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吉本新喜劇 × NMB48 ミュージカル「ぐれいてすと な 笑まん」5/27(金) 18:00公演

果たして、芸人とアイドルグループがコラボしたミュージカルなんて需要があるのだろうかと思ってしまう。アイドルグループ主演の舞台にメンバーが演じられないような役、たとえば父親役とかで芸人が出演するという形なら分かるんだけれどね。

勿論、昔からアイドルのバラエティ番組出演はあったけれど、それは、あくまでも芸人主体の番組にゲストとしてアイドルが出るパターンか、アイドルの冠番組に芸人が進行役として出てくるケースがほとんどであり、今回の公演のように並列される形というのは、どちらかというとレアなのではないかと思う。

というか、正確に言うと、タイトル表記は“吉本新喜劇×NMB48 ミュージカル 「ぐれいてすと な 笑まん」”だから、吉本芸人の方がメインなんだよね。ますます、ドルオタにとっては需要のない公演にしか思えないんだよね。

片方だけなら明治座クラスの会場でやるのは無理だが、コラボすれば両者のファンを呼べるという発想なんだろうが、正直言って、関西出身の中高年ならともかく、自分のような生まれも育ちも東京という者からすると全く興味がわかない演目でしかない。

そもそも、タイトルがださい!

「ぐれいてすと な 笑まん」というタイトルは言うまでもなく、日本でも大ヒットしたミュージカル映画「グレイテスト・ショーマン」のパクリだ。

こうした海外作品をパクったタイトルというのは、いかにも昭和の感性から脱却できない老害が考えたものって感じで、ぶっちゃけ、全然面白くない!

しかも、カタカナでなく、ひらがなや漢字にするのが余計ダサさをアップさせている。

このタイトルを初めて目にしたのはだいぶ前だと思うが、しばらくはNMBメンバーが出演している舞台だとは全く気づかなかったくらいだ。

関西テイストをアピールしていることもあり、他の秋元康系アイドルに比べてダサいタイトルの楽曲が多いNMBだけれど(“カモネギックス”とか“ワロタピーポー”等々)、そのNMB基準で見ても、この「ぐれいてすと な 笑まん」というタイトルはダサダサだ。

そもそも、何故、この公演のチケットを購入してしまったのか自分でもよく分からないくらいだ。

AKB48グループ、坂道シリーズ、22/7、間もなく解散するラストアイドルを含めた現在の秋元康系アイドルの中で今、自分が一番興味がないのがNMBだ。

白間美瑠在籍時はとりあえず、彼女を見ていれば良かったが、卒業後は推しメンがいなくなってしまったしね。

正確に言うと、露出が増えた渋谷凪咲を推しそうになった時期はあった。でも、いかにもネトウヨ的な発言が多いので嫌いになってしまった。
まぁ、彼女の場合は関西人なので全国のネトウヨとは異なり、維新に洗脳された関西独自のネトウヨだけれどね。

ジャニーズWESTのメンバーにも、維新教に洗脳されて、コロナを5類にしろと騒いでいたのがいたけれど、関西で活動する者は芸人だろうとアイドルだろうと維新をマンセーしないと生きられないんだと思うと惨めに思えてくるね。

それに、NMBはジャニーズメンバーとの“繋がり”発覚も多いし、印象は良くないからね。

なのに、チケットを買ってしまったんだよね…。

4列目という、なかなかの好ポジションの座席が残っていたことや(明治座のオンライン会員になっていたおかげかもしれないが。AKBグループの方のチケセンで買っていたら、こんな良席は得られなかったと思う)、ネトウヨで嫌いだけれど、チケットを買った回は渋谷凪咲のお見送りがつくらしいから試しに近場で彼女を見てみようと思ったという理由もあるとは思う。

でも、それだけだったら、わざわざ、決して安くはない額を払って、決して交通の便が良いところではない明治座まで行こうとは思わないんだよね。

語るべきクソ作品になるかも知れないという怖いもの見たさなのかな?
朝ドラ史上最低の出来になりそうな「ちむどんどん」を毎日、腹を立てながら見ている感覚に近いのかも知れない。

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そんなわけで恐る恐る観劇してみたが、率直な感想として思ったことは、これはミュージカルなのだろうかというものだった。

一応、ミュージカルナンバーっぽいものも所々で出てくるし、ストーリーも一応あるけれど、実質はいかにも関西ノリな下ネタ、いじりネタだらけのコントみたいなもので、正直なところ、ネイティブ都民の自分には見ていてつらい部分の方が多かった。

