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物では無い、心の繋がり


僕がインスタであまり生産者さんの名前を出さない理由は、安易な気持ちで生産者さんの事を繋げたくないし考えてほしくないからです。

今でも忘れないのが、四国のある生産者さんに伺った時、僕は2人でレンタカー借りて(普段運転しないから運転手兼サポートの方と)伺ったのだけれど、そこの奥様がふとこんな言葉を発した(下書きしてたので、たまたまタイムリーな話題の人になってしまったけれど)
『◯◯◯ボのシェフは御一行様でいらして、(ライターさんやカメラマンさん等を連れて)シェフの事を撮るのが目的みたいな雰囲気で心を感じなくて…残念な気持ちになったんです。。こうして渡邊さんみたいにきてくださるのが嬉しいです』って、そりゃそうでしょ、生産者さんこそ物じゃなく心で繋がらなければ。

先日もある食材をストーリーにのせた時に教えて下さいと連絡がありました。
食材に興味を持ってくださるのはすごく嬉しいです!
ただ、一般の方なら案内や紹介もしますが、
レストランの方には基本教えません。
なんでも聞けば教えてくれる姿勢が大嫌いなんです。

それでなくてもウェブがある時代ちょっと調べたりすればある程度は見つけられます。


ほとんどの料理人が、レストランに勤めてそこから業者や生産者さんを繋げてもらい、更には他の店舗の方々と仲良くなって紹介してもらうと思います。僕は食材や生産者さんを見つけるときに紹介などそういうことは基本しません!

例え知っている生産者さんであれ電話やメールして直接連絡を取って自分の料理や食、食材に対する想いをぶつけてお互いに共感を持ってお付き合いが許してもらえたらお付き合いが始まるスタンス。

調べ方も独特です、
とにかく念じる、考える、調べる、探す、家で横になりながら直接関係の無いようなテレビ見てる時でも、常に頭で考え気にしているとヒント、落ち葉が落ちているんです。その点を頭に置いておくと点が線になり繋がりいい縁が生まれます!その時の喜びはもう最高です。
そうやって繋がった方は本気の付き合いができますし物と物の繋がりではなく心と心の繋がりが出来るのでそうしています。

そして、いい生産者さんはたくさんいれど、自分の料理に合う生産者さんや食材は限られます。そう言った意味でも自分で探して繋がった食材をご縁と考え、大切に育てながら使っていく事こそ最終的には自分の料理になっていくと思います。


余談になりますが、
コックというこの仕事を選んだ時、みんな自分の料理、表現をしたくてなったと思います。
それがいつか有名になりたい星を取りたいお金持ちになりたい、全て悪いことではないですが、美味しい料理と評価される料理は違いますし、職人として個を表現して生きるのか、経営者になりたいのかも違います。
絶対にパトロンが入りながら職人ぶることだけはやめてもらい、どっちを選択するのかハッキリさせよう!


パトロンが入った時点でそのコックは職人ではなくなります。
自分の存在意義や価値は自分でしか勝ち取れない‼︎

僕はこれからも職人として自分の言動に責任と価値を持ち続けたいから、ブレずに生きぬきます。


#takamasa
#渡邊将史
#飲食店の社会的地位の向上が最大の目的理由    
#食は心を育てる物礼節の学び場        
#今のままでは日本の食文化やレストラン料理人が育たない      
#オーナーもお客様もルールの上に成り立つ     
#お山の大将を無くし    
#料理人の前に人としての当たり前をしなければ変えられない     



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