【保#01】卒園時の手紙

SNSを始めて、初めての年度末。
卒園式のシーズンになりました。

この時期になると、2年前に下の子が卒園したときの、声に出さずにはいられない保育士さんへの感謝の気持ちを思い出します。
その気持ちは、自分のお世話になった園だけでなく、全国の保育者さんへの気持ちだと思っています。

子育てについて考えていくうちに、
SNS上でも多くの保育者の方と知り合うことができましたが、
子どもを育てることに素晴らしい信念をもってあたってくださる保育者さんに沢山出会えたと同時に、
悩みを多く持ちながらも必死で保育に携わってくれる保育者さんがいることも知りました。

今回、私が親として卒園したときの先生方への手紙を紹介したいと思います。特に、担任の先生ではなく、子育て中の保育士さんや、新任や若い保育士さんへ宛てた手紙です。

子どものことについてだけでなく、こういう風に感謝しているということを知っていただけたらと思います。


子育てしながら保育士を続けてくれた先生へ

保育士の方は、色々な人生のイベントや事情も重なることも多く、入れ替りの多い職場だろうと思います。

その方のご都合でご決断されることですので、たとえ園を去られることになったとしても、寂しさやちょっとの不安はありますが、不満や悪く思うことはありません。

しかしその中で、ご結婚やご出産があったり、ご自身のお子さんを育てる立場であっても、園に戻って続けてくださる先生がいること、上の子を見てくれた経験も豊富な顔見知りの先生方が園の中にいてくださることが、本当に心強く感じていました。

4月のクラス担任編成を見る度に、あの先生があのクラスにいてくれるんだと思うと、子供達の面倒はもちろん、経験の少ない保育士さんのサポートも心配なく、また今年も園は安心だと思えました。

イベント以外ではほとんどお会いする機会も少なくなっていましたが、私たちの中では先生方の存在感が保育園全体に対する見えない安心感につながっていたと思います。

そして、お子さんを他に預けて働いてくださる姿に勇気をもらい、同じく子供を預けて夫婦共働きで子供を育てる道を選んだ私達も頑張る気持ちになれました。

保育園は、子育てと仕事を真剣に考える勉強の場でした。朝の登園のわずかな時間でも、保育園や保育士の方と関わることがなければ、男親の私がここまで子育てに向き合うことはなかったと思います。これからも子育てを楽しく頑張りたいと思います。

新任、2年目の先生へ

先生方とは、1年、2年と短い間ではありましたが、実は早番遅番の担当が多い若い先生方とは、朝一で登園し、延長保育までお世話になる我が家にとって顔を合わせる機会が多く、担任でなくともとても身近に感じる先生方でした。

朝早い時間に登園で子供を送るのが、この9年間の私の役目でした。
今はベテランの先生方も含め、その時その時の新任の先生が、朝早くから出勤し、保育園の準備をしながら子供を迎えてくださいました。

都合で時には7:05くらいに登園させてしまうこともありましたが、その時点ですでに掃除を始めている先生方は、いったい何時に家を出てきているのだろう。

それだけでも大変なのに、落ち葉を掃き、砂埃を掃き、窓を拭き、掃除機をかけ、ごみを捨て、砂場のシートを外し、こいのぼりを上げ、プールに水を張り、短冊を飾り、ハロウィンの衣装で音楽をかけ、杵と臼を運びだし、その間に子供達の面倒も見る。これ以外にも見えないところで朝に夕に様々な準備や確認をしてくださっているに違いなく、毎日毎日、子供達が清潔で危険がなく、四季折々楽しい気分で登園できるのは、毎日の地道な仕事をこなしてくださる先生方あってのことだと、いつもありがたく思っていました。

また、早朝から遅くまで見ていただける先生のご苦労のおかげで、私達親は仕事を続けることができました。経験が少ないから大したことはできていないと思われる方もいると思いますが、私はそれ以前に、保育士を目指し、資格を取って若くして保育園で働いてくださる先生方のおかげで、私たちの生活が成り立っていると思っており、それだけでも感謝しています。

はじめは緊張気味で戸惑いながら一生懸命だった先生方も、いつの間にか一人一人の子供の名前も親の顔も覚えてくれました。様子を聞いて担任に伝えておきますねと言ってくださる時に、子供は保育士さん全員に見守ってもらっているのだなといつも実感しました。

今では初めの頃とは違い、落ち着いたおおらかな表情になっていること、お気付きでしょうか。

朝の一面しか見ていない私には保育士の何たるかなどはわかりようもありませんが、9年間新任の先生を見続けていると直感で感じるものがあります。目を見れば、誠実さが伝わってくるのです。

学ぶことは多々あるのだろうと思いますが、もうすでにいい先生になってくれていると思っています。

朝一番から子供を預かって、その命を守り続けていただき、ついに卒園を迎えることができました。本当にありがとうございました。



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