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未婚の女

グループが長続きする秘訣というのは個人的にはそれぞれのメンバーが異なる個性を持っていることではないかと思う。大所帯グループで卒業が相次ぐのは結局、メンバーが多い分、似たようなタイプが複数存在してしまうからなのでは?

そういう観点からすれば、声優ユニットTrySailは長続きできるグループだと思う。

麻倉ももは3人の中では最も声優アイドルという言葉が合うメンバーだ。
雨宮天は声優アイドルというよりかはアニソン歌手に近い音楽性だと思う。というか、昭和のヒット曲のカバーとかもやっているから、普通に歌手と呼んでいいかも知れない。
夏川椎菜(ナンス)に関しては、アーティスティックとかサブカル、クリエイティブなどといった言葉がしっくり来るメンバーだと思う。

本作はそんな、ナンスの主演舞台だ。去年の主演作「オルレアンの少女-ジャンヌ・ダルク-」同様、深作健太演出による左派思想の作品だ。



ナンスや母親役で出演した宮村優子といった声優目当てで来場したアニオタにはネトウヨ思想にかぶれた者も多いので、中には本作を受け入れられない人も多いのではないかと思う。

基本的には第一次世界大戦から第二次世界大戦の頃に起きた出来事は現在の国内外の情勢とリンクしているということを言いたいのだと思う。

スペイン風邪は新型コロナだし、世界大恐慌は現在の世界的な高インフレだし、戦時中の産めよ増やせよという政策は埼玉のアホな条例をはじめとする呆れるばかりの少子化対策と似ていると言いたいのだろう。

というか、一番言いたいことは周囲に合わせているだけできちんと調べもしない無知なドイツ国民が大戦中にナチスを支持したように、今の日本国民は自民党を支持しているということであることは間違いない。

こうしたメッセージを掲げること自体は正しいと思う。でも、カーテンコールでナンスが“(観客のような)普通の人々が知らぬうちにナチスのようなものを支持してしまわないように気を付けないといけない”といったニュアンスのことを言ったことにはカチンと来てしまった。

結局、どんなに自民党が増税しか考えていないクソ政治を続けていても自民党政権が続くのって、野党やその支持者が支持されないからなんだよね。何故、野党やその支持者が嫌われるかと言うと、自民以上に庶民感覚を分かっておらず、自民を支持する連中は無知で学歴も職歴もない奴という見下した目線で発言するからなんだよね。この観客を普通の人々扱いする発言もその一種だと思う。

まぁ、人気声優であるナンスがお⚪︎ん⚪︎んという言葉を発したりするのは、なかなかの衝撃だったかな。というか、前衛系の演劇をやる人って、アイドル的人気のある人に下ネタやらせるの好きだよね。そういうセクハラ・パワハラ的な考えからいまだに左派演劇界って抜け出せないよね。本当、老害だ。

それから、男性キャストが男性と女性を兼役で演じているというのもあるのだろうが、男性キャストの衣装が上半身は男装、下半身は女装。顔は中途半端なメイクという格好なのが謎だ。
あと、1945年の話と言っておきながら、突然、スマホが出てきて、“???”となってしまったが、現在と過去を行き来する話だったのか。

そうそう!銕仙会能楽研修所という能を上演する場所が会場となったのも謎だ。しかも、この研修所の入口だが、とてもではないが舞台があるような建物には見えないし、いくら、古風な場所とはいえ、靴を脱いで観劇しないといけないというのも謎だった。

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