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奇妙に気が焦るのは なにか 拾ってはならないものを拾っているからだと思う 例えば 己に向…
そういえば 今日 空に 雲がよぎっていた 刻む 掛け合わせたような 空をよぎる雲 そん…
冬が来る 今年は 春も 夏も 秋も 無かった ただ冬だけが来る 疫 そんな年だった 滅多に…
熱い 鉄の塊を 喉の奥に飲め 口を噤め なにひとつ 足元には零すな 誰かが何かを拾う 嘆…
遠い道を辿る 遠い道を辿る 遠い道を 道の行方は どこへ続いているのか 言える者はいない…
かつてのメモ 読み取れない radioに流れた曲を 必ず忘れるので殴り書きでメモする 空中に…
白が近い 城が そこにある 橋も このくには うつくしい しろくけぶるやまのかなたも ぬれたこけのいろも そのこけのむしたいしのいろも とけゆくゆきのしずくも さえたふゆのくうきも そのあたりではしゃぐこどもらも さざなみたつかわも わらいさんざめくひとびとも さびゆくみちのあないのしるべも はをおとしたきぎのえだも うすくかげをおとしたつちのいろも なにもかもがうつくしい ありのままに うつくしいこのくに
老齢と 加齢を 人が思い知るのは どの瞬間だろう 例えばカードのサイン ペンを受取り 伝票…