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アイドルマスター ミリオンライブ! 第2幕

本作はテレビシリーズ5〜8話分の先行上映だ。映画としての流れを遮るアイキャッチや繰り返し同じ場面を見せる前回までの振り返りを含むアバン部分はテレビ放送用のままだが、毎回流れるオープニングは1回に集約し、エンディングはテレビ版のものではなく映画のエンドロール形式で4話分まとめて消化するという形になっている。テレビシリーズや配信シリーズ、OVAシリーズの先行上映では一番よく見かけるパターンかも知れない。たまに、オープニング、エンディングも毎回流すやつとか、ごく稀に丁寧にアイキャッチや重複しているアバン部分はきちんと編集してカットしている作品もあるが。

通常の1クールもののアイドルアニメだと、5〜8話というのは最初は非協力的だった者なども仲間になって全メンバーが揃い、大会出場などの目標が定められる頃だ。

ところが本シリーズでは頭の方で早々と全メンバーが揃い、既に先行上映第1幕の時点でイベント出場という目標が定まっている。

普通のアイドルアニメの2倍速でストーリーが展開していると言ってもいいのではないだろうか。

そして、この第2幕を見て驚いた。確か第1幕でメンバーは全37人と提示され、第1話の時点で既に34人いて、主人公ら3人が加わりすぐに全メンバーが勢揃いしたんじゃなかったっけ?

なのに、この第2幕ではメンバーも追加され全39人という言い方に変わっている。ゲームをやっている人やこれまでのアニメ作品をこまめにチェックしていた人からすれば常識なのかも知れないが、自分のようなライト層からすると“は?”でしかない。

そして、いくら39人のキャラを一度に描くのは大変、そのボイスキャストを一気に集めるのはさらに大変とはいえ、結局、分割されたチームごとの活動で描くことになるのもなんだかなという気がする。そのせいで、この第2幕では主人公は後半は存在が消えていたしね。

勿論、現実世界の大所帯グループがチームや期別に動いていることが多いのを反映しているのだとは思う。
AKB48はチーム制を廃止するが、それでも選抜仕事中心組と劇場公演中心組という事実上のチームわけは残ると思われる。
乃木坂46は選抜とアンダーという枠組みがあるほか、これとは別に4期生や5期生がそれぞれ単体で活動もしている。

そういうことを考えればおかしくはないんだけれど、アニメのストーリー展開としては非常にいびつなものになってしまっていると思う。

せいぜい、「IDOLY PRIDE」みたいに2つのユニットにわけるくらいがアニメのストーリー展開的には限界ではないかと思う。どうしたって、主人公グループを分裂させたら、主人公や二番手の出番が減るからね。

というわけで、第1幕で期待していたハイパーな展開で進んでいくアイドルアニメというものとは全く異なるものになってしまっていた。

まぁ、ユニットが多ければ多いほど、ライブやCDで稼げるっていう発想だろうね。

なので、本シリーズが面白いのかつまらないのかの判断は最終話を含む第3幕を見てから下したいと思う。

とりあえず、本作で雨宮天が演じているキャラってデレの部分がほとんどない水原(かのかり)って感じだね。







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