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イコノイ、どーですか?

「アイドルの冠バラエティ番組に求められるものというのは何か」と聞かれれば、それは、新たな推しを見つけられる、もしくは、既に認知しているメンバーの今まで知らなかった側面を知ることができるか否かだと思う。勿論、そのアイドルの本業である歌やダンスを楽しむことができるのは言うまでもないことである。

そういう点でいうと、9月いっぱいで休止となった「乃木坂に、越されました〜AKB48、色々あってテレ東からの大逆襲!」や、9月いっぱいで終わると告知しておきながら、10月から第2シーズンをはじめると発表した「乃木坂スター誕生!」は失格だと思う。

前者に関していえば、AKBやテレ東の自虐ネタなんて誰も求めていないし、ましてや、人の話を無視しているだけなのに、それで論破とかほざいているようなひろゆきの語りなんていらないんだよね。

これといった目新しいことはやっていなくても、典型的なアイドルバラエティ的な演目をやり、新曲が出れば、フルコーラスではないもののMVを見せてくれるし、選抜メンバーより格下のメンバーが出ることが多いけれど、スタジオライブを披露してくれる「AKBINGO!」とか、コントからドキュメンタリー的なものまで幅広いコンテンツを見せてくれる上に、他の番組では見られないフルコーラス(というかAKBグループのコンサートではワンハーフ歌唱が多いから、そもそも、MV以外ではフルで見る機会が少ない)のスタジオ歌唱も見せてくれる「AKB48SHOW」なんてのは確実にファンにとっては見たいと思う番組だった。

でも、「乃木坂に、越されました」にはそういうものがないんだよね(早送りでしか見たことないけれど)。

後者に関しては一見、毎週、歌唱コーナーがあるから、ファンは喜ぶと思えるかもしれないが、昭和と平成の名曲やヒット曲を乃木坂4期生が歌うというコンセプトだから、ファンの望むモノではないんだよね。

懐かしの名曲やヒット曲にちなんだ扮装をしたメンバーが他のアーティストの楽曲を歌うというのは、「うたコン」みたいな全世代ターゲット番組とか、「FNS歌謡祭」みたいな特番なら意義はあるけれど、そのアイドルのファンをターゲットにした作品では意味のない演出だと思う。

ファンなら、自分たちの持ち歌を自分たちの衣装で歌って欲しいと思うはずだしね。せめて、4期生が自分たちが加入する前の乃木坂の曲を歌うとか、他の坂道シリーズの曲を歌うっていうのだったら理解できるけれどね。

まぁ、この番組が続くことになったというのは、昭和・平成の価値観から抜けられない中高年ファンが乃木坂には多いということなんだろうね。
つまり、乃木坂が若者に人気って説は捏造に近いってことなんだろうね。それをゴマかすために、乃木坂のコンサートは女性や若い男を優先して当選させているという説は以前から言われいたが、この番組の人気により、それが事実であることが明らかになったよね。

そんな、「乃木坂に、越されました」や「乃木坂スター誕生!」と比べると、遥かにそのアイドルグループのファンの満足度が高かったのが、このたび、予定通り2クール全24回で終了し、現時点では第2シーズンの放送は発表されていない「イコノイ、どーですか?」ではないだろうか。

おそらく、全24回というのは、番組が企画された当初のイコラブ、ノイミー合わせた全メンバーの数が24人だったからだと思う。
地上波版では放送されていないが、番組ラストにあるメンバー1人をピックアップし、他のメンバーがそのメンバーに質問していくコーナーがあるので、おそらく、24人のメンバーを毎回1人ずつピックアップするから全24回という設定になっていたのだと思う。

ところが、イコラブのメンバーにパパ活騒動が巻き起こってしまった。そして、そのメンバーが放送開始直前の3月に卒業したことにより、イコラブのメンバーが1人減って、イコノイ合わせると23人になってしまった。

でも、番組終盤にはイコラブもしくはノイミーの歌唱コーナーがあり、全23回にしてしまうと、どちらかの歌唱回数が1回減ってしまう。それだと、ファンからの苦情が来るから予定通り全24回としたのではないかと個人的には思っている。

ちなみに自分はこの番組をTBSで放送された地上波バージョンではなく、CS放送のTBSチャンネル1で放送されたバージョンで見ていた(正確にはケーブルテレビ経由だけれど)。
CSバージョンは、地上波版ではワンコーラスしか流れない歌唱シーンがフルコーラスで見られる。しかも、その後には、地上波では全く放送されていない、あるメンバーをピックアップした質問コーナーも放送されるというのは知っていた。

