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アイドルフェスでの暴行事件と最前管理問題

静岡で開催されたアイドルフェス「静岡アイドルフェスティバルインつま恋」で起きた暴行事件の背景には最前管理というライブ現場の文化があるのではないかとオタク界隈では言われている。

基本的には対バンライブやフェスなど複数のアーティストが出演するイベントで最前管理と呼ばれる勢力が発生するが、単独ライブでも座席指定制でないライブハウスやライブスペースで開催される公演でもこの手の勢力が現れることがある。

最前管理には良いケースと悪いケースがあると思う。

まずは良いケース。
対バンライブやフェス、特に地下や半地下アイドルの現場では、これからステージに立つグループを推しているオタクを見つけると前の方に行くように促してくれる人がいる。つまり、最前にいる観客がこれからステージに立つグループのファン中心になるように管理しているということだ。こうした最前管理は特定のアーティストだけでなく対バンライブやフェス全体を盛り上げることにつながると思う。

そして、こちらは悪いケース。
これは地下や半地下のみならず地上とか天空と呼ばれるアイドルでも、アイドルやアニソン以外の一般邦楽アーティストや邦洋混在のフェスなどでも起きている問題だが、自分やその仲間が推しているアーティストを最前で見ることだけを目的にお目当ての出番の遥か前の時間帯から最前を陣取る連中がいる。こうした連中のせいで、今パフォーマンスしているアーティストのファンが前方で見られなかったり、場合によっては規制入場がかかったせいで見ることすらできなくなってしまったりということも多々ある。しかも、こういう連中は自分の興味のないアーティストの時は最前にいるのにもかかわらずパフォーマンスを見ずにスマホをいじったりしている。それでは、その最前管理している連中が推しているアーティストの印象も、その対バンライブやフェスのイメージも悪くなってしまう。こうした自分勝手な管理は許されるべきでないと思う。
単独ライブでもこういう問題は発生すると思う。整理番号が結構良い数字だったし、会場もそんなに広いところでないのに何故か入場したら、最前どころか2列目にも入れないなんてことがあるが、それって、こういう連中が自分たちの勢力の分を陣取ってしまっているから起きる現象なんだろうね。

個人的には、地下の対バンライブの時は前方優先席を購入していても、お目当てのグループが登場するまでは、優先席の後方か一般席にいることが多いかな。ガラガラの時は最前に行くこともあるけれどね。というか、最前管理みたいなのが力を持っていない現場だと暗黙のルールみたいなやつで自然と推しグループの時は優先席を買っていれば2〜3列目までで見られるしね。

ただ、TOKYO IDOL FESTIVALとか@JAM EXPOのような地上や天空クラスも出てくるアイドルフェスだとこの暗黙のルールが通じず、お目当てが登場する何時間も前から陣取る勢力がいるので、前に行けるチャンスがあれば、自分の興味があるなしにかかわらず、その場で前に行くということをせざるをえないことも多いかなと思う。

おそらく、地上中心のオタクと地下中心のオタクの間で最前席を巡るルールの見解の違いというのが暴行の背景にはあるんだと思う。
ただ、地下の最前管理でも、そのグループを推している人を前に行かせてあげようとする勢力と、自分たちの推しが出てくるまでは誰にも最前を譲らないという勢力がいるから必ずしも一枚岩ではないんだけれどね。

今回の騒動は被害者と加害者、どちらが地下寄りか、地上寄りかというのは全く分からない。だから、暴力をふるわれた方も一方的に自分たちの界隈のルールを押し付けようとしたのではないかという可能性も否定できないんだよね。

まぁ、暴力をふるった方が圧倒的に悪いんだけれどね。

※画像はイメージ

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