高倉町珈琲から学ぶビジネスの原則 #322
皆さんこんにちは。双子パパTakaoです。
移住された方のカフェの失敗事例についての記事が話題です。木下さんのVoicy配信でも2日間にわたり、成功するカフェと失敗するカフェの事例について解説していただきました。
カフェというとオシャレな印象で、聞こえはいいですが、一つの事業形態であり、立派なビジネスです。失敗事例からは資金計画と事業計画をきっちりと考えないと、どんな事業でも継続的に利益をあげていくのは難しいのだと教えられます。
街にあるカフェ一つとっても、もともと土地と建物の所有者が行う場合は、損益分岐点の大きな割合を占める固定費がほぼかからないため、新規参入者とは前提が異なります。
また、豆の販売など、マネタイズポイントを複数持つことで、事業としての優位性を持っておくように仕掛けておくなど、純粋な喫茶店だけの収益に依存しないシステムを構築しているケースも多くみられます。
喫茶店業態では、私が好きなカフェは高倉町珈琲というお店です。この店はすかいらーくの創業者が立ち上げたカフェのため、飲食ビジネスにおいて稼ぐためのポイントをしっかり抑えて展開しており、行くたびにとても学びになります。
カフェの話題に沿って、最近また訪れた高倉町珈琲で感じたビジネスのヒントをまとめたいと思います。
高倉町珈琲とは?
2014年に東京近郊を中心に展開する新感覚グルメカフェ「高倉町珈琲」は2014年に創業。 「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」といった有名ブランドを抱えるすかいらーくグループの創業者・横川竟さんが77歳の時に創業した外食業態です。
横川社長を慕うベテラン社員を中心に経営しているため、本当に大人や家族がくつろげる環境を提供しようというメッセージがあり、かなりゆったりと過ごすことができます。喫茶店というよりも、大人のファミリーレストランという感覚を持てる業態になっています。
2018年にはカンブリア宮殿にて特集が組まれています
喫茶店というよりファミレス業態
高倉町珈琲では、コーヒーだけを飲んで個人でくつろぐというよりも、グループで過ごしやすい店舗環境がデザインされています。
スタバや他の喫茶店業態では、個人作業スペースが多く確保されていますが、高倉町珈琲ではロードサイドを中心に、店舗もテーブル席を中心として、家族やグループで楽しめる環境を重視しています。
メニューもコーヒー580円と価格帯も高めで、パンケーキやパスタなど、カフェ+ランチ、カフェ+デザートで客単価1000円を超えるような設計になっています。4人組のグループで来店されると、1テーブル3000-4000円の売り上げになります。
パンケーキやパスタなどは、原材料の保存も効きやすく、原価も抑えることができるため、食材ロスも少なく、固定費コストを抑制できる仕掛けになっています。
魅力的な食を中心に置きながらも、ファミリーレストランとカフェの良い点を取り入れて、独自のポジショニングで大人がくつろげる空間を創っているのが、独自性が高く評価されているのだと思います。
利益を出せる仕組みづくり
売り上げを最大化して、経費を最小化して利益を最大化するというとてもシンプルな事業の原理原則を基本に忠実に展開している点が高倉町珈琲の強さであると思います。
店長を中心として、最小人数のスタッフ体制で構成し、キッチンスタッフにも負担の少ないメニューになっているのを感じます。また、出店地域の人口や出店エリアも土地の価格などが安い地域に限定することで、効率的な事業経営をしているのを感じ取れます。
飲食業態の利益構造を熟知した経営陣によるビジネスは、行くたびに学びがあります。独自のポジショニングを取りつつ、原価を抑えつつも価格を高め、オペレーションはアルバイトスタッフだけでも回るような仕組みにしておく。そうすることで、損益分岐点を超えやすい事業として運営し、利益を再投資していく循環が生まれます。
繫盛店には繁盛する秘訣があると思いますが、毎回行くたびに経営努力の積み重ねによる顧客価値の最大化を実現しているケースとしてとても勉強になります。
東京の多摩地域にお越しの際にはぜひ立ち寄ってみていただければと思います。
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