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自由形。

唐突ですが私、2歳から水泳を習っていました。

それだけ早く始めたらそれなりに泳げるもので、小学生の頃には選手に選ばれたりしたものです。バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、クロール4種全て泳げたから、個人メドレーもできたし、体が軽かったからバタフライもちゃんと蝶のように?水面を波打ちながら前進できたのでした。残念ながら今は無理。

当時も今も、得意な種目は「平泳ぎ」。一方で、苦手なのは「クロール」。

「平泳ぎ」はまさに蛙のようにスイースイーって、プールの上澄みの部分だけ泳いでいく感じが好みだし、全然疲れない。クロールは泳げるけど、スタミナがなくてすぐ疲れちゃうしタイムが出ない。でも、なぜか私の周りにはクロールが得意な子が多かった。なお、これは30年前の記憶なので定かではない。

30年経っても、当時言われてすごく覚えていることは、「自由形」がクロールだけでなくてもよいということ。ひょっとすると、いずれは魚の動きに近いバタフライの方がクロールより速く泳げるようになって、自由形はバタフライになるかもよ?という話も聞いた気がする。でも、さらにいえば「自由形」は、その名の通り「自由な形」でいいので、例えば「古式泳法」でもいいということらしい。そういえば、私の父は一風変わっているので、幼い私に一生懸命「横泳ぎ」を教えてくれたこともありました。

「自由形」が自由でいいなら、私にとっての自由形は「平泳ぎ」。もちろん水泳大会の自由形の種目にそれで参戦する気はない。そんな図太さはない。でも、自由の形が決まっていることにちょっとだけ違和感がありました。とにかく速ければいいなら、1コースの選手は「クロール」、2コースは「背泳ぎ」、3コースは「バタフライ」・・ってな感じもいいんじゃない?というように。

と、前置きが長くなりました、が。

私は比較的自由な社会人をやっています。いくらでも上手を行く自由人がたくさんいるのは承知です。それでもフルタイムの会社員の方や、介護と家事を両立している方、子育て中の大人の皆さんに比べると、働く時間も融通が利くし、休暇も取りたい時期に取りやすい。そういう意味で比較的自由。そんな比較的自由な中で体験したこと、感じたこと、見たこと聞いたこと、そんなことをつらつら書いていこうと思ってます。ちなみに、過去にブログがいっこうに続かなかったことを先に申告しておきます。

唐突ですが(2度目)、すでに決まっていることから自由になることにとても関心があります。

自由形が「クロール」から「バタフライ」にシフトする社会より、ひとりひとりの自由形で泳げる社会ならいいのに、と密かに思っております。社会人をやりながら大学院に入り(そのあたりの"入院話"は別途投稿予定)、書いた修士論文のテーマは、『社会参加と働き方』。すでに決まっているように見えることから、いかに自由になれるか、みんながクロールのところを平泳ぎでもいいんじゃない?みんなが何それって言うだろうけど横泳ぎだっていいんじゃない?って、そんなことを思っています。

と、なんだか暑苦しく語ってしまいましたが、要は自由であろうともがいている人でもあります。っていうか、そもそも自由ってなんだろね?自問自答が始まってしまう・・・

さあ、はじめます。お手を柔らかにどうぞよろしくお願いします。

*写真は、金沢21世紀美術館の有名なプールの作品。(2018年2月撮影)

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