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「オンライン勉強進捗管理お兄さん」が娘にもたらした変化

3月初め、コロナによる突然の休校。娘(中1)の「朝起きない、一日中パジャマ」生活が始まりました。学校に行かず、外出もしないとなると家でダラダラ時間を過ごしがち。。。これではいけない!と週数日は在宅の勤務に切り替えるも、親がいても状況はほぼ変わらず。。(悲)

親が言うから聞かない?誰か子供の勉強を定期的に見てオンラインで進捗状況をチェックしてくれる人がいたら少しは緊張感をもって生活してくれるのでは?と思い、しかもこの状況、意外と時間空いている人も多いのでは・・・?とかんたん募集サービスの「bosyu」に出してみました。

bosyu開始数分で複数の応募者が

驚くことに、出してすぐに複数の応募がありました。
翌日にはオンラインで娘と一緒に何名かの応募者の方とお話しし、娘に「誰と毎日話したら、自分の勉強がちゃんと進むと思う?」と聞いて一人を選んでもらいました。
それがその後お世話になるお兄さん。20代後半くらいの、4月から仕事が決まっていて3月中は時間に余裕がありそうな方でした。
娘の決めては「明るくて、話が好きそう」なところだそうです。

私の印象はというと、「勉強の進捗管理をしてください」という依頼に対してその枠を超えた提案をしてくれたので、興味を持っていました。

「管理するだけだとプレッシャーだし面白くないですよね~。やらされてる感ではなく、何故勉強が必要なのか、ということも含めて話をしていきたいですね」
「僕自身、勉強あまりしなくて後悔した経験があるので、それも伝えられればと」

うん、確かに。先生や親から言われるのとは違う、お兄さん自身が感じたり体験した話。それなら反抗期の娘も聞く耳を持つかも・・?と期待しました。

日々の30分オンライン面談がスタート

依頼したことは3点。

①初回は30分程度のオンラインミーティングで、3/25までにどの教科を一日どのくらいやるかすり合わせてください
②翌日以降は、一日5~10分程度、オンラインで進捗確認してください(子供と直接ZOOMで会話してください)
※勉強を教える必要はないです。ただ、「どの教科のどこがわからないか、どこで躓いているか」を聴いてもらえると助かります。
③②が終わったら日次で親向けに、簡単なコメントをください

結果的に②は毎回30分くらいになりましたが、この「毎日30分話す」効果はすごいもので、娘も
・面談の前にはちゃんと着替える(当たり前ですがw)
・報告の前に何とか課題を終わらせようとして勉強する時間を確保する
ようになり、お兄さん以前と以降とはだいぶ様相が変わり、ダラダラの毎日に区切れがつくようになりました(パチパチ)

学校から出ていた課題は「1週間前倒しで終わらせる」と娘が宣言し(それができたらお小遣い頂戴、のオマケつき)、最後は粘って追い上げて〆切当日の深夜3時に「終わりました」報告が入るという頑張りよう。
どこからそんなパワー来るの?と思えるほどの変わりように驚き。

そしてお兄さんは予告どおり、勉強の進捗だけではなくいろいろなお話しをしてくれていました。
例えば
・なぜ学校が課題を出すか
・小学校から中学校に入って何が変わったと思うか
・主体的に取り組むとはどんなことか
とか。
多分お兄さんも日々頭を捻って話題を考えてくれていたのだと思います。道徳的なテーマもありますが、学校の先生が話すのと、「隣のお兄さん」的な斜めの関係の人が話すのでは、受け取り方がかなり違ってくるはず。そういった意味でも、いい「引っ掛かり」をもらえる時間だったのではと思います。

一方、私はお兄さんから「何を話して、どんな様子だったか」のコメントをもらうようにしていました。在宅勤務のこともあるので隣で話が聞こえてくる場合もあるのですが、娘の反応が薄すぎて心配になるものの(横から口出ししたくなるのを必死で堪えること数回w)、終了後のコメントで「以前より表情の硬さが和らいできました」とあると、ほっとしました。

いよいよ最終日

3月25日が最終日でした。3月11日から始めて10日間。娘は平日は毎日、お兄さんと30分会話していました。
終わる2-3日前に、私は娘に話していました。「2年生になって、塾も辞めたいっていたので無くなるけど、勉強は自分で頑張れそう?それともお兄さんや誰かのサポートがほしい?」と。娘は「お兄さんがいたほうがよさそう」と。それを聞いてお兄さんと個別に話して週1ペースの継続の内諾を得ました。
娘には「もしサポートが必要なら伝えるのは今日がラストチャンス。自分でお兄さんに伝えてね。サポートなしで自分でできるならそれもOK。そう伝えよう」と言ってその場を去りました。必要かの判断と行動は娘に任せて。

さて。

面談が終わった昼過ぎごろ、LINEに娘から通知が。「言えたよ!」と一言。何をどう伝えたのよ!とツッコミたいところですが、まぁ9割方答えは想像つくので帰宅してから確認し、お兄さんとも会話し、継続が決まりました。

着実に進めるための仕掛け

なぜ娘がそこまで頑張れたのか。
それはもうお兄さんの存在があったからに他ならないのですが、細かくみるとやり方(これはお任せしていましたが)も秀逸でした。
例えば
・日々の報告により、短いマイルストンができて着実に進めることができた
・全体に対しての完了度を%で表現することで、残りの量が可視化された
・日報のように進捗がLINEで共有されるので、「見られている」感がある
・雑談で息抜きもできた
など。
学校でも同じように進捗を書くプリントなどはありますが、1対40と1対1では圧が違います笑 そして同じことを親がやると今度は反発して逆効果だったりします。

お兄さんはどんな存在だったか

2つの意味があったと思います。
「補助輪」としての存在と、「窓を開ける人」
前者は、自転車の練習のイメージです。あくまで漕ぐのは(勉強し、理解するのは)自分としたうえで、漕ぎ出しのグラグラや不安を緩和することで前に進めるようにサポートする存在。
そして後者は「新しい風景に気づかせ、風を感じさせる人」。勉強とは離れた、雑談や対話の中から生み出されるものです。
親でも先生でも友人でも先輩でもなく、ちょっと年の離れたお兄さん。考え方や捉え方が違って、娘から見ても新鮮だったようです。
このタイミングでこの出会いがあったことに心から感謝しています。

そしてphase2へ

新学期が始まったと思った途端に休校。娘は新しい課題を持って帰ってきました。さて、これからはもっと長いレンジの目標になります。継続した影響はどう出てくるか。楽しみです。
『馬を水辺につれていけても水を飲ませることはできない』
子供たちに接するときに念頭に置いているこの言葉。最後に決めるのは子供自身。機会をどう生かしていけるか。見守り続けたいと思います。

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