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「YOKOHAMA COAST SUPER LIVE 2023」Halloween Sunday Special公演(9時間1500円)

個人的には9時間1500円の運営や洗脳されて信者化したファンの言動には腹立つことも多いが、久しぶりに見たので気になったことを記しておく。

一時期は今年のアイドル業界最大のセンセーションになると思われていた9時間1500円だが、最近は一時期に比べると失速しているようにも見える。正確に言うと意図的に失速させているといった感じかな。

このグループの運営はかつてのアイドル現場の楽しさを取り戻すことを目指している。
これは個人的な推察だが、SNSなどでの運営のお気持ち表明を読んでいると、AKB48やWACKの初期の頃の現場の雰囲気を取り戻したい。少なくともコロナ禍で色々と制限されるようになった直前までは戻したいと思っているのでは?

それを実現するためには外部からの下品だという批判をシャットアウトしなくてはならない。だから、自分たちしか出演しない定期公演や、自分たちと立場の近いアナーキーで下世話な存在のアイドルとの対バンを中心にした活動を中心にしていたのだろう。

ノーマスクでの声出し、リフトやモッシュ、マサイなどの激しい応援を解禁していたのはそういうことなんだと思う。

そして、そうしたアナーキーで自由なアイドル現場を取り戻すための戦略の最たるものが話題となった濃厚接触チェキなんだと思う。

最近はアイドルとオタクの間にパーテーションを設置したチェキ撮影はさすがにほぼなくなったけれど、マスク着用ルールに関してはまだ完全撤廃されていない。
でも、初期のAKBがキャバクラ商法と批判されたように、そもそも、アイドルなんて水商売や風俗と近いんだよね。客を釣るためには水商売や風俗のようなやり方が必要な時もある。結局、色仕掛けすれば男は金を落とすとここの運営は思っているのだろう。
だから、ここのメンバーやチェキスタは現役コンカフェ嬢だらけなんだと思う。既に水商売の世界にいる人たちだから濃厚接触に対する抵抗はないしね。

一番人気メンバーはいわゆる指チューチェキはNGとなっているが、それでも、チェキを撮りに行くと驚くほど体をくっつけてくるし、釣ってくる。つまり、指チューNGというのは人気メンバーだから、希望者全員と対応していたら時間もかかるし、本人の衛生面の負担も大きい。だから、NGにしているというだけなんだと思う。

でも、この濃厚接触チェキは諸刃の剣となった。

この風俗一歩手前のやり方をするグループと一緒にステージに立ちたくないと思うアイドルや、自分の所のアイドルをそうした人たちと共演させたくないと思う運営、自分の推しが9時間と共演することで同類に思われるのを嫌がるファンが出てくるのは当然の流れだ。

また、ネットで話題になると、このやり方が地下現場では主流だと勘違いする輩も増え、他のアイドル現場で濃厚接触チェキを強要するトラブルも多発した。
アイドル運営の中にも、ここを真似して何をやっても信者がマンセーしてくれると思っているところも出てきたしね。9時間の運営と一時期は深い関係にあった某グループの運営なんてそうだよね。ここの運営が別のグループに対してケンカを売って以降失速したのは自業自得といったところかな。

さらに、濃厚接触チェキ以外の9時間の話題性も薄れていった。

地下・半地下の対バンライブだと、今でも声出しするならマスクを着用せよというレギュレーションを提示する現場を時々見かけるが、地上アイドルの世界ではマスク着用を義務付けることはほぼ撤廃されている。

また、リフトやモッシュに関しては相変わらずNGとしている現場がほとんどだが、マサイに関してはあのTOKYO IDOL FESTIVALが解禁したこともあり、業界全体的に過度なものでなければOKという風潮になっている。

つまり、9時間の優位性は薄れてしまったということだ。

そこで、9時間ははやくも次のフェーズに入ることを選ぶようになった。

そもそも、濃厚接触チェキで話題になったけれど、指チューチェキなんて数回やればもういいやとなるし、お姫様抱っことか、コアラの親子という“体位”でのチェキなんて、メンバー、オタク双方の負担が大きいからやったことないなんて人の方が多い。結局、他のアイドルよりはちょっと密着度が高いよねレベルのチェキで満足しているオタクがほとんどということだ。

