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民藝

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民藝に関わる展示や旅を紹介しています。
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シアスター・ゲイツ展アフロ民藝2024/4/24-9/1

初めの部屋は彼のルーツから民藝に関心を持つきっかけになった2つの民藝品がおかれていた。 その次の部屋からは香の匂い漂い、人々はそれに釣られて次の部屋に吸い込まれるようだった。その部屋に敷き詰められた煉瓦の量にこの展覧会の気合いを感じた。また、この展覧会のリーフレットの印刷の肌触りにも拘りを感じる。この煉瓦は彼が20年間も毎年リサーチに行っている工房の煉瓦を使用。 香の作品は京都で老舗の「香老舗 松栄堂」という店とのコラボ作品だ。場所によって香りが違うのが楽しい。 他にも彼の

美は暮らしの中にある 民藝2024/4/24-6/30

この展覧会では民藝運動を起こした、柳宗悦らが展示発表をした民藝品や現在も伝統を守りながら作り続けられてきた物、現代のライフスタイルに合わせて進化した品々が可愛らしく展示されていた。 私の感想としては、冷蔵庫や電子レンジといった、生活の電子機器が無かった時代に「こんな物があったら便利だな。」と各地で作られていた物達なのだと思った。 柳宗悦はコレクターなのでこれら物ものを愛でていたとは思うが、全てを使ってはいないのだという印象だ。だから状態も良く残っているのだろう。 現代の

柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年 2021/10/26-2022/2/13(会期終了)

この展覧会は、暮らしの中にこそある美について定義、運動をした「民藝運動」を起こした中心人物「柳宗悦」らの活動を年代別にし、民藝運動の歴史を辿る展覧会だった。 柳宗悦が収集を始めた頃、彼のコレクションは絵画や彫刻などの芸術品も含まれていた事が印象的だった。彫刻家の「オーギュスト・ロダン」や絵画の「ウィリアム・ブレイク」「 ポール・セザンヌ 」と言った世界的にも有名な作家の作品も所有していたようだ。 少しずつ柳宗悦らの民藝の考え方に賛同してくれる仲間が増え、民藝を彼らが定義す