マガジンのカバー画像

散文詩

319
そのまま。もうちょっと若いころ(十数年前)書き散らした散文詩です。短歌の収納は今後考えます…。
運営しているクリエイター

2021年2月の記事一覧

【詩】 焦がれる心

赤い 罪の果実 血反吐を吐くような 身を削られるような 焦がれる心が恋ならば これは…

高梨 蓮
3年前
10

【詩】 終わる日には変わりない

しょせん あえかなゆめ そのゆめみが いくらわるくとも おわるひにはきっと大差ない …お…

高梨 蓮
3年前
6

【詩】 太陽を撃ち落とせ

月に 届け 星を 掴め 太陽を 撃ち落とせ 何もかもを 貫いて 届け

高梨 蓮
3年前
6

【詩】 不死者

死なないことと   生きていくことは  同じことだろうか  ある人にとっては 同じかもしれな…

高梨 蓮
3年前
11

【詩】 4メートル42センチメートル

絵葉書 記憶 写真 絵画 聖と俗 籠絡 余白に書いたメモ 4メートル42センチメートル…

高梨 蓮
3年前
11

【詩】 道端のことばを拾う

言葉を拾う ひとつ ひとつ ひとつ その辺りに無造作に取りこぼされた 言葉を拾う たく…

高梨 蓮
3年前
7

【詩】 自立と自律

自律 自立 自分の足で立つということ 自分の心を律するということ 頼ると 甘えるの違い 理解と 同情の違い 依存と 協調の違い 救われたいわけではない ただ自分の足で立っていたいだけ やがてきたるその日まで

【詩】 青黴とモルト

青黴が 舌を刺す ロックフフォールもいいし ブルースチルトンも捨てがたい ああ ハギス…

高梨 蓮
3年前
11

【詩】 読めるがこれらを書けない

悴む という言葉を 知っているが そして 読めるが 書けない 榛 山査子 そして 躑躅 …

高梨 蓮
3年前
8

【詩】 狼

よる きたる やみのおとの おおきく しずかにひびく つきが みえるだろうか ねむる …

高梨 蓮
3年前
10

【詩】 水底に沈む宝

黄金 水底に沈む宝 黄金なら腐食もすまい 指輪の物語か それとも 争いの血か 古い物語

高梨 蓮
3年前
10

【詩】 じかには伝えられない

例えば その人には 直には伝えるすべもなく 波風こそ立てたいとは思わなくて かげで言う…

高梨 蓮
3年前
8

【詩】 薄い紫のはずの花

花は 薄い紫のはずだった 開ききったその花を見ると 白と艶やかな桃にちかい色 くっきり…

高梨 蓮
3年前
10

【詩】 痛み

痛む 目や 腹や 脚や そういったものを 切り捨てることは出来ない ひとは 己の尾を切る蜥蜴にはなれない 辿り着かない その果てに何がある 痛む 痛む頭を抱え 覚束ない足取りで アスファルトを踏む いつもは気にならない 僅かな勾配に ひどく気を取られ 階段で脚をあげる その高さが測れない