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まず理解が先<2>

知的障害の定義はWHO (世界保健機関)のICD-11と、アメリカ精神医学会のDSM-5という診断基準がよく使われています。基準にはそれぞれ違いがありますが 、どの基準も知的能力だけではなく、社会生活などで不便を感じている状態を重視している点で共通しています。つまり、知的障害とは同じ年齢の人が平均的にできるレベルの生活に関わる能力が、制限されている状態を判断基準にします。

ここでは代表的な3つの基準を取り上げます。

知的能力の遅れがあること

個別に実施した知能検査で1Q (知能指数)が 明らかに平均より低い ことです。知能指数は100 が平均です。 一般的には軽度、中度、 重度、最重度が知的障害の判断基準になります。数値に幅があるのは、知能検査に誤差があるからです。知的障害はIQで分類はできますが、IQだけが重視されるわけではありません。 IQが70以下 でも、適応能力があれば知的障害と判定するわけではありません。つまりIQは一つの指標にすぎず、他の基準と総合的に考慮されてはじめて知的障害と判断されます。また、軽度から中等度の障害では 、ある程度成長するまで、適応能力の面で遅れがあまり目立たないこと から、IQが大きな判断材料になります。

適応行動をすることに困難があること

適応行動とは、その場や状況に合わせた行動をすることです。それが、同じ年齢の人と比較して明らかに低いと知的障害と判断されます。ここで は代表的な3つの分野の適応行動をご紹介します。

発達期に現れること

知的障害と定義されるのは、何が原因で知的障害になったかは関係ありません 。発達期に発症している ことが条件になります。発達期とはだいた い18 歳くらいまでを指します。そのため、大人にな ってから知的な能力に何らかの問題が発生し
たり、適応行動が困難になったりしても知的障害とは判断されません。

[出典|齊藤宇開(2019)「さぽーと749号」.p34-37]

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