となると、濃厚接触を売りにしなくてもチェキによる売上は得られるのではないかと運営側が思うのは当然のことだと思う。

とはいえ、濃厚接触だけが目当ての奴もいまだにいる=需要が多少はあるから、簡単に9時間を店じまいするわけにはいかない。

そこで、濃厚接触を売りにしない別働隊として&DreaMy(以下、あんどり)というグループを立ち上げたのだろう。過半数のメンバーはダブっているし、9時間の持ち曲も歌ったりもするけれど、濃厚接触チェキはしないから、他のアイドルやその運営、ファンから批判される筋合いはない。当然、対バンなどに呼ばれる機会だって増える。

これはうまいやり方だと思う。

その一方で、9時間、あんどりの両輪で活動することにより、ファンの数は増えるし、こなすライブの数も増える。
だから、ネイティブの23区民以外にとってはほとんど知られていない御徒町(というか上野広小路)のニコゲキを本拠地にしていては客層を広げられない。だから、新宿に出来た新たなハコで定期公演をするという言い分は分からないでもない。

でも、下町民からすると典型的な都会を知らない奴が都会人ぶって下町を見下しているだけにしか見えないんだよね。田舎者は本当の東京を知らないから下町生活の利便性の高さを理解していない。だから、地方出身者は東京の西の方に勝手にオシャレなイメージを持ち、そちらに住みたがる。西の方の連中からすれば、秋葉原や御徒町、上野よりも、渋谷、新宿、池袋の方が交通の便がいいからね。

結局、9時間のコアなファン層というのはネイティブな都民ではない田舎出身のセクハラ親父ってことなんだろうね。

御徒町が定期公演の本拠地なら自宅からそんなに遠くないから月1くらいで通ってもいいかなと思ったけれど、新宿だとそういう気は起きないしね。しかも、御徒町の時は金曜日開催だったけれど、新宿では水曜日開催だからね。早朝出社の勤務がある者には無理かな。

あと、SNSなどにおける運営のジャイニズム全開思想も好きになれない要因かな。ファン交流用のオープンチャットを用意しておきながら、同じ質問はするなとか言っているが、1000人以上が登録しているチャットの全てのコメントなんて把握できる人なんていないよ。それに自分の意見と少しでも対立するとすぐブロックしたりするのも大人げないと思う。

こうした色々と不満に思うこともあり、9時間の現場からは遠ざかってしまっていた。見るのは3ヵ月ぶりだ。勢いが一気に増していった5月なんて3回も見ていたのにね。
まぁ、この間に別働隊のあんどりは2回見ているし、主要メンバー・ぴんもんがピンで参加したキンマーにも参戦しているんだけれどね。

そんなわけで久々に見た9時間のライブはかなり楽しかった。

まぁ、あんどりのライブとどう違うんだと言われても説明はできないけれど…。


それにハロウィーンのコスプレが普段、定期公演で着ている名前入りTシャツだからね。それを、アイドル研修生のレッスン着のコスプレと言われてもという気もするが。

でも、2010年代半ばくらいまでのアイドルライブの楽しさを復活させるというコンセプトはしっかり果たしていると思う。曲によって、ワンコーラス歌唱だったり、フルコーラスだったりというのを使いわけたパフォーマンスの仕方は完全に秋元系アイドルから学んだやり方だと思うしね。というか、明らかにNMB48“青春のラップタイム”みたいな雰囲気の曲があるから、古き良き時代のAKBグループの雰囲気を取り戻すというコンセプトはマジなんだと思う。



それにしても盛り上がっていた…。この手のライブでここまで盛り上がるのって滅多にないからね。運営や信者化したファンのやり方や思想には思うところも多いけれど、ライブの楽しさは否定できないと思う。

あと、ここってメンバーの出入りが激しいし、チェキスタがステージに立ったりもするから、毎回のようにチェキを撮ったことがない人がいるんだけれど、運営側が誰が卒業したのかとか加入したのかとか、はっきりと明言しないから、本当、メンバー構成が分かりにくいんだよね。今回も初めてチェキを撮ったメンバーがいたしね。

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