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幸福路のチー

「この世界の片隅に」や「おもひでぽろぽろ」と比較したくなるのも納得の内容だが、それにプラスして、「ちびまる子」要素もあるなと思った。

それにしても、混乱期や経済発展期は国や地域によってバラバラなはずなのに、東アジア共通の文化とか思想ってあるよなって、つくづく感じた。日韓とか日中、中韓、中台、中香といった対立をしているのがおかしく思えるほどだ。同族嫌悪ってやつなのかな。

その中でも、本当、台湾って、日本と親和性が強いよなと思う。見ている間なんて、外国映画を見ている感じがしないもんな…。韓国映画、中国映画、香港映画なんかは外国映画を見ている感覚は残るけれど、台湾映画って、本当、そういうのがないんだよな…。家族観とか結婚観とか本当、邦画でよく見る描写だよなと思う。ハーフとかに対する接し方も同じだな。

それから、台湾映画って、台湾大地震の描写がさりげなく入り、それをきっかけで登場人物の行動が変わるというのもよく見かけるが、本作はそれに加えて米同時多発テロやNY大停電もあった。台湾人版「フォレスト・ガンプ」と言ってもいいのかも。

あと、この映画に出てくる英語、めちゃくちゃ聞き取りやすい。アジアなまりでもなければ、超ネイティブでもないし。

アニメーション自体については、リアルに動く米国産とも、画の美しさで見せる日本産とも、アート性や社会性で見せるフランス産とも違った感じだが、見ているうちに慣れてくるってところかな。こういう話には、このタッチが合っているのかも。

あと、回想・空想・妄想・幻想が入り混じる構成も面白いかなとは思った。

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