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こむちゃっとカウントダウン年間チャート

一応、カウントダウン番組なんだから年間チャートの発表を曲名を読み上げるだけで終えるのはダメでしょ!カウントダウン番組における1年間で最大のイベントは年間チャートの発表なんだからさ!

本来ならその年の最後の週に発表することになっているが(年内最終週までの週間ランキングのデータを集計して年間チャートを発表するシステム)、2022年は年内最後のランキング発表曜日である土曜日が大晦日のため番組が休止になってしまった。
なので、2023年最初の放送日である1月7日に年間チャートを発表することになった。でも、新年に入って、7日も経って新年気分を引っ張るのもなんだから、その日の構成を年間チャート中心にしたくないという気持ちを制作側が抱くのも分からないでもない。

とはいえ、前回、年内最終ランキング発表日が大晦日になった2016年は当日に番組を放送しているんだよね。

そうなると、大晦日に年間チャートを発表しなかったのは櫻井孝宏不倫問題の影響としか思えないんだよね。

櫻井が結婚していたことが明らかになったのは9月で、その続報として既婚であることを隠して交際していた相手が判明したのが10月だ。

事実上の結婚詐欺である不倫交際が発覚したのが秋なのに、年末まで櫻井の正式な降板を発表しなかったのがそもそもおかしいんだけれどね。
おそらく、アニオタなんて、推しのやることは何でもマンセーするし、オタクには老害ネトウヨ思想の者が多く、こうした連中は“不倫は問題ない”と思っているから、しばらく謹慎しているフリをさせておいて、しれっと年末年始あたりに復活させればいいだろうと番組側は思っていたのでは?

でも、マスコミや非オタのみならず、アニオタ側からも櫻井に対して批判的な声があがってしまった。だから、降板させざるを得なかったのだろう。

そして、降板させるとなるとデラックス感のある年間チャート発表週を白石晴香1人でやらせるわけにもいかない(前任の井口裕香なら1人でもやれた気もする)。とはいえ、櫻井“事実上の結婚詐欺”発覚以降やっている週がわりの代役と一緒に1年間の総決算をするのもおかしい。かといって、スペシャルなゲストを迎えれば予算の問題もある。となれば、大晦日は放送休止にしようと判断してもおかしくはないしね。

そして、年明け最初の週にしれっと、曲名を読み上げるだけで年間チャートの上位10曲の発表を終えたのも櫻井問題の影響であることは誰でも想像ができる。

それは、櫻井と白石のデュエット曲“Heart to heart, to you!”が5位に入っていたからだ。
まぁ、一般的な感覚からすれば、不祥事を起こした奴、しかも、事実上の結婚詐欺を働いた奴の曲なんてかけるのは無理だよね。

でも、カウントダウン番組にとって1年間で最大のお祭りである年間チャート発表を曲名の読み上げだけで終わらせてはダメでしょ!

ゲストコーナーをやめて、せめて年間トップ3くらいは曲を聞かせるとか、おそらくはパブリシティ(タイアップ)案件なんだろうけれどピックアップ曲紹介コーナーをやめて、そこで年間1位の曲くらいはかけてあげるとか、そのくらいのことはしてもいいんじゃないかなと思う。

年間チャートの結果自体についても語っておこう。

年間1位は坂本真綾“菫”だが、意外や意外、これは彼女にとって初の年間1位らしい。
結婚直後は一瞬、アイドル的・ガチ恋的支持をしていた人が離れ、CDセールスが下降した時期もあったけれど、その後はアーティストとしても声優としても高く評価され、脱アイドル声優に成功したって感じだよね。
今回、“駆け引きはポーカーフェイス”が7位に入った花澤香菜も一時期、恋愛報道や結婚でCDセールスは下降傾向にあったけれど、2021年にレーベル移籍してからは脱アイドルにも成功しているって感じかな。まぁ、彼女も坂本真綾と同じく声優としての実力は文句なしだから、恋愛報道や結婚で一瞬ファン離れが起きたけれど、アーティスト・役者としての評価は揺るぎないから、良い曲さえあれば、すぐに復活できたってことかな。

今回の年間トップ10をアーティストの属性でわける時こんな感じになる。

●女性声優(ユニット、男性声優とのコラボ曲含む) 6曲
●男性声優(キャラソン、女性声優とのコラボ曲含む) 3曲
●アニソン歌手 1曲
●一般邦楽アーティスト 1曲

Billboard JAPANなどの年間チャートやレコード大賞の受賞者、紅白歌合戦の出場歌手(バンドもいるのに歌手という言い方をいまだにしているのはおかしいが)を見ると、2022年はアニソン歌手や一般邦楽アーティストによるアニソン楽曲のヒットが目立った印象だが、こむちゃの年間チャートにはAimerもKing Gnuも入っていないし、Adoや星野源はCDシングルとしてリリースされていないから(前者はCDとしてはアルバムのリリースのみ、後者は配信オンリー)、こむちゃのチャートでは集計対象外となっている。おそらく、ストリーミングでこうした楽曲を聞くような非オタやライト層はこむちゃの存在を知らないからチャート集計のもととなる投票などに参加したりしないということなんだと思う。

