屋根裏のラジャー見てきた
スタジオポノックの新作映画、屋根裏のラジャー見てきた。
この映画は前々から気になっていた。
主人公はラジャーという、少女アマンダのイマジナリーフレンド。
イマジナリーフレンドを主人公にするという中々に興味深い着眼点、元ジブリの映像職人達が立ち上げた映画スタジオの新作というわけで、面白くないわけがない。
公開初日にバイク乗って近所の映画館へ。
ストーリー
ラジャーは3ヶ月と3週間と3日前に誕生した、少女アマンダのイマジナリーフレンド。
『消えないこと、守ること、忘れないこと』を合言葉に、アマンダはラジャーとの生活や想像上の冒険をする。(当然だがラジャーは他の人間には見えておらず、アマンダの母は呆れたような態度を示す)
そんなアマンダとラジャーの下にMr.バンティングと名乗る老人が訪れる。バンティングはイマジナリーを捕食する妖怪のような存在で、ラジャーを付け狙っているのだ。バンティングから逃げる最中、アマンダは交通事故に遭い意識不明となってしまう。
『アマンダが想像することで存在できる』ラジャーは、アマンダが意識不明となってしまったことで消滅してしまいそうになるが、ジンザンという猫に連れられアマンダから離れて行動することになる。
果たしてラジャーはMr.バンティングから逃れることはできるのか。アマンダに再会することはできるのか。
そしてラジャーが誕生した理由は。。。
感想
すげー面白かった。
面白かった要素は色々あるんだけど、大きく分けて
世界観
ストーリー(特にラジャーの生まれた理由)
映像美
かな。一個ずつ書いていく。
世界観
イマジナリーは人間の子供が『想像』することで生まれ、『忘れ去られる』ことで消滅する。自分にしか見えない、大人になったら忘れられてしまう、想像の中の友達。
忘れ去られてしまったイマジナリーはそのまま消えてしまうか、あるいは自分を生んだ子供から離れ図書館の持つ膨大な『想像力』を依り代にして生きるかを選択する。
想像力がイマジナリーの動力源って設定すごく面白くない?
終盤にMr.バンティングと戦う場面があるんだけど、想像力の豊かさを力に変えるみたいなところがジョジョのスタンド味があったな。
こういう作品って世界観の理解に手こずるところはあるけど、それがまた面白さでもあると思う。
ストーリー
イマジナリーが生まれるのには理由がある。
要は子どもたちの願い、願望、良くない感情(怖い、悲しいなど)を取り除くために生み出される。
例えばジンザンの場合、ジンザンを生み出した子供が
「真っ暗闇で一人で寝るのが怖いから見張っていて欲しい」という思いから生まれた。
だからジンザンは眠らない、眠るように生み出されていない。
同じようにラジャーは『消えない、守る、忘れない』ように生み出されたんだが。なぜアマンダがラジャーをこのように生み出したのかがわかった瞬間...泣いちゃった。
おれはちょっと涙溢したくらいだったけど、隣の席のおねーさんなんてそれ以降ずっと泣いてた。
あともう一個書かせて。
Mr.バンティングの不気味さがかなり怖かった。
『元ジブリの人たちが作る映画だから、何だかんだいいヤツなんじゃないの?君たちは(以下略)の白鷺にも似てるし』
なんて思ってたらガチ悪い奴でビビった。先入観でモノ見ると良くないね。
しかも良くも悪くも『大人』なんだよ。妙に理屈っぽいとことか、擦れてる感じとか。
映像美
やっぱ流石元ジブリの凄腕達だよね。
アマンダとラジャーが一緒に冒険するシーンのワクワク感は素晴らしい。
最終盤、目を覚ましたアマンダとラジャーがMr.バンティングから逃げるシーンがある。
アマンダとバンティング、二人の想像力の戦い。アマンダはベッドをモーターボートやパラシュートに変えて海を駆けるのだが、バンティングは自身のイマジナリーを鳥に変え、水上スキーで追いかける。
映像が次々と切り替わっていく。
見ていて非常にワクワクする。次はどんな変身をするのか。
Mr.バンティングが『私は400年も生きて様々な世界を見てきた』と自称してるだけに、想像力豊富(かつそれらが恐ろしいもの)というのも強敵感すごかった。
余談
イマジナリーフレンドを題材にした作品であるから、思い出のマーニーのような作品なのかと思って見に行ったのだが。
正直ほぼ真逆の内容だったね笑
だけどとても面白かったし、また見たいとも思う。
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