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2023年上半期 My Favorite Movies

ここ最近の上半期時点での新作映画の鑑賞本数は

2019年:76本
2020年:45本
2021年:75本
2022年:76本

となっている。つまり、既に2年前の時点でコロナ前の水準に戻っているということだ。

今年は、81本なので余裕でコロナ前の水準をクリアしていることになる。仕事の都合やライブなど他の用事の関係で時間がなく、見るのを断念した作品が山程あるのに、コロナ禍になってからの最高値を記録していることには驚いてしまう。一瞬、数え方を間違えたかと思ってしまったくらいだしね。ちなみに過去最高は2016年の87本なので、これには惜しくも届かなかったという感じかな。

近年、洋画の鑑賞本数は減っているが、その傾向は今年も変わらない。洋画26本に対して邦画55本だから、圧倒的な邦高洋低だ。

というわけで上半期終了時点の私的なベスト作品を発表したいと思う。


《洋画》
①オットーという男
②フェイブルマンズ
③AIR/エア
④ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: VOLUME 3
⑤パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女

①は最近では少数派になってしまった昔ながらの笑いあり涙ありの人情ドラマという感じだろうか。

②も昔ながらの映画作りってこうだったよねと思わせてくれる作品だった。

③は①、②に比べるともう少し若い感性で作られてはいるが、新作なのに80年代の映画のリバイバル上映を見た時のような画質にしているのはすごいと思った。ベン・アフレックって俳優やセレブとしてはネタにされることも多いけれど、監督としては秀作揃いだというのを改めて実感させられた。

④は久しぶりに面白いマーベル映画を見たという感じだった。というか、コロナ禍になってからディズニー配給のマーベル映画は本作を含めて8本公開されたけれど、本作を除く7本はどれも間延びした退屈な作品だった。ポリコレ配慮による無理なストーリー展開とかの影響もあるんだろうが、やっぱり、キモは演出だというのを本作を見て実感した。ジェームズ・ガン監督のセンスが良いということなのだろう。あと、最近のアメコミ映画はマーベル、DC問わずマルチバースものだらけだが、その手のストーリーでないことも睡魔に襲われなかった理由だと思う。

⑤は荒いところだらけだが面白いからヨシとしようといった感じかな。

個人的には「バビロン」とか、「イニシェリン島の精霊」も完成度は高いと思った。
前者はアカデミー作品賞や監督賞といった主要部門にノミネートされなかったのは過小評価だと思う。ただ、汚物ぶちまけのシーンは不快だよね。
後者はアカデミー賞で作品賞や監督賞を含む9部門にノミネートされながら1つも受賞できないという過小評価に終わった作品だ。ただ、こちらも指を切断し、その指を投げつけるシーンとかあって不快なんだよね。
なので、この2作品は上位5本には入れないことにした。


《邦画》 
①少女は卒業しない
②彼岸のふたり
③劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ
④金の国 水の国
⑤劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』

①は②と僅差で首位に立ったという感じかな。勝負のわかれ目になったのは共感できるキャラクターがいるかいないか。②は主人公含めて登場人物の生き方に共感できなかったので無念ではあるが次点とさせてもらった。

③は映画として評価すると駄作だと思う。ぶっちゃけ、テレビスペシャルとしても微妙だ。でも、ドルオタなら涙を流さずにはいられない展開なので、あえて上位に入れさせてもらった。

④はツッコミどころは多いものの、今年公開の劇場用オリジナルのアニメ映画では最も映画として楽しめた作品だった。

⑤は個人的には劇場版「コナン」シリーズで初めて映画として認められる作品になったと思う。
つまり、ここ最近の腐女子のリピーター需要を狙った、イケメンキャラをフィーチャーしただけのヤマなし・オチなし・イミなしのヤオイ系作品はどんなにヒットしても、映画ファンからすると映画として評価できる出来ではなかったが、腐女子要素を抑えて、灰原という主要キャラにクローズアップし、本来のサスペンス要素をきちんと盛り込んだ内容にすれば内容のある娯楽映画として楽しめるということかな。
まぁ、スピッツの主題歌のおかげで好印象度が増している面は否定できないけれどね。
本作がシリーズ初の興収100億円を突破できたのは腐女子でない観客が見てくれたからなんだと思う。本作の大成功を受けて、今後の劇場版シリーズが脱腐女子になるのか否かは注視していきたいと思う。

「【推しの子】Mother and Children」は面白かったし、感動もしたけれど、あくまでテレビシリーズ第1話の先行上映(バージョンは違うが)なので惜しくも上位5本から外した。
「『プリンセス・プリンシパル Crown Handler』第3章」も面白いんだけれど、上映時間の長くない全6章のイベント上映作品の1本を上位に入れるのはどうかと思い、こちらもトップ5作品とはしなかった。
まあ、2021年公開の第1章は上半期の5本のうちの1本に選んでいるんだけれど、21年春は緊急事態宣言の影響で公開延期になった作品も多く良作不足だったので仕方なく選んだという形だった。
なので、本シリーズについてきちんとした評価をするのは最終章が公開されるまで待ちたいと思う。


《ワースト》
①#マンホール
②映画 ネメシス 黄金螺旋の謎
③劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』
④サイド バイ サイド 隣にいる人
⑤アムリタの饗宴

洋画・邦画問わず選んだワースト映画5作品は以上の通り。通常だと腹立つほどクソだと思う映画は数本なんだけれど、今年の上半期は5本では足りないくらいクソ映画のオンパレードだった。
というか、実写映画、テレビドラマの劇場版、アニメと形態は様々だが、いずれも日本映画だ。
コロナ禍のせいなのか、働き方改革でブラック労働やパワハラ・セクハラをやめようとしている影響なのかは知らないが、制作時間が短縮され、それがそのまま質の悪さに直結しているような気がする。というか、脚本が酷い作品だらけだ。人件費削減で脚本家にきちんとギャラが払えていないから、質の悪い脚本だらけになっているのではという気がして仕方ない。

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