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マロナの幻想的な物語り

去年、日本公開された「ロング・ウェイ・ノース」のスタッフが参加しているということで本作を見ることにした。

ぶっちゃけ、「幻想的な物語り」とタイトルにあるけれど、全然、幻想的なストーリーではなかった。映像表現では幻想的な部分はあったけれどね。
要は、主人公の犬が転生もしない、元の飼い主の所にも戻らない「僕のワンダフル・ライフ」シリーズみたいな話だからね…。
でも、画の動きは良かった。

日本製アニメのように時間や予算の都合で止め画だらけになっても画がキレイならいいでしょってものでも、米国製アニメのようにキャラクターは動きまくるけれど、実写みたいなリアルな背景は動きに乏しいというものでもない。
キャラも背景も日本のアニメオタクや米国のCGアニメを見慣れた人たちからすれば“作画ガー”と言われるレベルだと思う。
でも、動きが良いんだよね。本来、アニメって画を動かしてナンボの世界であり、キレイな画とかリアルな画、萌えるキャラとかは最優先ではないんだということを再認識させてくれた。

それは、「ロング・ウェイ・ノース」の時にも感じたことだけれど、日本や米国の作品が失ってしまったアニメーションらしさが欧州の作品にはあるんだよね。まぁ、ほとんどの人は日本製か米国製のアニメ映画しか見ないから、こういう欧州製の作品を見ると違和感を抱くようになっているのかもしれないが…。

ただ、説明不足な点も多いんだよね。まぁ、アート系作品だからってのもあるんだろうけれど、何故、3人目の飼い主は幼少時代、眼帯をしていて、思春期になるとなくなっているのかの説明が全くないのはどうなのよ?とは思った。

ところで、“月のサーカス”というサーカス団が出てきたが、これって、コロナで経営が悪化したあの集団が元ネタだよね?

それにしても、公開初日来場者プレゼントでパンフレットをもらったの初めてだ…。

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