預金だけでお金が増えた昔話
高度経済成長時代のころ、
富裕層の多くは、
普通預金より高い金利が設定されている
定期預金を活用して
資産を増やしていたといわれています。
ただ、
定期預金が資産形成に有効だったのは、
過去の話です。
郵便局の定額貯金は
定期預金と同じしくみで、
バブル崩壊直前の1990年には6%でした。
今では考えられない高金利です。
この金利で1,000万円を10年間預ければ、
税引後でも700万円近い利息が生じ
合計1,700万円になる計算です。
ほぼノーリスクで、
お金を預けるだけで高い利息あったことから、
富裕層が定期預金をもっていたのも納得です。
ただ、
その後、日本ではバブル破綻後に
景気が悪くなりデフレに陥りました。
1992年に「ゼロ金利政策」がはじまり、
2016年以降は「マイナス金利政策」と景気を刺激する目的で
預金の金利はとても低くなっています。
今や一般的な普通預金の金利は0.001%、
定期預金でも0.002%です。
もし0.002%の金利で
1,000万円を10年預けても、
税引後の利息は1500円です。
時代が変わったことで、
定期預金の魅力が落ちてしまったわけです。
今後、日本の金利が上がる可能性はあるにしても、
バブル期の水準まで上がることは考えにくいです。
そのため、
資産を増やす目的で預貯金をもつ合理性はありません。
それに合わせて、
物価が上がるインフレが加速すると、
相対的に現金の価値は下がります。
そのため低金利の預貯金をもつ
メリットは小さいです。
また、
昨今は円安が加速する局面もあるなど、
日本円の価値が目減りして
海外旅行がしにくくなっています。
こうした傾向より、
富裕層がもつ資産に占める現預金の割合は減り、
海外の株式や不動産などのリターンを
期待できる資産の割合が高まっています。
すでに十分なお金があり、
元本を絶対に減らしたくない富裕層で、
預金を使う合理性はあります。
ただ、これからお金を準備していくぞ!
という場合は、
すべてを預金にするのは
明らかな非効果的です。
物価が上がるインフレや円安傾向が見られる昨今、
預金などで現金のままだと
価値が目減りしてしまうリスクが高いのです。
一緒に学んでいきましょう!
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