なので、それ以外の本編の編集も変えられているんだろうなと思っていた。
それで試しに両バージョンを見てみたところ、本編部分は全く同じな上に、歌唱シーンがフルで、おまけコーナーもついているので、単にCSバージョンがロング・バージョンとなっているだけだったということが分かったからだ。

そういう構成になっているのは、CSバージョンが途中に全くCMが入らない編成になっているからだ(そのかわりにステーションIDが一瞬入るけれどね)。そして、ノーCMにもかかわらず、地上波のQカット部分もそのまま流れていた。

つまり、CSバージョンを見ればすべて事足りることが分かったからだ。
まぁ、最終回のメンバーによる振り返りコメントだけは、地上波バージョンとCSバージョンで編集が違ったけれど、これは最終回にはピックアップされたメンバーの質問コーナーがなかったからだろうね。

あと、全24回とは別にフルコーラス歌唱シーンのみをまとめた“特番”がCSで前期分、後期分合わせて2回放送されたが、1クール分終わってまとめて放送するのではなく、クールの中盤くらいで放送されたので、まだ通常放送では流れていないパフォーマンスまで見ることができたのはお得といえばお得だった。

番組の構成自体は、本当、アイドルの冠バラエティ番組の教科書に沿ったつくりって感じだった。何よりも毎週、イコノイどちらかの歌唱パフォーマンスが見られるってのは楽しみだよね。

テレ東日曜日深夜の一連の坂道シリーズ系番組は評価は高いけれど、歌唱パフォーマンスは新譜が出た時しかオンエアされないからね。

なので、この王道アイドル番組のおかげで、イコノイの推しメンが増えることになりました。

アイドル番組ってのは、そういう役割なんだから、この番組は成功したと言っていいのでは?
この番組の放送中にイコラブ最人気メンバーと不遇メンバーを巡るドロドロとした確執が明らかになり、下手すると最人気メンバー離脱の恐れもあったけれど、それでも何とか人気を保ち、さらには、新曲「ウィークエンドシトロン」が、イコノイのオタク以外にも広がる支持を集め、遂には「ミュージックステーション」初出演を果たすなど、確実に支持層を広げられているのは、この番組のおかげだと思う。

それから、ノイミーにしたって、ツアーのチケットが取りにくくなっているから、この半年で人気はかなり上昇したのでは?まぁ、ノイミーがイコラブのカップリング扱いではなく、自分たちの名義でCDを出すようになって、まだ半年しか経っていないけれどね。
デビュー間もないアイドルやブレイクして間もないアイドルは、飢餓感を煽って、わざとチケットを取りにくくしたりすることもあるし、マスコミ受けを狙って、女子に人気、若者に人気、リア充に人気というアピールをするので、チケット当選者は女子優先、男でも若者優先、中高年の男でも同伴者ありとか家族連れとかを優先する傾向はあるとは思うけれどね。

ちなみに、この番組を見続けたことによって新たに推しメンになったのは以下のメンバーだ。

●イコラブ
「これまでの推しメン」
なーたん、きあら、瞳
「新たな推しメン」
莉沙ちゃん、はな、あんにゃ

何故、これまで莉沙ちゃんの可愛いさに気づかなかったのかと後悔している。
メンバー間格差・確執問題は、運営から優遇されているなーたんに舞香が不満を持っていたが、この問題が再燃した際に、運営は裏で文句を言っていた舞香に懲罰を与えるのではなく、話を丸く収めようとなーたんに促したような結果になり、それになーたんが不満を持つというイビツな展開になってしまい、正直言って、素直になーたんが一推しでいいのかって気分にもなってしまったからね。
5月から始まったツアーのあたりから徐々に莉沙ちゃんの可愛いさに気づきつつあったが、この騒動でなーたんに対する感情が一旦クールダウンしたのをきっかけに、一気に莉沙推しになってしまった。

よく、プリンセスキャラと言われるけれど、本当、莉沙ちゃんってお姫様だよね。先日の4周年コンサートでの花道ウォークは完全にお姫様のものだったしね。

●ノイミー
「これまでの推しメン」
ななか、ももきゅん
「新たな推しメン」
みるてん、しおりん、ひとみん、美玲

みるてんとしおりんって、よくシンメになるけれど、確かに系統は同じだよね。あと、美玲って、イコラブ莉沙ちゃんに雰囲気が似ているってことにも気づいた。

こうやって、推しメンが増えるのがアイドル番組のいいといころなんだよ!ひろゆき番組じゃ、こうはならないよね。


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