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散文詩

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そのまま。もうちょっと若いころ(十数年前)書き散らした散文詩です。短歌の収納は今後考えます…。
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#突然の死

その男の訃報が
同期の間を駆け巡ったとき
そいつはまだ三十五歳で
突然心臓が止まったと聞いた
つまりは心臓発作

誰も言わないが
誰もが思っていた
過労だと

そいつは研修の同期で
優秀賞で
反りが合わずに
罵り合ってばかりいた

真面目な奴だった

人生を生き延びることの僥倖

高梨
3年前
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