまらないんだ

今日はもう春の匂いがした
忘れまいと決めてた冬のつらさは
記憶の底さ
地に着けたはずの足は気付けばいつも
雲の上
人から好かれていたいだけさ

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