教科書クロニクル

 国語の教科書の話をふと思い出すことがある。子供の頃、まだ語彙が少なかった頃。週に何時間も同じ文章を繰り返し読み、舐めるように読み、書き写し…。そうして言葉を生活道具として使えるようにしてきた。
 初めから並べて思い出すことは流石にできないが、モザイクのように、断片的に、タイトルやあらすじやセリフは思い出せる。

 光村図書のホームページに「教科書クロニクル」というサイトがある。生年月日を入れると、自分が使っていた小学校から中学校までの国語の教科書のタイトル一覧が見られる。物によってはあらすじや挿絵が見られる。

 これらのお話で今の自分の言葉が形作られたのだと思うと感慨深い。もちろん原材料の100%ではないけれど、他の人とコミュニケーションするときの根幹でタガになっている言葉たちであることは間違いない。世界で1国だけが公用語として使っている言語の、義務教育の言葉だ。

 久しぶりに会った小学校や中学校の同級生と雑談する時にいいかもしれない。


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