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noteがあったから今絵を書いている

もし人生の分岐点があるとするならば、わたしにとってそれは4年前、2016年のゴールデンウィークだった。

まさかこの時noteに投稿した落描きをきっかけに、怒涛のごとく絵を描きたい思いが溢れ、その後ずっと絵を描くことになるとは思いもしなかった。

20数年の月日を超えて、noteと言う場所は、わたしの心の中の閉じ込められた思いを外に出してくれたのだ。

わたしがnoteを始めたのは、友達が楽しそうに更新しているからだった。

その頃のわたしは、主に商品のレビューを投稿するサイトを多数運営しており、良い商品を紹介して、人と物との出会いをプロデュースするのが自分の天職だと思っていた。

しかし、アラフィフを機に自分が今のままで良いのか迷い始めた。

更年期あるあるらしい。

迷ったわたしは、とりあえずいろいろやってみた。

ちょうどnoteを始めた頃は、小説を何本か書いて新人賞に投稿し、すべて予選落ちして、2本目の長編を書くための設定も進まず、ぐだぐだしていたところだったと思う。

ちなみに、小説も、小説講座など受講して、一応一生懸命書いていた。

が、小説を読むのは好きでも、商業でやれるほどの小説を書けるメンタルはなかったみたいだ。

この頃のわたしから見たnoteは、初心者にとても優しい場所だった。

拙い作品を出しても、いいねがもらえて、やる気が出る場所だった。

暖かい場所に励まされて、わたしもいろいろやってみた。

ノーハウでないエッセイの有料noteやマガジンを投稿してみたり、作詞作曲してみたり、小説を投稿してみたり。

そして最後に投稿を始めたのが、落描きだった。

わたしは、学生の頃、専門的に絵を習ったことがあるわけではない。

子供の頃アニメが好きで、銀河鉄道999や宇宙戦艦ヤマト、機動戦士ガンダムの絵をよく描いていた。

しかし、ある時、大学生くらいの時だったか、今で言うところの同人誌的な冊子の表紙を書いたときに、へたくそだみたいなことを言われて、がっくりして、絵を描くのをやめたような記憶がある。

当時は、インターネット等なく、どうやって、絵をうまく描くことができるようになるのか、わからなかった。

今であれば、検索なり、ソーシャルなり、絵を上達するための手法に簡単にリーチすることができるけれど、当時はただただ情報がなかった。

そうやって、すっかり自分の中に押し込めて終わっていたと思っていた絵を描くこと。

それが、ちっとも終わっていなかった。

ちょうど、noteで、「冷蔵庫腐らせ組からの脱出作戦」と言う爆笑謎企画をやっていた時に、他のメンバーが絵を描いているのを見て、多分羨ましくなったんだと思う。


描きたい思いが溢れてしまった。

勇気が必要だったのは、最初の1枚目の投稿だった。

大体何事でもそうだ。

対外的に何かを発表する様な事は、一番最初にスタートを切るのが一番難しい。

へたくそだと言われないかとか、後ろ指をさされないかとか、恥ずかしいだとか、いろんな思いが渦巻く。まあ、要は自分が傷つくことを怖れているんだけど。

そんな中、本当にドキドキしながら投稿ボタンを押す。

女は度胸だ!


でもまぁ、思い切って投稿してみると、どうして、あんなにどきどきしたのか、拍子抜けするのは、初めてあるある。いつものことだ。

また投稿したくなり、どんどんハードルが下がっていく。

幸いにも、noteのわたしの周りにいる皆さんは、とても優しい。

わたしが一番最初の頃、絵を投稿するのを続けることができたのは、ひとえにnoteで温かく見守ってもらったおかげだと思っている。

何かを続けることが習慣になるまでは、とにかく楽しく続けることができるのが、大切なんだなとその時思った。

その後、独学での勉強の限界を感じ、デッサン教室を受講し、展示会などにも参加し、今に至っている。

デッサン教室の受講で、かなり画力は上がったと思うけれども、それはまた別の話になるのでここでは書かない。

4年前まで、わたしはずっとテキストを書いて生きていくのだと思っていた。

それが今は、絵を描くことが生きがいになっている。

(絵で生計を立てることができていると言う意味ではない、念のため。)

子供の頃に、かなわず潰えた夢が、今形となってこの手の中にある。

美しいモノを描きたくても描けなかったあの忸怩たる思いを超えて、自分が美しいと思うモノを生み出せる力を手にしつつある。

心が震えるほど幸せだ。

noteの運営方法については、あーだこーだと要望することはあるけれども、絵を描く自分を生み出してくれたnoteは、わたしにとってかけがえのない場所だ。

noteがなかったら、わたしは今絵を描いてなかったかもしれない。

絵を描き始めて、自分が歩んできた4年間を振り返ってみると、本当にそう思う。

noteと言う場を提供してくれてありがとう。

そして、noteと言う場所で、わたしと言う絵描きを見守ってくれた皆さんありがとう。

まだまだ、目指す場所は遠いけれど、これからも絵を描くので、気が向いたら見守っていてください。

感謝を込めて。


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