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2015年夏、ストックホルム サステイナブルで大人の街

ヘルシンキ日帰り旅行から戻って、ストックホルムの街を歩きます。

前回も申し上げましたが、ストックホルムは20年ぶり、4回目です。
以前は、零下の寒い冬も経験しましたが、やはり、最も過ごしやすい、白夜の夏がいいですね。

世界で最も居心地のよい街のひとつ

これまで、30か国くらい、ビジネスとプライベートで旅しましたが、

「今まで行った海外都市で、一番居心地のよかった都市はどこですか?」
と質問されたら、僕は迷わず、ストックホルムと答えます。
2番目はサンホセ(コスタリカ)でしょうか。

居心地が良い、というか、両都市とも旅行者として旅して、
不快感を与える人が極めて少なかったといった方が適切かも知れません。

両国の共通点を僕なりに考えると、
共に永世中立国で、軍事費の代わりに福祉や教育にお金を使っている小国
また、共に生魚を食べる(カルパッチョ、セビチェ=魚の酢漬け)という食文化も日本人の僕に合っているかも知れません。

そして、
スウェーデンは国が小さいため、ビジネスを考える時は常にグローバルビジネス。
そのため、若いころから、複数か国語を操り、国外の人々と上手にコミュニケーションを取る姿勢を感じます。

コスタリカの場合は観光立国なためでしょうか。
英語は通じづらいですが、国外から来た旅行者に優しく接する習慣がついているからではないか?

と自分なりに解釈しています。

グローバル資本主義 H&MとIKEAの共通点

スウェーデンは僕がインスピレーショントリップに出かけるきっかけをつくってくれたH&Mという企業の本拠地であり、
長年リスペクトするホームファッションチェーンのIKEAもスウェーデン本社のグローバル企業です。

そして、両企業に共通するのが、「グローバル資本主義」というキーワードです。

人口約800万人の小国であるため、市場も資源も限られます。
そのため、人口が多く、賃金の安い国でつくって、輸入する
国内だけでなく、国外にも売る、ということでビジネスを成り立たせます。

両企業とも、本社はスウェーデンでも、一番大きなマーケットはドイツ。
人口、市場の大きなヨーロッパ一番の経済大国ドイツをメインマーケットにしながら、欧州を攻略し、次にアメリカ、そして中国他東アジアを攻めるというのが両企業の拡大戦略の共通点です。

NK(エヌコー)百貨店を囲むH&MとZARAの旗艦店

マーケットリサーチはやはり、都心部の百貨店周りから始めたいです。
Hamngatan にあるスウェーデンの老舗百貨店 NK百貨店本店です。

ちょうど創業から100周年だったそうで、ショーウィンドウもそんなディスプレーです。

相当、年季が入ったことがわかるエレベーターに乗りながら店内を回りました。

正面から向かって左側にはH&Mの旗艦店が右にはZARAの旗艦店に取り囲まれていました。

百貨店とファストファッションチェーンは世界のどの都市でも共存しているようです。

今では、日本のユニクロもこのNK百貨店の目の前に出店しているそうです。

H&Mが世界で一番価格が高い国はスウェーデン?

スウェーデンでは、日本の消費税にあたるVAT(付加価値税)が25%、内税表示なので、どこに行っても物価が高く感じます。

そのため、グローバル共通価格を目指しているはずのH&Mの価格が
最も高い国のひとつが本国であるスウェーデン、という不思議な構図になっているようです。(笑)


セレクトショップ A PLACE

ゼーデルマルム地区、Götgatan通りのファッションストリートを歩きました。

H&Mグループのチェーン店もありますが、ファッション好きならA PLACEというセレクトショップを覗くとよいでしょう。

北欧デザインのスタイリッシュなブランドを集めていて、見ごたえあります。
こちらは定価販売店ですが、実は、NK百貨店の裏手に同セレクトショップのアウトレット店もありました。

GRANITはおしゃれな無印良品?

僕が好きな雑貨店、GRANITです。デザイン性の高い無印良品と言ってもよいのではないでしょうか?
まだ北欧にしかありませんが、日本に進出したら売れそうな専門店のひとつです。

美しすぎる食品市場 エステルマルム市場 Östermalms Saluhall

今回、最も行きたかった場所のひとつ食品市場エステルマルム

20年前に、ストックホルムのデザイン事務所のパートナーから教えてもらって美しく、感激した場所。

気に入った食材の写真を撮って回ったら、1冊の写真集になりそうなくらい、美しい食品マーケットです。
テイクアウトもよいですし、イートインも出来ます。

朝から晩まで、ここにいても飽きません。

20年前も食べて美味しかったシュリンプてんこ盛りのオープンサンドでランチです。

宿泊ホテルの環境配慮

今でこそ、世界中で当たり前になったことが、当地ではこの時すでに実践されていたのだな、と思い出します。

泊まったホテルで、連泊の場合に、タオルやシーツの取り換えを控えてくれたら、水が節約でき、環境に優しい、とか、シャワーカーテンの代わりに小さなガラス扉があり、ミニマムスペースでシャワーを浴びるようにしていたり、シャワー室の床がシャワー後にすぐに乾くような素材になっていたり、ホテル宿泊時の無駄なことを環境保護観点から、宿泊者の任意で控えることを啓蒙していました。

一方で、ちょうど誕生日を迎えた僕に、おもてなしも頂きました。

ストックホルムはサステイナブルで大人の街

今回もストックホルムではやはり、どこでも英語が通じ、
相手の話をよく聞き、相手が望むことを探ってくれる話し方をする人が多かった印象を受けました。

街の中もどこに行っても、静かで小奇麗です。

今回はホテル泊まりだったので、確認できませんでしたが、当地では、できるだけゴミを出さない工夫、使用後のリサイクル文化が徹底していると聞きます。

世界の人々とうまくコミュニケーションを取り、地球環境に配慮しながら共存する。

僕たちよりも、生まれつき、そんな環境で育ち、早くから世界の人々と地球環境との調和を考えながら育って来た国だからこその大人の空気を感じたものでした。

さて、ストックホルムの次は、デンマークのコペンハーゲンに向かいます。

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