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STEAMライブラリー実践

STEAMライブラリーの実践報告。
今回は「幸せな未来のためのチョコっと計画」という対象学年が小学校4年~6年生のものを利用させてもらった。

このテーマでは、9コマあり、各コマで
・チョコレートってどうやってできるの?
・カカオを作っているのはどこの国?
・フェアトレードってなんだろう?
といったことを学ぶようにできている。これは、身近な存在であるチョコレートからみた世界が抱えている課題を考えていく構成になっている。

対象となる生徒・教科

勤務校は高校なので、これをそのまま行うことはせず、アレンジしてみた。
簡単な「対象となる生徒と活動」のまとめ
対象学年:高校3年
扱う教科:総合的な探究の時間
学ぶ目的:今年度のテーマは「自分史」を作ろう!
     これまで行ってきた企業探究やチームでの探究活動を活かす内容     
     として、個人探究を行うこととした。進路先をきめていくこの時                    期だからこそ、今一度自分自身を見つめ直して、本当の自分は何          か、本当にしたいことはなにかを学び、理解すること
扱う時間:STEAMライブラリーの時間は2時間とした

1時間目

前回の振り返り
     10分 (前回は)ジョハリの窓をつかったワーク
今日のテーマ発表&導入
     15分
     『みんなのしらないチョコレートの世界』

図1

図2

【現状把握】
   みんな大好きチョコレート(一人当たり年間2キロ以上食べている)
 (ゆるく始めるために、生徒にはチョコレートを配布。好きなときに食べていいと促している)

アイスブレイクも兼ねた質問 

キャプチャ

   ①がカカオというのは結構知っている様子。ちなみに正解は

キャプチャ

ピスタチオの実を当てた人は誰もおらず。
身近に感じているモノでも意外に全然知らないという体験をしてもらって、
いざ本題へ
 思考としては、こんな感じ
   「知らない」「わからない」→「調べればいいじゃん」

調べ学習(グループワーク)
     20分
  ・チームを5つに分ける。チームごとで調べるお題が異なる
  ・スライドは1枚しか制作しない
  ・調べたことの発表は各チーム5分以内

            【テーマ一覧】
① 原材料とチョコレートになるまでの工程
② 主要な原産国とチョコレートを一番食べている国
③ チョコレートの起源
④ フェアトレード
⑤ エシカル消費

 発表練習
     5分
  ・次の時間は教員が前振りした後は、①のチームから順に発表していく               ことを伝える
        ・発表後、1つ以上は教員から質問するので、答えること。
   (聞いている生徒からの質問もOK)

2時間目

 【プレゼン発表】
  5チーム×5分=25分
 前回作ったチームごとに席移動し、プレゼン開始
 ・資料の見せ方、自分の言葉にして説明
 ・聞き手に寄り添った具体例
 この辺りを意識して生徒たちは発表をしていく。

 発表後、教員から再度提示
  ② 主要な原産国とチョコレートを一番食べている国
で発表されたことから、原産国と消費している国は一致していない。カカオの栽培に適している条件に一致していないから欧州では栽培していないともいえるが、コートジボワールの消費量はランキング圏外になっている。
このことにどのような問題があるか。それに対して解決策は何か。

解決策は、今の自分たちにできることでも良いし、世界全体が取り組むべきことでもよいとした。

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【解決法を探る】
   20分
 ・自分たちの過ごし方や問題となっている箇所を相談
 ・解決方法は具体策を考える
 ・発表はせず、提出のみ

生徒の様子としては、急に重たいテーマを突き付けられたという感じがあり、空気も重たくなっていた。
また、前回食べたチョコレート「おいしい、おいしい」といって食べていたけど、今改めて「おいしいって感じますか?」と投げかけた。
知らなかったから感じていたことと、知ったために感じること、感じづらくなったことを体験してもらったことを伝えると気まずそうにしている生徒も出ていた。

【振り返り】
   5分
 最後の5分は各自で振り返りをしてもらい、この2時間で感じたことや気づいたことをまとめてもらい、STEAMライブラリーの「幸せな未来のためのチョコっと計画」を終了とした。次回の授業で、感想や意見にフィードバックをかける予定となっている。

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