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青史探究

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街道と関連する都市にまつわるコラムを集めました。週二回の掲載を予定しています。
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#江戸城

【歴史小話】江戸時代の時刻「不定時法」と時を刻んだ「和時計」

七つ立ち 民謡「お江戸日本橋」では、「お江戸日本橋七つ立ち」という歌詞が登場する。 これは、旅人が江戸を出立する時刻のことを歌っており、暁七つの時刻に出発していたというのことなのだそうだ。 暁七つというと現代の時刻の考え方だと午前4時ということになるが、江戸時代までの日本の時刻の刻み方はそうではない。 不定時法 江戸時代の日本では、不定時法と呼ばれる時刻制度が使われていた。 不定時法では1日を昼と夜に分けてそれぞれを6等分にし、その一つの長さを1刻(いっとき)と呼んでい

【歴史小話】江戸の屋敷面積

江戸の都市構成 江戸時代、江戸の土地の約70%は武家地であり、残りの30%に寺社地、町地と百姓地を含む代官支配地があったそうだ。 正井康夫氏の「二万分の一”江戸の都市的土地利用図”」によると、江戸の武家地の内訳は、「大名屋敷地2,771ヘクタール(35.6%)、一般武家屋敷地1,878ヘクタール(24.1%)」だったそうで、約600あった大名屋敷(上屋敷、中屋敷、下屋敷、蔵屋敷など)で江戸の三分の一以上の土地を占めていたことになる。 江戸城の内郭 江戸の中心部には江戸