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外国人のための日本免許取得への道 ~外免切替編~

外国人社員2名に外免切替により免許を取得してもらったので、その方法を記します。普通免許のMT(マニュアル・トランスミッション)です。特記が無ければ熊本県の場合です。スケジュール感は地域によって大きく異なる場合が有るようです。2024年の情報です。

外免切替とは

「外免切替」とは、外国で取得した運転免許を日本の運転免許に切り替えること、つまり外国運転免許から日本の運転免許への切替え手続きのことを指します。

日本に帰国する際や日本に長期間滞在する外国人の方が、自国で取得した運転免許を基に国際免許を発行出来ますが、通常1年間の期限つきです。その期限を過ぎると日本の運転免許を取得する必要があります。この手続きが「外免切替」と呼ばれています。

要件を満たせば、実技試験は免除され、学科試験のみを受ければ日本の運転免許が取得できるというメリットがあります。手続きの詳細は運転免許センターなどで確認する必要がありますね。

外免切替の確認申請 電話予約

では「要件」とは何かということですが、まず、熊本県運転免許センター 運転免許試験課に電話をし、外免切替を行いたい旨を連絡します。すると、面談日時の予約と、その時に持って来て欲しい物を指示されるので用意します。時期にもよりますが、1,2週間先でおさえてもらえると思います。用意するものは特別難しいものは有りません。在留カード、パスポート、海外の運転免許証などです。職員は県警の方と県職員の方で構成されているようです。

外免切替の確認申請 面談

面談は熊本県運転免許センター2階左側を真っすぐ進み、突き当り手前の通路を左側に入った運転免許試験課で行います。
受付にて、「外免切替の確認で来ました」といえば通じます。

書類のチェックと共に、どのように免許を取得したかを書面と口頭で細かくヒアリングされます。
英語が喋れる職員もいますが、全員では有りません。言語力が理由で申請が却下されることは有りませんが、切替申請を受ける人の日本語力が不十分な場合は、通訳役の人を連れて行った方が良いです。

確認を行った結果、3パターンで審査が下ります。
1.OK 2.保留 3.NG
国によって免許の取りやすさはまちまちなので、1日で取れてしまうような国の免許はNGになってしまう場合が有ります。また、免許取得後現地に一定期間いないとダメです。来日直前に急いで免許をとったような方はNGです。
保留の場合ですが、追加で書類を求められる場合が有ります。
免許のヒストリーを求められたので、現地機関から書類を取得しました。提出すると後日OKの連絡が来ました。

ちなみに、フィリピンは免許取得が簡単なので、NG率高いようです。
4人に対して、OK1名(UAEの免許持ち)、保留ののちにOK1名、NG2名でした。

外免切替試験 予約

OKになった場合は、試験日の予約を行います。混みあっている場合は2,3カ月先になります。初回に落ちてしまった場合、2回目からは当日飛び込みでも受けれるようになります。

書類準備

必要書類のうち、外国免許を翻訳したものというものを提出しなければいけません。JAFさんなどがこの翻訳サービスを提供しています。免許をスキャンしてウェブで申請すると、早ければ即日で翻訳してくれます。コンビニプリントで印刷する仕組みになっていました。1部印刷しか出来ないため、念のために更にコピーしておくと良いかなと思います。


外免切替試験 初回試験

こちらは初回の流れです。わざわざ初回と言っているのは実技試験は中々1回では受からないからです。
2名とも2回目で受かりましたが、それでもかなり少ない回数のようです。

朝10時に運転免許試験課に行きます。「外免切替試験の初回受験です。」といえば通じます。
面談で求められていた提出書類を提示し、チェックが終われば試験です。

学科試験

試験はたったの10問です。7問以上で合格です。
「外免切替 学科試験」のようなワードで検索して、それを勉強すれば十分じゃないかなと思います。

こういう外国語版のルールブックも1冊持って勉強しておくとベターかなと思います。

適性試験

学科が終わると、適性試験です。視力検査、聴力検査などが有ります。視力が不安な方は、眼鏡・コンタクトなどを準備してください。ここで落ちるのはもったいないです。
混雑具合によりますが、11時か11時半までには終わると思います。
学科試験・適性試験にパスすると、半年ほどはそのまま有効になるため、2度目からは実技試験のみでOKです。

休憩

この時間も実は重要です。
実技試験は13時からです。お昼ご飯を早めに食べて、コースを下見するといいと思います。
コースは2種類からランダムですが、電光掲示板にその日のコースが提示されています。
12時から~13時はコースが解放されますので、実技試験のコースを歩いて確認出来ます。

実技試験

1人が運転し、助手席に試験管、後方座席に1名受験者の計3名で乗車します。試験は5分~10分程度です。試験官から右や左などの指示は出ますが、基本的にはコースを暗記しておかないと合格は難しいと思います。
採点は減点方式で、最初に100点持っていて、試験完了時に70点残っていれば合格です。
合格発表は試験官によって様々です。いきなり、合格の方を発表する試験官もいれば、みんなの運転を丁寧にフィードバックして、最後に発表する試験官もいます。一番緊張する時間です。受かれば発行手続きにうつります。落ちた場合は次回の受験票に記入して解散です。

基本的には落ちても、何故落ちたかは細かく教えてもらえません。教習所ではないからです。基本的なルールやコツを知らなければいつまで無駄に試験を重ねることになります。事前に勉強して臨んだ方が良いです。
以下のサイトで、コツや減点についてまとめられています。

日本語のみですが、免許センターのすぐ近くにある豊福自動車教習所さんでは、コース攻略マップも販売しています。
チケット教習というのもやっているので、こちらで教習を受けてから実技試験にチャレンジするのもおススメです。2名とも2回目の試験で受かったのはこちらのおかげだと思っています。教官に運転の見本を見せてもらったのが効果的だったようです。教習中は通訳として日本人が同乗するのもOKでした。

免許発行

実技試験にパスしたら、免許発行の手続きです。
発行料金を支払って、写真撮影を行って、免許書発行です。
13時に実技試験開始して、16時頃には免許証が発行されます。
最後に免許試験課に立ち寄ったら完了です!
免許証は日本人に発行されるものとかわりませんが、海外での経歴によって、特記事項が付く場合が有ります。初心者マークをつけるようにとか、つけなくてもいいよ、など軽微なものがほとんどだと思います。

外免切替試験 実技試験(2回目以降)

免許試験課に行き、朝11時頃までに受付を済ませます。
試験は13時集合なので、時間が有ります。早めにご飯を済ませ、12時~13時はコースチェックすると良いかなと思います。

先に紹介した豊福自動車教習所さんを利用して、当日に練習する方法も有ります。ちょっとバタバタしますが、以下のようなタイムスケジュールも可能です。
 9時半頃 免許センターで受け付け
 10時~12時 豊福自動車教習所で教習
 12時~12時半 ランチ
 12時半~13時 コース下見
 13時 試験

免許センターから近くてお休みが十分に取れる方は数をこなす方法もいいのでしょうが、遠方から受験する場合は、教習も組み合わせてあげることを強くおススメします。

さいごに

いかがでしたでしょうか。
普通免許の一発試験よりは簡単なコースとはいえ、中々実技試験をパスするのは難しいです。でも一度合格すれば日本人と同じ免許が取得出来るチャンスです。是非前向きにチャレンジしてみてください!

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