そして、コロナ禍になってからジャニオタの組織票により、ジャニーズグループによる首位獲得曲も増えたが、これらも年間チャート上位には一切顔を出していない。

おそらく、いくら熱心に組織票を送っても、ゲストコーナーにジャニーズが出てくれないし、MCが曲に関してコメントしてくれるわけでもないので、モチベーションが保てず、長期間エントリーできなくなっていることが敗因だと思う。

また、これもコロナ禍になってから顕著になっている傾向だが、男性声優楽曲のパワーが落ちていることを痛感せずにはいられない。
2000年代末あたりから、こむちゃのチャートは腐女子の組織票に操作されたチャートとなってしまい、果たして、これはリアルなアニソンシーンを反映しているのかと思った時期もあった。

しかし、2010年代半ばになると、男性の経済力が落ちたのが、女性声優や女性アニソン歌手のCDセールスは下降態勢に入り、売れるのはキャラソンを含めた男性声優の作品ばかりとなり、こむちゃのチャートはいつの間にかアニソンシーンを反映するものになっていた。

ところが、コロナ禍に入ると、男性声優関連のCDの売り上げも伸び悩み、こむちゃのチャートでも男性声優楽曲はかつてほど猛威をふるう存在ではなくなってしまった。

この背景にあるのは腐女子の経済力の低下ではないかと思う。
2010年代半ば以降の風俗嬢、キャバ嬢、メンズエステ嬢って驚くほど、アイドルやアニメ、ゲームなどのオタクが多いからね。
でも、コロナ禍によって感染リスクを敬遠し、風俗やキャバクラ、メンズエステの利用者が減った。また、増税や物価高などでそうしたものに金を回す余裕がなくなった。だから、こうした嬢たちの収入が減り、オタ活に費やせる軍資金も余裕がなくなったということなんじゃないかと思う。
また、収入の減少に伴い組織票を投じる時間的・精神的な余裕もなくなっているのではないかと思う。

その一方で、年間チャート上では女性声優陣の活躍が目立つ。
とはいえ、CDセールスなどを見ると決してかつてのような勢いがあるわけではない。一時期、声優アーティストの楽曲はそんなに売れなくても、アイドルアニメやバンドアニメのCDはよく売れていた時期もあったが、最近はこうしたジャンルの作品が乱発されていて飽和状態なので、女性声優系は全体的にパッとしない感じだ。

つまり、腐女子のパワーが落ちた分、低空ながら安定飛行している男のオタクが支持するものが年間レベルでは目立つようになったということかな

それにしても、TrySailはすごいな!
グループとして、“はなれない距離”が10位に入っている上に、9位には雨宮天のソロ“Love-Evidence”も入っているからね。

ジェネシス、フィル・コリンズ、マイク・アンド・ザ・メカニックス、そして、元ジェネシスのピーター・ガブリエルの楽曲が揃ってランクインした1986年のBillboard Hot 100の年間チャートみたいだ。

ちなみに自分が選んだ去年のアニソン名曲トップ5はこんな感じ。

①ササクレ/夏川椎菜
②KICK BACK/米津玄師
③新時代/Ado
④残響散歌/Aimer
⑤ WE WILL!!/Liella!

①以外はテレビアニメやアニメ映画のテーマ曲となっている。

①はTrySailメンバー。本当、トラセ関連の楽曲は充実しているな!
②はどちらかといえばアンチ米津の自分でも気に入ってしまった楽曲。
③は年末に耳にする機会が多かったが、改めて聞くと自分のようなAdoを大人に作られたアーティストっぽいアイドルと思っている(彼女が好きな椎名林檎もそうだよね)者でも、この曲の高揚感には参りましたと言わざるを得ないって感じかな。
④はおそらく、ヒゲダンの“ミックスナッツ”と並んで、去年、最も非オタやファミリー層にまで知れ渡ったアニソンと言えるのでは?
⑤は去年のアイドルアニメ関連楽曲ではこの曲がベストといったところかな。まぁ、アニメとしての出来はこれがオープニング曲となっている「ラブライブ!スーパースター!!」2期よりも「シャインポスト」の方か良かったけれどね。
それにしても、バンドものやDJもの(D4DJのどこがDJなんだかという気はするが)を含めたアイドルアニメや、ウマ娘のように担当声優がリアルでもユニットとして活動するアニメは相変わらず量産されているけれど、こうしたコンテンツに参加している声優が体を壊したり、メンタルをやられたりするケースが目立つよね。
声豚は何かというと、本業でない人が声優を務めるとブーブー、豚のように文句を言うけれど、だったら、声優が歌ったり踊ったりと本業以外の仕事をすることにも文句を言おうよって思う。
まぁ、自分は本業でない人が声優を務めることは否定しないので、アイドル声優も認めているけれどね。
今の日本で男女問わずソロアイドルがほとんどいないのは、声優アーティストがそのかわりを担っているからだと思うしね。

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