「超・箇条書き」のまとめ

仕事に使える最強のスキル→箇条書き

企業の経営者は忙しい。そして時間がない。
分析や背景を聞くより、要点をスグ理解したい。

要点を「短く」「魅力的」に伝える方法が、「箇条書き」
読み手や聞き手にとって情報処理の負担を減らすことができる。

そんな、アナタが何気なくやっている「箇条書き」を極めるにあたって3つのポイントがある。

・伝えたいことの幹と枝を整理し構造化することで相手が理解しやすくなる
・物語として要素をつくることで相手が関心を持ち引き込まれる
・文の表現を磨きメッセージを込めることで相手の心に響き伝わる

1.「構造化」レベル感を整える

相手が全体像を一瞬で理解できるようにすること。

何の事情が?誰と?1.1
時系列的に?リストとして?1.2
いくつあるの?1.3
をはっきりさせ「構造化」することで相手の理解にストレスがかからない。

1.1自動詞と他動詞を使い分ける

・「自動詞」目標やビジョン、問題、特徴などの、状態を伝えたいときは、自動詞を使う。
 ex)コップが落ちる。私は驚いた。

・「他動詞」行為を伝えるときは他動詞を使い、主語や目的語を明確にしてレベル感を整える。
 ex)私がコップを落とす。彼が私を驚かせた。

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体言止めは、多義的であり曖昧である
例えば、「コストの低下」という体言止めは、多義的で曖昧。状態を表すのか、行為を表すのかが分からない。どう低下したの?何が要因で低下したの?どう下がってんの?ってなるよね。

[自動詞]どんな状態?
・コストが下がった
・コストが下がっている
・コストが下がる
[他動詞]だれがなにをした?
・コストを下げた
・コストを下げている
・コストを下げる

1.2直列と並列で考える

時間軸で棲み分けをする。現在から過去へ、現在から未来への直列的構造と、原因のリストや、解決策のリストなどは並列的構造でまとめる。

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1.3ガバニングして、箇条書きを統制する。

頭出しのまとめを行い、統制すること。「ポイントは3つです」ということはガバニング。これからどんな話がどう展開されるかを予想しやすい。

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2.「物語化」フックをつくる

相手が関心をもって最後まで読み切れるようにすること。

相手が「聞きたい」「読みたい」と思ってくれるように関心を引くものでなくてはならない。相手の状況に合わせたコンテキスト(文脈)を考えて箇条書きをつくる。相手のことをとことん考えることで魅力的な箇条書きとなる。

相手に合わせて、イントロを作り、2.1
意図的に重要なポイントのみに絞って、2.2
固有名詞を使うことで「物語化」してフックをつくる。2.3

2.1イントロづくりに注力して「おっ」と思わせる

相手が期待していることを伝える。イントロが勝負。相手の期待に合わせて柔軟に考える。箇条書きの頭をどれだけ相手に関心を持ってもらえる内容にできるかどうか。

2.2MECE崩しで考え、必要でないものを意図的に排除する

考える、思考するときは、MECEが必要だが、伝えるときは、MECEにこだわるべきではない。敢えて「意図的に捨てる」ということが重要となる。

その情報、本当に伝える必要あるかな?と問うことが必要。相手が求めていないことをつらつらと伝えても退屈になる。重要なポイントを伝えたいときには、それ以外の情報を敢えて捨てることで、重要なポイントが短く強く魅力的に伝わる。

2.3固有名詞を使うことで、具体化して受け取りやすくなる

伝えられた相手が「自分ごと」にして受け取りやすいように、固有名詞を使い、メッセージを具体化する。聞き手を主人公にすることで引き込むことができる。

海外に在中しておりました。→シンガポールに在中しておりました。
社員の方々に質問しました。→システム部の山田さんと須藤さんに質問しました。

抽象度の高いモノから、具体化することで、生々しい情報となりイメージが湧きやすくなる。

ex)
・国内から海外への経営シフト  ※これだけでは不鮮明
       ↓
・国内から海外への経営シフト
(例)相模原、幕張などの賃金が高い工場を、インドネシアのジャワ島に新設する。


3.「メッセージ化」スタンスを取る

相手の心に響かせ行動を起こさせるようにすること。

隠れ重言を排除し、3.1
敢えて否定的な言葉を使い本当に伝えたい言葉をレベルアップさせ、3.2
抽象的な表現ではなく数字を使うことで、3.3
箇条書きを「メッセージ化」させる。

3.1隠れ重言を排除する

隠れ重言は、本当に伝えたい言葉を霞ませる。

「顔を洗顔する、頭痛が痛い」洗顔する、頭痛がするで伝わるわ!
「お客様に喜んでいただける商品を作ります」お客様に喜ばれる商品はつくるだろ?って考えをさせないこと。

3.2否定を使う

否定的な言葉×本当に伝えたい言葉→スタンスを明確にし、相手に響く言葉へと進化する。

「利益より売上を追求する」利益はいらないという否定
「量の追求から、質と価値の追求へ」量が正義だという世界より、質や価値を求める世界を尊重する

3.3形容詞や副詞は数字に変える

抽象的な表現ではなく、数字を使うことで彩度を上げた表現にすることで解釈の程度を明確にする。

「数多くの商品を発明する」いや、いくつ?
「大きな利益を出した」いや、いくら?
抽象的な表現をすると、伝えたいこともぼんやりとしか伝わらない。


※約〇〇という表現も避ける。
約1000万人より、1023人のほうがインパクトが大きくなる

ビジョンには2つの数字が欠かせない。
いつまでのいつのものか、どの程度のものか、を明確に数字にすることで魅力的に伝わる。

無難な文章を選んでないか?と自問自答し、相手の心に響かせ伝える箇条書きを創る。自分のこころを変えていく作業が、自分の周りを変えていく。

「超・箇条書き」活用法

箇条書きでプレゼンにストーリーを創り生産性を向上させる。
箇条書きでべた書きパラグラフの質を向上させる。

普段の誰かとの些細な連絡や、何気ない投稿にも意識して使ってみると、分かりやすい箇条書きや文章と、分かりにくい箇条書きや文章が明確化してくる。自分はどっちになりたいかな。

プレゼンNGワード集

「~を改善する」「~を見直す」
うまくいってないから改善するのは当たり前。
改善すること自体を伝えるのではなく、何をどのように改善するのかを相手に伝えないと意味がない。それっぽい言葉だけど、薄っぺらい表現になるよね。

「~を最適化する」「~のバランスを取る」
最適化したくない人はいない。バランスを取るのは当たり前。具体的な行動、数字、固有名詞がないと相手が何をするべきか伝わらない。むしろ、最大注力しなければならない事柄をピックアップして、敢えて捨てるという選択肢も視野にいれるべき。

「~を推進する」「~を徹底する」「~を強化する」「~を実行する」
やることが決まっているのを推進するのは当たり前。徹底するのも当たり前。
具体的に何をどうやるのかを明確に伝えるべき。数字行動固有名詞を使って時系列に伝えよう。

なんとなく使っているプレゼン用語。よく聞いたことがあるプレゼン用語。ふわっとして薄っぺらい表現だから、聞いてて眠くなるよね。明確にされてないプレゼンは、発表者の思考が浅いか、抽象的な表現にして逃げ道を作っているように感じる。


まとめ

良書すぎて、ご家庭に一つは用意していただきたい。学生にも必見。ビジネスだけじゃなくて、LINEやInstagramなどのSNSでのコミュニケーションにも活用できる。連絡をとってて「なんかいつも分かりにくい事ばっかり言ってるな。」って人にはこの本を紹介しよう。(笑)


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