アドリブが多く、台詞が噛みまくりなのもどうかと思った。新喜劇って、演劇ではなくお笑いライブってことなんだろうね。

それに、NMBの必要性もあまり感じなかった。無理矢理、彼女たちが歌ったり踊ったりするシーンを入れているという感じだった。これは、吉本新喜劇とNMBのコラボではなく、新喜劇の舞台にNMBがゲスト出演したと言ってもいい内容だと思う。

明治座でよく開催される演歌歌手のステージは1部が芝居、休憩を挟んで2部が歌謡ショーという2部構成になるのが基本だ。同じAKBグループのHKTが明治座で行った指原莉乃座長公演もそうだった。
あるいは、AKBメンバー出演の舞台とか、イコラブやノイミー出演の2.5次元舞台みたいに芝居パートの後にオマケでミニライブがつくというパターンもある。

でも本公演はそのどちらでもない。結局、あくまでも新喜劇がメインだからそういう構成にはできなかったんだろうね。

まぁ、“ナギイチ”が聞けたのは良かったが。そして、今回のステージを見ると、“ナギイチ”というのは、“凪咲が一番かわいいGirl”の略なんじゃないかという気がしてきた。

そして、中盤辺りから、コロナを意識したような謎のウイルスが登場するが、そのウイルスが実はウソだったということが明かされるのは、いかにも、維新マンセーでコロナは風邪だとか、コロナなんて捏造だとかほざきたがる関西人クオリティーって感じだった。

正直言って、気持ち悪い。

それから、新喜劇と政府の蜜月状態の描写は自虐的で笑ってしまった。確かに安倍政権時代は、吉本は安倍政権のプロパガンダを一生懸命やっていたしね。もっとも、その後、菅、岸田と総理大臣がかわるたびに、蜜月関係は薄れていっているようにも見えるけれどね。

作中で政府と新喜劇の蜜月関係が崩壊する様が描かれているのは岸田批判なのかな?ネトウヨは岸田のことが大嫌いだしね。
でも、結局は蜜月関係が復活するという展開だったから、やっぱり、ネトウヨって安倍政権の復活を望んでいるんだろうなというのがよく分かった。

ウイルス大臣というのが出てきたのは新型コロナウイルス感染症対策担当大臣だった西村か、ワクチン接種推進担当大臣だった河野をネタにしているのかな?ネトウヨはいつの間にか河野嫌いになっていたから、ウイルス大臣が悪役になっているのは河野バッシングが狙いかも知れないな。

まぁ、タイトルも松本人志の番組「ワイドナショー」みたいだから、ネトウヨっぽい思想が展開されていてもおかしくはないんだけはどね。

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とりあえず、本公演の最大の収穫は主人公の妻を演じた加藤夕夏がめちゃくちゃ可愛いということを発見できたことかな。何故、今まで気付かなかったんだろうか…。

まぁ、ネトウヨ凪咲も近くで見るとめちゃくちゃ可愛いけれどね。

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《追記》
それにしても、ネットニュースで“前のめり観劇”問題がバズって以降、やたらと前のめりで見るなというアナウンスをする公演が増えたな…。

それから、ペンライトを使うなってアナウンス、笑ってしまうよね。結局、アイドルの舞台をやって金稼ぎしているくせにアイドルやドルオタを見下しているから、そういうアナウンスをするんだよね。だったら、ペンライトを持ってくるような客が来ない演者だけで舞台をやればいいのに。まぁ、観劇マナーを知らないドルオタが多いのも問題だけれどね。

あと、コロナ禍になってから休憩時間が30分もある公演を見たのは初めてだ。明治座は売店収入で生計を立てているというのがよく分かるな。
ついでに言えば、コロナ禍になってから参戦した舞台やコンサートで規制退場のなかった公演って初めてだ(対バン形式のライブやフェスを除く)。やっぱり、明治座って経済的に苦しいんだな。

そして、今回も思ったが、お見送りのサービスって苦手だ…。結局、コロナ前に開催されていた握手会とか、コロナ禍になってからはオンラインイベントとかに参加していた人はメンバーに認知されているからお見送りも楽しいんだろうが、自分みたいに参加しない者からすると、ただ、退場するまでに長々と待たされているだけって感じにしかならないんだよね…。

そういえば、明治座のオンライン会員になっているのに、明治座に行ったのって5年8ヵ月ぶりだ…。

最寄り駅である都営新宿線浜町駅を利用しないで帰る人が多いのも相変わらずだなと思った。まぁ、それだけ、都民の観客が少ないんだろうね。


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