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劇場版Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ Licht 名前の無い少女

テレビアニメシリーズはまともに見たことがない。ゲームは全くプレイしたことないし、コミックや小説も読んだことがない。
でも、そうしたコンテンツの新作が劇場公開された際には、テレビシリーズの総集編映画だろうと、OVAのイベント上映だろうと、完全な新作だろうと、“映画”あるいは“アニメーション映画”として、映画館で鑑賞するという人はそこそこいると思う。自分もそうした種族の一人だ。

そうしたアニメオタクというよりかは、アニメ映画好きの人間が、テレビアニメの劇場版を見た時に作品を評価する基準としているのは、テレビシリーズの世界観を完全に理解できていなくても楽しめたか否かではないかと思う。

「クレしん」や「コナン」、「ドラえもん」、「ポケモン」など、ほぼ毎年のように(「コナン」はコロナの影響で去年は新作の公開なし、「ドラえもん」はコロナの影響で今年は新作を公開しなかったほか、2005年はキャストが一新されたために劇場版を公開しなかった。「ポケモン」は今年は公開しないのかな?)新作の劇場版を公開しているファミリー向け作品は、劇場版しか見ない観客でも楽しめるように作られているが、深夜アニメの劇場版に関しては一見の者には理解できないものも多い。

特に、この「Fate」というシリーズに関しては、テレビシリーズや関連映画、ゲームなどの過去作に全くふれたことがない人にとっては何のことやらという感じになるのではないだろうか。

コロナ禍になってからというか、ここ1年ちょっとの間に公開された「Fate」関連映画は以下の通りだ。

①「Fate/stay night [Heaven's Feel] III.spring song」(2020年8月公開)
②「Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 前編 Wandering; Agateram」(2020年12月公開)
③「Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 後編 Paladin; Agateram」(2021年5月地方先行公開)
④「Fate/Grand Order -終局特異点 冠位時間神殿ソロモン」(2021年7月公開)
⑤「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ Licht 名前の無い少女」(2021年8月公開)※本作

②と③は2部作として公開されたから、同一シリーズの作品として認識はできる。でも、同じ“Grand Order”を掲げ、共通するキャラクターが登場する作品でも、主人公や舞台となる世界が異なる④は一見の人には、②や③と同じシリーズの作品と理解するまでには時間を要するのではないだろうか。

そして、去年8月に公開された①だけ大ヒットとなっているということは、ファンの間でもシリーズから枝分かれした全てのルートが好きな人というのは少ないんだというのがよく分かる。

そして、本作⑤は①が属する“stay night”というルートからさらに枝分かれした作品、要はスピンオフの劇場版の最新作だということだ。しかも、魔法少女バトル的な世界観の話らしい…。もう、何がなんだか理解不能だ。

さらに、①〜④はアニプレックス配給なのに、⑤は角川配給というのも謎だ。

ゲームやコミック、小説はともかく、アニメに限定しても、テレビシリーズや劇場版など全ての映像化作品を見ているファンって、どれくらいいるのだろうか?

自分は最近の劇場版しか見ていないし、あまりにも関連作品が多すぎるので、後追いしてチェックする余裕はないと思っているが…。

そんな中途半端な知識しか持ち合わせていない状態で本作を鑑賞したが、正直言ってつまらなかった。それぞれのキャラクターの萌え度は高いとは思うし、個人的には嫌いではないが、延々とバトルを繰り広げているだけだしね…。

この1年ほどの間に公開された「Fate」関連映画で大ヒットとなったのは①だけで、他の作品は興行成績の面で大きく差をつけられているってのは、やっぱり、作品の出来に起因するものなんだろうね。特典商法はどの作品もやっているわけだしね。

コアなファンも、何となくシリーズを知っている人も、ほとんど知識がない人も楽しませることができたから、①は大ヒットとなったが、それ以外の作品はコアなファンにしか訴求しない内容な上に、コアなファンですら不満を抱く出来だったってことかな。

ところで、本作は“まだまだ話は続くぞ”というところで終わってしまったし、最後にTo be continuedという文字が出たということは続編ありきで作られた作品ということになるが、本作の公開までは続編とセットの作品だということを伏せておいて、初日を迎えてから、実は続編を見るまで話が完結しない作品ですってことを明かす公開の仕方はどうかとは思うかな。

2部作なのか、3部作なのかは知らないが、最初から1本では完結しない作品だとアピールできないのは、本作の内容に自信がない証拠では?

まぁ、「閃光のハサウェイ」のように、明らかに途中で話が終わっているのに、続きがあるかどうかがきちんと明示されていない作品よりはマシなのかもしれないが。

《追記》
主題歌って、栗林みな実だったのか。何か彼女の歌をきちんと聞いたのって久しぶりだな。

それから、どうでもいい話だが、ないを無いって表記する人って信用できないんだよね。基本、ニュース表記って「ない」が多いからね(ワイドショーは除く)。

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