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仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ

Vシネ作品の先行上映を含めると今年4本目の仮面ライダー映画だ。長編のオマケで併映された短編をカウントすれば5本にもなる。
ちなみに上記作品のうち1本は仮面ライダーと兼任のファンも多い戦隊シリーズとのコラボ作品で、その戦隊シリーズも今年、3本立ての映画と、Vシネ2作品の先行上映が行われている。さらに戦隊に関してはスピンオフ作品が2本立てで1日限定で上映もされている。

正直言って、「公開しすぎだろ!」と思う。

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本作品のタイトルを見て、「仮面ライダー ビヨンド」の「ジェネレーションズ」だと思ったりもしたが、「仮面ライダー」の「ビヨンド・ジェネレーションズ」だったのか…。
要は、「仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」とか、「仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション」みたいな年末公開作品に多い歴代ライダー集合ものってことなのか。

というか、予告を見た時は単に現在放送中の「仮面ライダーリバイス」の劇場版だと思っていた。でも、よく考えたら、放送中作品の劇場版って、基本、夏公開だった…。

去年はコロナの影響で公開スケジュールが変更になり、本来は夏公開予定だった「ゼロワン」の単独劇場版の公開が年末になったし、今夏は本来なら「セイバー」の単独劇場版が公開されてもおかしくないのに、戦隊シリーズとのコラボ作品になってしまったおかげで、本来の公開パターンをすっかり忘れていた…。

ところで、本作は仮面ライダー50周年ということで、シリーズがスタートした当時の1971年、そして現在である2021年、さらに50年後の2071年と3つの時代を舞台に話が展開されている。

そして、そういう構成だから、当然、初代仮面ライダー本郷猛も登場する。さらに、1971年当時、本郷猛を改造人間にしたショッカーの科学者も登場する。そして、この科学者は1971年の世界から2071年の世界に飛ばされ、そこで改心し、世界を救うために仮面ライダーになって2021年の世界に精神のみの状態でタイムスリップするという限りなくデタラメに近い設定となっている。しかも、2021年のシーンで科学者と1971年の姿の本郷猛が和解するシーンまである。

本郷猛が1971年のシーンだけに登場するのであれば、当時の藤岡弘、の映像をCGで加工すればいいだけだし、2021年のシーンに年齢を重ねた本郷猛が出てくるのであれば、他のコラボ系仮面ライダー映画のように現在の藤岡弘、が演じればいいだけの話だ。

なのに、そういうワケの分からない展開にしたために、過去のシーンも現在のシーンも若い姿の本郷猛でなくてはならなくなってしまった。
だったら、別の役者に演じさせた方が金もかからないしということになったんだろうとは思う。
とはいえ、それだとオールドファンに否定されてしまうから、藤岡弘、の息子である藤岡真威人なら文句は減るだろうから、彼に演じさせようってなったんだろうね。

ところで、本作では仮面ライダー状態の本郷猛がマスクをはずして抱えているシーンがあったが、顔は改造されていないってことなのか?

ちなみに、作中で描かれている1971年は自分が生まれた年だ。当然、1971年当時の記憶なんてない。2歳の頃に映画館に連れていかれたような記憶らしきものがあるが、これはもしかしたら親とかが話していたものを記憶と思い込んでしまっているような気もするので、一番古いのは3歳の頃、妹が誕生する直前だか直後に産院に入院していた母親を見舞いに行った帰りに父親と米屋で飲み物を買って飲んだというのが一番古い記憶だと思う。

そんなわけで、本作の1971年のシーンは興味深く見ることができた。何故、新幹線オシの話だったのかは分からないが。

そういえば、仮面ライダーの記憶といえば、多分、小学生の時だと思うが、ライダー作品を含む東映まんがまつりを見に行った時にヒーローショーみたいなものを映画館でやっていたんだけれど、その時、敵役が“お前たちをさらっていくぞ”みたいなことを言っていて、ちょっと怖いな。さらわれたくないなって思ったことを思い出した。今、映画館でこんなことをやったら確実に大バッシングされるよね。しかも、実際に敵役が子どもに触れたりするんだからね。

それにしても、ショッカーの科学者の息子で鉄道車両の整備をしている中年男として古田新太が出てくるとはね…。
それだけならまだ、単なるゲスト出演でしょって思うけれど、仮面ライダーに変身するからね…。ビックリしたわ!

まぁ、この古田新太が父親と和解するシーンはベタだけれど泣けたね!
というか、最近のライダー映画や戦隊映画って明らかに大人向けに作っているのでは?メタ要素も多いし。本作を見たシネコンには親子連れを含めた子どもの観客が数えるほどしかいなかったぞ!

ところで、本作では仮面ライダーこと本郷猛はショッカーによって改造人間にされた異形の者だということが改めて提示されたが、そういう設定を考えると、最近の仮面ライダーって、本当に仮面ライダーなのかって気がするよね。

平成以降のライダーでは改造人間という設定もなくなったし、そもそも、バイクに乗らないライダーも多いからライダーと名乗るのもなんだかなという気がするしね。

それに最近は同一作品に複数のライダーが登場するのが当たり前になっているし、しかも、チームを組んで戦うことが基本になりつつある。さらに女性メンバーだっている。それから、敵が巨大化したりする場合もあるし、ライダー側が巨大化することもある。

何というか、やっぱり、平成以降に仮面ライダーと呼ばれているものは仮面ライダーではなく戦隊シリーズなのではないのかって気もするよね。

わざわざ、仮面ライダーシリーズと戦隊シリーズにわけなくてもいいような気すらしてきた。実際、ライダーと戦隊のコラボ映画って全然違和感ないしね。

その他の本作のツッコミどころとしては、敵に襲われた地名を出す時に、エジプトと出したり、シベリアと出したり、国名なのか都市名なのかの統一がされていないのが気になった。
まぁ、いかにも国内のその辺で撮ったものを海外と言い張るのは見逃すことにしよう。

あと、一応、今回のメインである「リバイス」組の悪魔という設定のライダー“バイス”は木村昴が声を担当しているが、ちょっと大人になったジャイアンにしか聞こえない…。

それにしても、最近はライダーにしろ、戦隊にしろ、女性キャストが可愛い。リバイスの妹も、アギレラ様も可愛いよね。
ところで、アギレラってクリスティーナ・アギレラから来ているのかな?

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