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劇場版「DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-」

本作を見たいと思った理由はWあかりんが出ているからだ。

クレジット上では丹生明里が2番手、鬼頭明里が3番手で並んでいるのに、“Wあかりん夢の競演”みたいに騒ぐ人が自分以外にはほとんど見かけないということは、いかに、アニオタには本業でない人が声優をやることを毛嫌いする連中が多く、ドルオタには声優に興味がない人が多いかってことなんだろうね。自分みたいに、両方大好きってのは少数派なのか…。

アニオタはアイドルが声優を務めるというだけでブーブー文句を言うだろうが、日向坂46のファンで、日向坂メンバーが出演した深夜ドラマ「声春っ!」を見ていた人なら、丹生ちゃんの声優演技に不安を持っている人はほとんどいないと思う。
声優を目指す若者たちの話なので、当然、アフレコするシーンとかも出てきたが、その出演メンバーの中でも丹生ちゃんの演技は非常にすぐれていたからだ。多分、丹生ちゃんが出ているということを知らないで見た人が、彼女が演じたキャラの声を聞いて丹生ちゃんを連想するのは難しいのでは?

ちなみに、鬼頭あかりんの方は、いかにも学園ものに出た時の鬼頭あかりんでした(disってはいません。ライブに行ったことがあるくらいなので)。

話自体は、なんとなく展開は想像できるけれど悪くはなかった。

原作ゲームをプレイしたことがないので、ゲームのファンからはその解釈は違うと言われるかも知れないけれどね。

音楽学校に通う心を閉ざした少女と、謎の城に迷いこんできた女の子の場面が交互に出てくるが、この2人が同一人物であるということは、どちらのシーンでもアリスという名前がすぐに出てきたので理解できた。つまり、城の女の子は音楽学校の少女の過去ということだ。

そして、アリスの邪魔をする仮面をかぶった謎の少女が、アリスもしくは音楽学校の同級生だろうという推測もすぐに立てることができた(実際はアリスだった)。ただ、この少女を別の名前で呼んでいたシーンがあったような気がしたのだが、それは気のせいだろうか?

また、この謎の城のシーンは正確には現実世界のアリスの過去ではなく、パラレル・ワールド的な世界、もしくは夢の世界の描写。あるいは、「シ○ク○・セ○ス」的なオチへと導く伏線のようなものだろうと推察していたが、どうやら、事故にあい危篤状態となっていた時に見た夢のようなものだったらしい(もっと、スピリチュアルなものかな?)。

さらに、誰だか分からない男性がたびたび登場したが、この男性が作中に登場するDEEMOと呼ばれる謎の人物と同一人物であり、尚且つ、アリスと近い関係の人物であろうということもすぐに察知することができた。
自分は父親だろうと思っていたが、正解は兄だった。

ついでに言えば、最初はアリスを嫌っていた仮面の少女がアリスに協力するのも想定内だった。
まぁ、自分なわけだしね。

でも、先が読めるからと言って決してつまらない話ではなかった。

ただ、映像面に関しては全面的に否定せざるを得ないと思う。

日本のアニオタにはCGアニメーションを毛嫌いするのが多いので、日本のアニメにはいまだに手描き作品が多い。また、CGを使っても、手描き風に見えるセルルックなんていうガラパゴスな技術が発展してしまっている。

本作に関しては、原作が台湾発のゲームということもあり、海外展開も多少は視野に入れているのだとは思うが、そのせいで、CGアニメーションに寄せたいのか、セルルックに寄せたいのか、作画が中途半端になっているフシがあるんだよね。
国内のアニオタをターゲットにするならセルルックでいいんだろうけれど、海外もターゲットにするとCGアニメーションの方が受けやすいからね。

でも、主要スタッフが日本人だから、どうしても、国内アニオタ向けのCG描写しかできず、CGアニメーション寄りの作画をしているシーンなんて、見窄らしくて見ていられないんだよね。
日本のアニオタは日本のアニメは世界最高なんて言っているけれど、実際はダメダメなんだよ。

アカデミー長編アニメーション賞に日本作品がノミネートされないのは当然なんだよ。技術的には特別評価に値しない止め画だらけの手描きアニメか、ガラパゴスなセルルックだらけだし、たまにCGアニメーションを作っても世界レベルには到達していない。
ストーリーはほとんどがオタク向けか、子ども向けで、政治的・社会的メッセージはほとんどない。
そりゃ、ノミネートなんてされないよねって感じかな。


ところで、本業でない人が声優を務めることに関して批判ばかりしているアニオタはどうかとは思うが、本作については、濱田岳は批判されても仕方ないかなとは思うかな。決して下手ではないんだけれど、声を聞くと濱田岳の顔が浮かんでしまうんだよね。それは、声優としてはダメだと思う。
アイドル的人気を誇っていても、本業の声優というのは作品の中では本人の顔は思い浮かばないものだからね。

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