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魔法の話し方教室3


話が苦手を得意に変える

≪俳優メソッド≫の高野暢子です。
話が苦手意識改善のお手伝いをしています。
週の始まりは苦手克服のヒントとして
投稿をあげますね。
今週は「話す」と「読む」は
具体的にどう違うのかを検証してみます。

では、いいですか?

あなたが何かを話そうと
思った時のことを
思い起こしてみてください。
その瞬間に、
普段とは違う息を吸っていませんか?


無意識にしていることなので、
今のようにしゃべりたい衝動が
何もない時に思い出せと言われても
ちょっと無理かもしれませんね。


この無意識の息について
私がよく例にあげるのは、
「びっくりした!」という言葉です。


人はびっくりしない限り
「びっくりした!」とは口にしません。


つまりこの言葉を発している時は
既に事が起こった後、
びっくりした後なのです。


まだ訓練ができていない若い俳優に
このセリフをふると、
なかなかうまく言うことができません。
演出家に
「今の言い方だと
全然びっくりしていないよ。
もっとびっくりして」と
ダメ出しされると、
彼らは大きな声で
「びっくりしたぁ~!!」と言います。
しかしそれでは全く
びっくりしたようには聞こえません。 


どこが間違っているかわかりますよね?
その俳優はただ声を大きくしただけで、
自分自身がびっくりしていないのです。
ではびっくりした瞬間に、
人は何をしているか・・・・


答えは「息を吸っている」のです。

「びっくり!!!!」
という感情が起こった時には
その瞬間に息を吸うのです。


もっとびっくりした時には
もっと息を吸い、
もっともっとびっくりしたら
もっともっと息を吸うのです。


そこが肝心なのですね。


「びっくりした」と言っている時
(息を吐いている時)には、
びっくりの瞬間は去った後ですから、
セリフをどのように言おうが、
びっくりしたようには聞こえません。


ではどうすればいいのでしょうか?


正解はびっくりした瞬間に息を吸うこと。
そして吸っただけの息を吐く。


これだけでいいのです。


もしかしたらびっくりし過ぎで
言葉が出ないかもしれません。


現実問題として、
言いたいことがあって
息を吸ってはみたものの、
思い留まってしゃべらない・・・・


ということも結構ありますね。
それを人は「ため息」と呼びます。


いかがですか?


人は、何かを話したい
という衝動が起こらない限り
言葉を発することはありません。
そしてその時には、
必ず普段の息とは違う息を
吸っているのです。


このことからもわかるように、
一回の呼吸、
すなわち吸気・呼気で
伝えられる感情は一つだけです。


言葉はただそこに
乗っかっているにすぎません。


人前で原稿を読み上げてしまうと、
学校で現国の教科書を
音読したときのように、
たくさんの情景や感情が
入り混じった文章を、
一回の息が続く限り読んでしまいます。


結果として、何も伝わらない
ただの音読になってしまうのです。


今週一週間で「びっくりする」
ことがあればぜひ意識してみてください


と言っても
「びっくりしている」最中には
忙しくてそんなことを
意識している暇はないですね。


それならば、ほかの感情の時
うれしい、しあわせ❣️
感情で話をするときに ぜひ^^


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