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案件紹介エージェントのうまい使い方

こんばんは。
ROSCA株式会社という会社で、エンジニアの方向けに案件紹介エージェントをしている鈴木です。

新型コロナウイルスの影響もあり、7月から新しい案件を探されるフリーランスの方も増えてきそうなので、現場エージェントの視点から分析した、エージェントを利用した上手な案件の探し方をお伝えできればと思います。

結論を先にお伝えすると、
希望を的確に捉え現実的なマッチングをできるエージェント」かどうか、
スキルのマッチする案件を一定数保有しているのか」を見極め、
エージェントのインセンティブを理解した上でコミュニケーション」を取る。
という3つのポイントが抑えられていれば、自分が理想とする案件が獲得できるだけでなく、参画後の情報のギャップが発生するリスクを最小限に留めることもできます。


まずは、「希望を的確に捉え現実的なマッチングをできるエージェント」かどうかです。
エージェントと面談した後に、案件探しますと言われたのに、ほとんど音沙汰がない。。という経験はありませんか?
そのエージェントはいわゆる「伝書鳩エージェント」です。
エンジニアさんの希望と、市場感の現実的なすり合わせができていないため、結局見合う案件を見つけることができず、連絡ができない。といった状況になるわけです。
この「伝書鳩エージェント」は、大抵の場合マッチング能力が低い場合がほとんどで、案件の紹介があったとしても希望にそぐわない提案や、面談が入る確度の低い提案が多いです。

このエージェントにあたってしまうと、いかにその会社が多数かつ良質な案件を抱えていようと、いつまで経っても適切なマッチングは生まれませんし、参画後にアンマッチが発生するリスクが飛躍的に上がります。

それではどうやって良質な提案をしてくれるエージェントを見極めればいいのか。これは個人的な見解ですが、「具体的かつ現実的なキャリアプラン」を語ってくれるか/ないしは深くヒアリングしてくれるかです。
マッチングをする上で大事なのは、保有してるスキルはもちろんですが、案件参画の先にどういうキャリアを描いているかです。

例えば、Laravelの案件に入りたいという希望があったとしても、その先々にスキルをつけて自分のサービスをリリースしたい。お金を稼ぎたい。田舎に戻ってリモートで働きたいなど、条件の背景にある理由を的確に捉えることは非常に重要で、この「希望条件の奥にある理由」からスタートアップ系の方がいい、トラフィックの多い高負荷サービスに携わって技術力を研鑽した方がいいなど、付随した条件が発生します。
ここをしっかりエージェントが認識していないと、表面上の条件はあっていても、自分の理想のキャリアを実現するには遠回りの道を選んでしまうことになってしまいます。

また、現実的なキャリアプランというのも非常に重要です。
理想はあれども、守らなければならない家族があったり、生活がある方も多いはずです。そこに不要にリスクを取らせるエージェントはいいエージェントとは言えません。エンジニアさんの「希望条件の奥にある理由」を実現するために、実現可能性の高い提案や、我慢しなければならない条件などを理解した上で初めて、自分の理想のキャリアにつながる案件探しの準備が完了するわけです。


次に、「スキルのマッチする案件を一定数保有しているのか」を見極めることです。
いかにエージェントのマッチングスキルが優れていたとしても、案件がなければそもそもマッチングは発生しないのだから当然です。

ここの見極め方としては、「エージェント同席案件」または「商流が明確な案件」をどれだけ保有しているか。
を質問すればすぐにわかります。
この質問の返答で、具体的な社名が複数出てこなかったり、抽象的な回答が出てきたら、その会社は少なくともあなたにマッチしてる案件はあまり保有していないとみなして、差し支えないでしょう。

実はエージェントは大抵どこの企業も「SESネットワーク」というものを持っていて、1000社以上の案件共有ネットワークを保有しています。
多重下請け構造が発生する理由の一つですが、エージェントの中でもこのネットワークで三次請け、四次請けでもいいから案件を探そうというエージェントがかなりの数あります。技術者情報をSESネットワークに、一斉配信等を行ってる企業も半数以上といったところでしょうか。

このネットワークから紹介される案件は大抵、求められるスキルに対して金額が安い。契約で言ってた話と全然違う。みたいなリスクやトラブルが発生しやすく、あまりおすすめしません。

それを防ぐために必要なのが、冒頭に話した質問です。
同席可能な案件=商流が最も浅い案件(プライムでないと同席ができないため)、また、商流が不明確な案件=かなり商流が深い案件(浅いならエージェントは明示してくれるはずです)となるのです。
ちなみに、案件概要をテキストで紹介されるときにも、同様のテクニックが使えるので是非使ってみてください。


最後に「エージェントのインセンティブを理解した上でコミュニケーション」です。
ちょっと営業的な観点となるかもしれませんが、
エージェントの内情を理解した上で効率的にエージェントに動いてもらうことができます。
そのポイントというのが、「専属営業期間を設け、期日を指定する」ことです。

これはちょっと意外に思う方もいるかもしれませんね。
「多くのエージェント企業を使ったほうが、たくさんの案件を紹介してもらえるじゃないか」という声が聞こえてくるような気がします。
確かに一見そのようにも思えるのですが、エージェントは大抵の場合同時に10~20名以上のエンジニアさんの案件探しをしている場合がほとんどで、あなたの案件探しに割いてる時間は等分すると、ほんの少しの時間となってしまうのです。
結果として、案件の募集があったとしても他のエンジニアさんの対応もあるため、案件紹介や企業提案のタイミングが遅くなってしまい、その間に枠が充足してしまう、、という事態になってしまうのです。

この問題を解決する手段の一つが、専属営業期間を設けることとなるわけです。なぜこれがエージェントにとって動く動機となるかというと、複数エージェントを利用していると「自分の営業努力が無駄になる可能性が高い」からです。
「ひどい!!」と思われる方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、多くのエンジニアさんから案件探しの相談を受けているエージェントに取って、現実的に優先順位をつけざるを得ないのです。

そのため、「専属営業期間を設け、期日を指定する」と、
その期日までに案件見つけられた場合は、エージェント自身の成果にもつながるため、自分のつながってる会社の案件を必死に探してくれるようになるわけです。
もちろん、先にお伝えしたエージェントの質と、案件を保有してるかどうかの基準をクリアした上での話ですが。


いかがでしたでしょうか?
エージェントとして営業マネージャーを務めさせて頂いた際のリアルな経験も踏まえての話なので、再現性は高いと思います。
エージェントを活用される際は、参考にしてみてください。

もちろん私もエンジニアさんへの案件探しは随時お手伝いしておりますので、TwitterからDMでお気軽にご連絡ください!

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