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「伝え方が9割」から考える商品のキャッチコピー(その1)
コピーライターである佐々木圭一さんの代表作と言えば著書「伝え方が9割」
シリーズ累計100万部を超えて売れているベストセラー本です。
この本には「ノー」を「イエス」に変える技術いくつも紹介されています。
具体的にはどんな技術なのか、一つ例を挙げてみましょう。
あなたは以前から同じ職場のAさんをデートに誘いたいと思ったとします。ただ、あなたとAさんは仕事で言葉を交わす程度の仲で、プライベートでの付き合いは一切ありません。
このAさんに「デートしてくれませんか」とあなたから声をかけたとします。
さて、Aさんが「イエス」と返してくれる確率はどれくらいあると思いますか?
脈があって声をかけるならまだしも、仕事上での付き合いしかないAさんから返ってくる返事は、おそらく「また今度お願いします」とか「ちょっと最近忙しいので…」というような「ノー」を伝える言葉ではないでしょうか。
つまり、あなたの頭の中にあることをそのまま伝えていては、Aさんとのデートを勝ち取ることは難しいということです。
では、どうしたらデートをOKしてもらえるのでしょうか。
先に結論をお伝えします。
Aさんから「イエス」を引き出す方法…それは、 Aさんの望みを叶えてあげることです。
こんなことを言うと、「Aさんの望みを叶えることと、デートすることは関係ないだろ」と指摘を受けてしまいそうですが、これにはちゃんと理由があります。
相手の立場で考えて言葉を作る
「デートしてくれませんか」と声をかけられたAさんの立場になって考えてみてください。
Aさんはあなたに特別な好意を抱くことなく生活をしていました。もちろん、あなたとデートする事なんて夢にも思っていません。
そんなとき、突然あなたから「デートしませんか」と声をかけられたら、Aさんはどう思うでしょうか?
困惑して、とりあえず理由をつけて断ろうとするのではないでしょうか。
これは、Aさんの望みとあなたの望みがマッチングできていないから起こることです。
逆を言えば、Aさんの望みとあなたの望みがピッタリ合えば、Aさんはあなたからのデートの誘いを断る理由はなくなります。
例えば、Aさんが無類のパスタ好きだとします。それを知ったあなたは、Aさんにこう話しかけます。
「最近、近所にすごく美味しいと評判のパスタ屋さんができたんだけど、一緒に食べにいきませんか?」
いかかでしょうか。「デートしてくれませんか」と誘うよりも、Aさんとデートができる確率が上がったと思いませんか。
無類のパスタ好きのAさんにとって、すごく美味しい評判のパスタ屋さんに行けるという誘い文句のは、とても魅力的です。
極端に言えば、『あなたとデートする』という事は頭の片隅に追いやられ、『美味しいパスタと出会える』という喜びが頭の中をめぐることになります。
こうなれば、二つ返事であなたとのデートを快諾してくれるかもしれません。
つまり、Aさんの望みを叶えてあげたことで、あなたの『Aさんとデートしたい』という望みも叶えられるということになります。
ここまで読んで、なるほど理屈は分かった。けれど「デートをしてください」を「最近、近所にすごく美味しいと評判のパスタ屋さんができたんだけど、一緒に食べにいきませんか?」に変換するのは難しいと思った方もいるかもしれません。
では、具体的にどうやって変換していけば良いのかをお伝えしましょう。
言葉を作る3ステップ
基本的には次の3ステップを踏んで行きます。
① 自分がしたいことを考える。
② 相手が叶えたい望み(相手の頭の中)を想像する。
③ ①と②がマッチングする言葉を考える。
このステップを踏むことで「最近、近所にすごく美味しいと評判のパスタ屋さんができたんだけど、一緒に食べにいきませんか?」にたどりつく事ができます。
つまり…
① 自分がしたいことを考える。
⇨Aさんとデートしたい。
② 相手の叶えたい望み(相手の頭の中)を想像する。
⇨Aさんは無類のパスタ好き。きっと美味しいパスタを食べたいと思っているはず。
③ ①と②がマッチングする言葉を考える。
⇨パスタを食べに行こうと言えばデートできる。
という感じです。
実は、この話はデートに限ったことではなく商品の営業・販売にも同じことが言えます。
お客さんは、自分が欲しいと思ったものしか買わないからです。
例えば、すごく美味しいお酒が期間限定で5割引で売られていたとします。
私は、お酒好きなので迷わず買ってしまうと思いますが、お酒を飲まない人にとっては何割引きだろうが関係なく買いません。
ただ、『転売すれば儲かる』という話があったとしたらどうでしょうか。お酒を飲まない人であっても、大量にお酒を買うかもしれません。
このように、相手にメリットを感じさせることができれば「イエス」を一気に引き寄せる事ができます。
つまり、「ノー」を「イエス」に変えるためには、相手にメリットを感じさせることが重要だと言えます。
今後の予定
いかがだったでしょうか。
相手にメリットを感じさせる事がいかに大切なのかお分かりいただけたと思います。
そして、このnoteでは、「相手にメリットを感じさせる具体的な方法」をシリーズで何回かに分けてお伝えしていきます。
そして、その内容を組み合わせることで、商品が売れるキャッチコピーを作ることが可能になります。
マーケティングの知識を織り交ぜながらお伝えしますので、よろしければ次回もご覧ください。
次回は「商品の価値を伝える方法」についてお届けします。
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